2020-03-19

絶滅へと進む私たち

新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。それに伴って、金融市場も乱高下を繰り返し、混乱を極めています。
世界的なパンデミックという現象を受け、人類は目に見えないウイルスに対して脅威を感じています。

日本人は阪神大震災や東日本大震災、毎年襲ってくる台風、そして今回の新型コロナなど、自然災害に直面することで立ち向かってきました。
しかし地球上では、このような直接感じている脅威だけでなく、人類の滅亡に直結するような自然環境の変化という脅威も拡がっているのです。

『絶滅へと進む私たち: 英国の大規模研究で、カリブ海のサンゴ礁はあと15年で、アマゾンの熱帯雨林の生態系はあと50年で「消滅」する可能性があることを発表。』より引用します。

 にほんブログ村 環境ブログへ

私たちは確実な絶滅ルートを進んでいる

ご紹介させていただきますのは、英国のサウサンプトン大学、東洋アフリカ学院、ロンドン大学、バンガー大学の 4つの大学による環境と生態系についての新しい研究で、ネイチャー・コミュニケーションズに発表されたものです。

その内容は、

・カリブ海のサンゴ礁は今後 15年で崩壊する可能性がある

・アマゾンの熱帯雨林は約 50年で消滅する可能性がある

という衝撃的なものでした。

そのことについて報じていた記事をご紹介します。

いろいろなメディアが報じていたのですが、その中で、この研究論文の内容に反対する意見を持つ科学者の言葉も載せられている記事を取り上げたいと思います。


崩壊の危険にさらされている地球の大規模生態系

Large ecosystems at risk of collapse
Canberra Times 2020/03/11

アマゾンの熱帯雨林やサンゴ礁などの大規模な生態系が、科学者たちがこれまで想定していたよりも早く崩壊する可能性があることが示された。

研究者たちは、数十の生態系の変化に関するデータを分析した結果、カリブ海のサンゴ礁は 15年で崩壊し、アマゾンの熱帯雨林は 50年以内に崩壊する可能性があると結論付けた。研究は、ネイチャー・コミュニケーションズに発表された。

英サウサンプトン大学の教授であり、筆頭著者のジョン・ディアリング博士は、3月10日に、この結果について以下のように述べた。

「これは厳しい結果ですが、しかし、避けられない可能性があります。私たちは、これまで考えていたよりも速い地球の生態系の変化に備える必要があります」

大規模な自然のエコシステムは規模が大きいため、崩壊するのに時間がかかるが、しかし、それが劣化して消滅する可能性のある速度は、小規模なシステムよりも大規模なシステムのほうがはるかに速く発生する可能性があるという。

それは、より大きなシステムを構成する、それより小さなシステムと生態系の生息地は、最初は、より回復力があるように見えるが、それが「転換点」に達すると、非常に急速に崩壊に進むからだと研究者たちは述べる。

調査は、42の生態系( 4種類の陸生、25種類の海水系、13種類の淡水系)について調べた。

しかし、この発見は、一部の専門家たちによって疑問視もされている。

英オックスフォード大学の上級研究員であるエリカ・ベレンゲール博士は、論文は、データセットに 4つの地上生態系しか含めておらず、しかも、いずれも熱帯雨林のものではないという事実により、この研究の内容には問題があると語る。

「ヨーロッパの半分の面積がわずか 50年で生態系の完全な変化を経験するというようなことを想定することはほとんどあり得ません」とベレンゲール博士は述べる。

ベレンゲール博士は以下のように続ける。

「アマゾンの熱帯雨林が大きなリスクにさらされていることは間違いありません。しかし、確かに転換点はあるかもしれないですが、そのような主張の拡大は科学や政策決定の助けにはなりません」

キュー王立植物園の科学ディレクターであるアレクサンドル・アントネッリ博士は、この研究結果を受けて、以下のように述べている。

「この研究にあるアマゾンに与える影響は恐ろしいものです。今すぐ緊急措置を講じなければ、少なくとも 5800万年にわたって進化し、数千万人の命を支えている世界最大かつ最も生物多様性のある熱帯雨林を失う危機に瀕しているということなのかもしれません」


ここまでです。

まあ確かに激しい主張であり、オックスフォード大学のエリカ・ベレンゲール博士の言うように、

「いくら何でも 50年でアマゾンの熱帯雨林の生態系が消滅する」

というのは極端な主張にも聞こえますが、ただ、「最近は何もかもが急速」だということも事実です。

以下の記事では、地球上の「昆虫の減少の速度と種類」が異常となっていて、オーストラリアのシドニー大学とクイーンズランド大学の研究者たちは、

「今のままだと、あと数十年で昆虫全体が絶滅の危機に瀕する可能性がある」

と述べています。

海や淡水に生きる生物たちも異常な速度で消えていっていることを以下の記事でご紹介したことがあります。

さらには、私たち人間の最大の共存者のひとつである「植物」が今、かつての地球では見られたことのないほどの速度で絶滅し続けていることをご紹介しています。

ここまでの「生態系の危機」は、ほんの数十年前まではなかったものです。

この数十年で顕在化して、21世紀になり、ものすごい勢いで加速しています。

確かに極端に聞こえる英国の研究ですけれど、それでも、今後の数十年というのは、環境や生態系に関して「かつてない転換点」となる可能性も高いと思われます。

それは、私たち人類が先に進めるかどうかというレベルの問題になっていくのかもしれません。

現在の私たちは、突如として発生したパンデミック・カオスの渦中にありますが、こういう混乱の中で、仮に一部ではあっても社会・経済システムが崩壊していく可能性があるわけで、そして同時に地球の自然と生態系のシステムも崩壊していこうとしているということなのかもしれません。

List    投稿者 asaoka-g | 2020-03-19 | Posted in D.地球のメカニズム, G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2020/03/4598.html/trackback


Comment



Comment


*