2020-03-12

福島の今~人類は何も解明できていない~

東日本大震災から9年が経過しました。と同時に福島原発の事故からも9年が経過しました。

前回の『チェルノブイリの原発事故が「動物の楽園」を生み出した?』では、英ポーツマス大学の教授であると共に、国際原子力機関「チェルノブイリ・フォーラム」の委員であったジム・スミスさんという科学者が、20年間にわたるチェルノブイリ原発事故現場の調査についての結果を発表したことに関しての報道をご紹介しました。

2012年の報道は以下のような文言で始まります。

もしかすると、チェルノブイリや福島での原発事故による放射能は、これまで考えられているほど野生動物に対して有害ではないのかもしれない。

野生の動物たちがどのようにして放射能を無害化しているのかは分かりません。
唯一分かっているのは、これまでの科学では解明できていないということです。我々は自然界の何一つも解明できていないのではないでしょうか。

さらに、ジム・スミス教授は、チェルノブイリの 20年間の調査結果を受けて、福島に対して以下のような意味のことを語ってました。

「原発事故の起きた福島とその周辺の野生生物も、その生体システムが損傷を負うことなく、事故前と変わらずに動物たちは健全に成長し続けるでしょう」

『放射線で汚染された福島の無人地帯は、チェルノブイリ同様、「以前より豊かな動物の生態系が広がっている」ことが米国の科学者たちによる調査で判明』より引用します。

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チェルノブイリと同様に、福島でも原発事故後に生態系が以前より豊かになっていた

アメリカの大学の研究者たちにより、福島の原発事故の周辺は野生動物たちが大繁殖しており、豊かな生態系に恵まれていることがわかったのです。

特に「汚染がひどいとされていた場所ほど、動物たちが繁殖していた」ということも、先ほどのチェルノブイリ周辺の調査とほぼ同じでした。

福島の住民たちは、最も汚染がひどいとされたエリアから長期避難することを余儀なくされたましたが、科学的調査の結果を見る限りは、そのエリアでの「放射能の生体への長期の影響は、ほぼまったくない」ということが言えそうです。

この報道に関しては、欧米からロシアなどにいたるまで海外ではいっせいに報じられていたのですが、それから数日経った今でも、日本語の報道は「ゼロ」です。

報じてはいけない何かがあるのでしょうか。

福島の生態系調査に関する報道の数々。日本語の報道はゼロ

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このことについてご紹介したいと思います。

今回は、CNN の記事をご紹介させていただきます。


Wildlife flourishing in uninhabited areas around Fukushima
CNN Intwernational 2020/01/08

福島周辺の無人地帯では野生生物たちが大繁栄していた

日本の福島原発事故から約 10年経った現在、放射能汚染にもかかわらず、住民が避難した無人の地域で、野生生物が繁栄していることを研究者たちは見出した。

東日本をマグニチュード 9.0の巨大地震が襲ったのは、2011年3月11日のことだった。この地震と、そして津波により 20,000人以上の方々が死亡あるいは行方不明となり、家を失った人の数は数十万人にのぼった。

この地震により、福島第一原子力発電所の 3つの原子炉がメルトダウンし、それと共に放射性物質が大気中に放出され、10万人以上の住民たちが避難した。


・無人地域を探索するニホンカモシカ

しかし科学者たちは、現在は人がもはや住んでいない、これらの地域に野生生物が豊富に暮らしていることを発見した。

米ジョージア大学の研究者たちは、リモートカメラを使用し、発電所周辺のタヌキやイノシシ、そして、サル、キジ、キツネやノウサギなど 20種類以上の動物が撮影されている写真を 26万7,000枚以上回収した。

研究者のジェームズ・ビーズリー(James Beasley)准教授は、以下のように声明を出した。

「私たちの調査の結果は、放射能汚染の存在にもかかわらず、福島避難区域の全域に多数の野生生物種が豊富に存在するという最初の証拠を示しました」

ビーズリー准教授は、サバンナ川生態学研究所と、ウォーネル森林自然資源研究所の研究者でもある。

写真のデータは、3つの汚染地域ゾーンに設置された 106台の固定カメラから収集された。

3つのそれぞれのゾーンは、まず、汚染レベルが最も高いために人が住むことが禁じられたエリア。次が、中程度の汚染のために人が入ることを制限された地域。そして、もうひとつが、汚染の程度が軽いために、人々が留まることを許された地域の 3つだ。

120日間で、カメラは 4万6000枚のイノシシの写真を撮影したが、その中の 2万6000枚以上の写真は、汚染が強く、人が住むことを許されなかった最も汚染度が高いエリアで撮影された。

対照的に、人が暮らすことが制限されている中程度の汚染エリアで撮影されたイノシシの写真は 1万3000枚、人が住むことが許されている最も汚染の高い地域ではイノシシが写された写真は 7000枚だった。

放射能汚染度が高く、人が入ることを禁止されている地域が最もイノシシたちが繁栄していたことになる。


・福島原発周辺を歩くサルの親子。

研究者たちはまた、無人地帯または制限されたエリアは、人が暮らしているエリアよりも多くのアライグマやテン、イタチのような動物、およびニホンザルやサルが見られた。

野生のイノシシなど、人間と「対立している」と考えられる種は、主に人間が避難した無人地域で撮影された。

この研究では、野生生物集団全体に対する放射線の影響を監視しているが、個々の動物の健康に関する評価は行っていないと科学者たちは述べている。

この研究は1月6日に、科学誌「フロンティア・イン・エコロジー・アンド・エンバイロメント( Journal of Frontiers in Ecology and the Environment)」で発表され、チェルノブイリに関する調査チームの研究と合わせて内容が公開された。

List    投稿者 asaoka-g | 2020-03-12 | Posted in D.地球のメカニズム, F03.原子力発電ってどうなの?No Comments » 

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