2015-10-01

年代測定法は正しいのか?~自然界におけるリズムを持った生命~

化石などを使って地層の新旧を決めることはできても、その地層や岩石がいったい何年前のものだったのかということをどうやって調べたらいいのでしょうか。
自然界には規則正しいリズムを持った現象があり、それが地層や岩石中に残されていれば、それを利用して年代を求めることができます。
年代測定法にはどのようなものがあるのでしょうか?

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自然界には規則正しいリズムを刻む生命体や現象があります。
それらによって年代を測定することは可能なのでしょうか?
山賀 進のWeb siteを参考に展開します

 

■1日のリズム
成長の早いサンゴの中には、昼に大きく成長し、夜はそれほど成長しないで、木の年輪のように日輪を刻むものがあります。下の写真はサンゴ礁を造らない単体サンゴというものであり、横に細かい筋が見えます。この筋が1日ごとの成長の記録、日輪です。さらに1年の中では夏にたくさん成長し、冬にはあまり成長しないので、夏に成長した部分は太く、冬の部分は細くなります。だから太いところから次の太いところまでが1年間ということになり、その間の筋の数を数えると1年の日数がわかります。

L207-photo nichirin
名古屋市科学館
単体サンゴ化石
サンゴの日輪の模式図。横の筋が日輪。
太い部分から次の太い部分までが1年。
この間の筋の数が1年の日数。

地球の自転は、潮汐による海底と海水の摩擦によりごく少しずつではあるが、だんだんと遅くなっています。一方公転に対してブレーキをかけるものはないので、公転の周期は変化しません。だから、過去にさかのぼると自転が速くなる分、1年の日数が多くなります。だから、いつの時代の1年が何日かがわかっていれば、逆にサンゴの日輪の数を数えて1年の日数を求めることで、そのサンゴの化石を含む地層が何年前のものかを知ることができます。

ただ、実際は地球の自転は時代と共に規則的に遅くなっているのではなく、そのときの大陸の配置などにも左右されるので複雑になっています。時代ごとの1日の長さ(時間)や1年の日数は下のブラフのように変化してきたと考えられています。このような下のグラフのような時代ごとの1年の日数が求まってしまえば、このグラフを使って年代を求めることができます。

古代の年間日数
古代世界の住人より

しかし、こうした日輪を刻むサンゴを含む地層は限られているので、このような方法で地層の年代を求めるのは一般的とはいえません。またもしこうしたサンゴの化石を含む地層があっても、細かい年代を決めることもできません。

 

■1月のリズム
潮汐は約1ヶ月(正確には朔望月)の周期で、大潮(干満の差が大きい)-小潮(干満の差が小さい)-大潮をくり返している。こうしたリズムが地層中に残されることがあります。
大潮から次の小潮までの干満の数は、地球の自転が速いほど多くなります。年代と干満の数の関係が求まっていれば、干満の数から年代を求めることができることになります。ただし、おおざっぱにいって昔ほど大潮-小潮間の干満の数が多いといえる程度で(地球の自転は確かに過去には速かったといえる程度)で、まだ年代測定に用いられるほどではありません。

 

■1年のリズム
木の年輪は1年のリズムを刻んでいます。切られた時がはっきりしている木の切り株が残っていると、これを手がかりに過去にさかのぼることができます。
例えば下の例では、切られた年のわかっている木の切り株があり、若いころに大きな山火事で表面が損傷を受けた痕(赤い点線の1000年前の年輪)があった。また埋もれていた倒木にも同じ山火事で損傷を受けた痕(赤い点線の年輪)があったとすると、さらにこの年輪から木の中心まで1200本の年輪があれば、此木は1000年+1200年前から成長を始めたことがわかります。
山火事の痕などは特殊だが、成長に適した天候が続いた年では年輪の間隔が広いなどという定性的なものも手がかりになります。このようにして、数万年前までさかのぼることができることもあります。

年輪
山賀 進のWeb siteより

もちろん、これまたどこでもこのような方法がつかえるわけではありませんし、数万年前までということでは考古学の範囲ですが、地史を調べるにはあまりにも短い時間です。

 

List    投稿者 tutinori-g | 2015-10-01 | Posted in D.地球のメカニズム, D01.地球史No Comments » 

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