2016-07-29
太陽の磁場変動が、短期にも長期にも地球気候に影響している!?
◆『太陽磁場 ⇒ 宇宙線 ⇒ 雲量 ⇒ 地球気候』
太陽の活動は、常に同じ状態ではなく、様々な周期性をもってダイナミックに変化する。その太陽活動の変化は、地球の気候変動の周期性と相関がある。
太陽の黒点は、数年かけて増加し、ピーク後に数年をかけて減少する。この増減の周期が約11年で、この11年周期のピークのときの黒点の数に違いがあり、その違いにも200年や1000年の周期性がある。つまり、太陽活動の11年基本周期ごとの強弱によって、88年、200年、1000年、2000年など周期性をもつ。
Q.では、太陽の11年基本周期が生じるのは?
太陽は南北にN極とS極を持っているが、数十万年間にわたり北極にS極・南極にN極の地球と違い、約11年周期で双極子磁場の向きが反転する(そのため太陽の磁場は22年周期をもつ)。つまり、太陽の活動変動の11年基本周期は、太陽磁場の反転が要因と考えられている。
Q.太陽磁場の変化と地球気候の関係は?
地球やその他の惑星は太陽の磁場に覆われることで宇宙線が降り注ぐことを低減しているが、太陽磁場の極性の反転は、日射量のような太陽の放射には影響しないが、太陽圏のシールドに影響を与え地球に降り注ぐ宇宙線が変化する。そして増減する宇宙線が大気の電離度を変化させ、それによる雲の増減が地球の気候変動に影響する。
地球の温暖化や寒冷化といった気候変動は太陽活動の変動と相関しているが、日射量の影響は0.1%と非常にわずかのため、太陽活動の変動のなかでも磁場変動の影響が、短期にも長期スパンにも地球気候に影響を与ええている可能性がある。
(さらに…)
熊本地震のような群発地震は前例がないというのはウソ
熱移送説の角田史雄先生の新書が出た。今回は藤和彦さん(元通産省官僚で、エネルギー・産業技術政策分野の研究者)との対談である。
http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-83132-9
今回は、その中から、「熊本地震のような群発地震は前例がないというのはウソ」だという事実を紹介したい。
熊本地震は本当に「前例のない地震」だったのか?
角田氏は今回の熊本地震について「松代(まつしろ)群発地震」との比較が参考になると指摘している。松代群発地震とは、1965年8月に長野県埴科郡松代町(現・長野市)付近で約5年半もの間続いた、世界的に見ても稀な長期間にわたる群発地震のことである(震度1以上の有感地震は6万2826回)。