2007-06-15

「環境」が市場に上場?

1997年の「気候変動に関する国際連合枠組条約」第3回締約国会議(COP3;地球温暖化防止京都会議)は、あらゆる環境に関する会議の中でも最も重要な会議であった言えます。

それは、この会議において「環境」が市場に「上場された」からです。

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1980年代中頃まで汚染物質による被害は一般的に「公害」と呼ばれてきました。公害の特徴は、比較的汚染源の周辺に限定されることが多く、被害者と加害者が明確に分けられており、発生源と被害の因果関係を究明することが問題解決の方法となっていました。

参考;年表~日本における環境問題~


しかし、地球温暖化にしろ酸性雨にしろ、発生源は限定されるのではなく何処にでも存在し、それらが地球全体に影響を与えています。
そして、それらは因果関係の特定が困難なだけでなく、人類全体が加害者であり、同時に被害者でもあるという地球環境問題特有の現象が増えてきました。

これら国境を越えた地球環境問題を解決すべく、地球規模での対策が求められるようになりました。その一つが、地球温暖化防止対策として1992年に結ばれた「機構変動に関する国際連合枠組条約(地球温暖化防止条約)」です。
他にも、欧米を中心とした酸性雨対策の「長距離越境大気汚染条約(LRTAP条約)」や、オゾン層の保護対策の「ウィーン条約」などがこれに当ります。




1992年の地球温暖化防止条約では、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素などの温室効果ガスの削減を謳っていますが、実際の削減量などは各国の自主性に任せられていました。そして、温室効果ガスの削減は先進国がまず行うこと。また、開発途上国には当面、温室効果ガスの削減を求めないことになっていました。

ベルリン会議(COP1)においては、開発途上国においては同様であるが、先進国の温室効果ガスの具体的な削減目標値は京都会議(COP3)で決めることになりました。
これにより、各国は京都会議(COP3)に向けて、温室効果ガスの削減目標を設定していくことになります。

しかし、温室効果ガスの一つである二酸化炭素の排出は人類のあらゆる行動に関わっており、特に産業・経済と密接な関係にあります。
もっと言えば、「経済成長を持続させる、あるいは豊かな生活を確保・維持するためには二酸化炭素の削減は極力避けた方がよい」ということになります。

従って、京都会議(COP3)に至る温暖化防止交渉は単なる「環境交渉」ではなく、「国運」をかけた「通商交渉」の色合いが濃くなります。
つまり、地球温暖化防止の交渉は「地球環境を守る」という大義名分というお題目を掲げながら、内実は「通商交渉」であり、京都会議(COP3)は「環境」が市場に「上場された」会議であったと言えるのではないでしょうか。
実際、排出権取引やCDM(クリーン開発メカニズム)など様々な市場繁栄のための京都メカニズムが盛り込まれています。




この通商交渉に臨んだ各国の姿勢には、さまざまな差があり、共通の利害を有する国々同士はグループを形成して交渉にあたりました。
この京都会議に各国がどういう姿勢で臨んだかは、現在の取り組みをみる上でも非常に重要となるため、今後、何回に分けて幾つかの国やグループの主張をみていきたいと思います。




<参考文献>

 ・「京都議定書」再考!/江澤誠/(株)新評論



長文にお付き合い頂きありがとうございました m(_ _)m

by 村田頼哉


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List    投稿者 yoriya | 2007-06-15 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題3 Comments » 

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コメント3件

 mukai | 2007.08.06 2:12

>地球の【内部】にあった水、二酸化炭素が蒸発して、 大気(地表面)
へ集まるという仕組<
ここは、地球の【内部】にあった物質中に、水を構成する水素と酸素原子
が存在しており、熱により大気(地表面)へ・・・とする方が理解し易い
と思います。

 fwz2 | 2007.08.06 19:29

早速のコメントありがとうございます。
>ここは、地球の【内部】にあった物質中に、水を構成する水素と酸素原子が存在しており、熱により大気(地表面)へ・・・とする方が理解し易いと思います。<mukaiさん
エントリーに引用したブログによりと
>微惑星の衝突は高速で起こるはずです。当然、衝突地点は高圧・高温状態になり、微惑星中の揮発性成分(水、二酸化炭素)が蒸発します。この衝突脱ガスが地球の原始大気となり、、、、、。<
とあり、地球内のH2O(0.1%)が蒸発して地表面に出てくる、と理解しています。間違いでしたら再度指摘してください。
0.1%という数字は小さいようですが、現在の海水の全地球質量に占める割合も同じくらいと書かれていたようでした(すみません。どこのHPで見かけたか分からなくなってしまいました。調べておきます。)

 mukai | 2007.08.07 8:43

地球内部に水や二酸化炭素と言う出来上がったものが閉じ込められ
ていたと考えるより、後に水圏や大気を構成する揮発性成分(水素や
酸素原子等)がふんだんに存在していた、と考える方が自然かなって
思いました。

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