2020-03-20

福島原発事故から9年~改めて私たちは事故から何を学ぶか?~妄想や現実否定から現実直視へ思考パラダイムの転換

3.11東北大震災・福島原発事故から9年。改めて振り返るために映画FUKUSHIMA50

https://www.fukushima50.jp/ を観てきた。賛否両論あろうが、私の気づきを記しておきたい。ogp

 

 

 

 

 

〇設計の想定外とされていた津波によって、原発の非常発電は停止し、コントロールが効かなくなった(注:ここでは想定外か否かの議論は置く)が、その状況下で、どうする?を追求すべき原子力委員会や東電トップは、全く、思考停止状態であった。そんな中、地元福島の工業高校卒の作業員たちが、様々な知恵を絞って、リスクを減らす努力を続けていた。

 

〇しかし原子力とは、目下、人間の人智を超えた地平にあり、とりわけ2号機がどうなるかは全く、予測不可能であり、吉田所長以下、最後まで現場に残った50人はもはやこれまでと東日本の壊滅と、死を覚悟した。結果的に2号機の大爆発は起こらず、最悪の事態は免れたものの、なぜ大爆発が回避されたのかは、今もわかっていないという。つまり事故の原因のみならず収束の原因も、私たちは何一つ、わからないまま、今を迎えているということなのだ。

 

★福島原発事故は今も謎だらけ!“東日本壊滅”が避けられたのもただの偶然だった…

https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_927/ を是非、お読みいただきたい。

 

〇私たちは、このことから何を学ぶか?

 

ひとつは、自然を管理・制御できるという現実にはありえない妄想ともいうべき近代科学信仰から脱却なくして、人類の未来はないということ。そして、もうひとつは、トラブルを起こしてしまった時の保身は、トラブルを助長させこそすれ、解決は遠のく。そこでの現実直視なくしては問題解決はなしえないということ。つまり妄想と現実否定から現実直視へと思考のベクトルを転換させることこそが、原発事故の後を生きる私たちに必要なことなのだ。

(さらに…)

  投稿者 tutinori-g | 2020-03-20 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments »