2012-06-02

【地球のしくみ】7 ~太陽系の中の岩石星である地球、そのカギを握るケイ素の秘密に迫る!!~

前回までは、地球を構成する地殻やマントルについて考えてきました。
その、マントルはかんらん石、地殻は花崗岩や玄武岩、どれも岩石で構成されています。
つまり、地球内部をより理解するには、この岩石とは何かを知ることが非常に重要です。
そこで、今回はこの岩石について考えていきます。
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◆ ◆ ◆ 岩石とは、様々な鉱物が物理的に結合している集合体
岩石は、マグマ化した鉱物が冷え固まったり、または、水中や陸に堆積した鉱物同士が結合することで生成されます。
以下の図は、その結合方法を表したものです。
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(※上図は当ブログで作成したものです。)
図1:高温で溶解している鉱物が冷え固まることで岩石が出来ます。その際、鉱物の融点の差によって、先に固まった鉱物の間に別の鉱物が入組むように固まり、一種のかんぬき状態になって物理的に結合した状態を表しています。
図2:鉱物の粒子の間に水が入り込み、その水に溶けていたSiO2やCaCO3が沈殿し始め、その沈殿した成分によって鉱物の粒子と粒子がくっつくセメント化作用が起こります。そうすることで、他の鉱物をSiO2やCaCO3が閉じ込め物理的に結合した状態を表しています。
岩石は主にこの2種類の方法で物理的に結合している集合体です。
そして、この岩石が風化などにより削られて粒が小さくなると「砂」になります。
(砂とは、岩石の中で、直径が1/16mm以上、2mm未満のものをいいます)
Q.では、その岩石の元になっている、鉱物とはいったい何なのでしょうか?
◆ ◆ ◆ 鉱物とは、無機物であるSiO4の四面体と金属がイオン結合した結晶体
◆ 岩石のカギを握るのはケイ素
岩石を構成する鉱物の主成分はケイ素(Si)です。
鉱物中のSiはOと共有結合して、SiO4の四面体を形成しています。
そのSiO4の四面体に様々な金属がイオン結合することで、鉱物を形成しています。
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(※上図は当ブログで作成したものです。)
鉱物を構成する主要な要素はケイ素であり、
また、その鉱物同士をつないで岩石にしているのもSiO2→ケイ素です。
つまり、岩石のカギを握っているのはケイ素です。
Q.このケイ素が、岩石の元である鉱物をどのように作っているのでしょうか?
◆ ケイ素は固形の非金属で、酸素と共有結合することで四面体構造を形成する
ケイ素とは、原子番号14の元素で、地球の主要な構成元素のひとつです。
身近なところでは、半導体部品にも使われている物質です。
そして、そのケイ素が元のSiO4の四面体で構成される鉱物の骨格は、マイナスに帯電していて、プラスの金属イオンを取込みやすいという特徴があります。
下記の図はSiが鉱物を形成するまでの流れを表しています。
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(※上図は当ブログで作成したものです。)
①→②. ケイ素イオンの電荷は+4、その4つの手全てに酸素イオン(電荷は-2)が結びつくことでSiO4の四面体を構成します。(この結合は、SiとOが価電子を出し合い共有する共有結合)
②→③.  これが連結していくことで鉱物の骨格を作ります。この骨格は、立体的につながるのではなく鎖のように平面的に伸びて広がっていきます。
電荷+4のケイ素イオン1つに対して、電荷-2の酸素イオンが4つも手をつなごうとするので、このSiO4の鎖はマイナスに帯電して不安定な状態になっています。
③→④.  なので、プラスに帯電している金属イオンを取込むことで安定しようとします。(この結合は、SiO4の四面体と金属イオンが静電引力によって結合するイオン結合)
④. その金属イオンによって、鎖状のSiO4の鎖が立体的に巨大な結晶を形成していきます。
SiO4の鎖の間に、金属イオンが配置されることで安定し、結晶が増殖することで、ケイ酸塩鉱物が形成されるのです。
この鉱物は2種類の方法で結合することで岩石になります。
これまで、岩石の形成について追求してきましたが、
そもそも、太陽系の中で「岩石星」と言われる地球に、岩石のもとであるケイ素が、どれだけ存在しているのでしょうか?
◆ ケイ素は地球上に3番目、地殻に2番目に多く含まれている。
・地球全体での元素の構成比

鉄(Fe)34.6%
酸素(O)29.5%
ケイ素(Si)15.2%
マグネシウム(Mg)12.7%

・地球の地殻における元素の構成

酸素(O)45.5%
ケイ素(Si)27.2%
アルミニウム(Al)8.3%
鉄(Fe)6.2%
カルシウム(Ca)4.66%
マグネシウム(Mg)2.7%

地球全体ではFeが最も多く、地殻ではOが最も多く存在する元素です。その中で、ケイ素は、地球全体で3番目、地殻では2番目に多く含まれています。
このようにケイ素は地球に大量に含まれています。また、同じく大量に含まれる酸素と結びつき、SiO4の四面体となり、岩石の主成分となるのです。
ここからは、地球に存在するケイ素がどこから来たのかに迫ります。
◆ ◆ ◆ 岩石形成のカギを握るケイ素は、太陽を中心とした地球の公転周期上に多く存在した
地球にケイ素が多く含まれるワケは、地球と太陽の絶妙な距離が関係しています。
下図は、太陽系の惑星の内部構成を表したグラフです。
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(※上図は当ブログで作成したものです。)
グラフからわかるように、太陽から近い惑星ほど金属が多くなり、離れていくほど気体が多くなります。
この関係を図で表すと下図のようになります
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(※上図は当ブログで作成したものです。)
太陽からの距離が近い水星、金星、地球は地球と同じような内部構成を持つ「岩石星」です。中でも一番太陽に近い水星は金属核が大きくFeを非常に多く含んでいます。
太陽からの距離が遠い木星、土星は、地球とは違い水素やヘリウムによって構成される「ガス星」です。
惑星ごとの物質の分布が上図のようになり、地球に多くのケイ素が含まれるのは、地球の成り立ちが関係しています。
1.太陽に近い円周上にケイ酸塩鉱物が主成分の塵が集まる。(太陽の重力と元素の質量がつりあう周期)
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2.その塵同士が衝突、合体しあうことで惑星が出来る。(地球や金星)
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3.塵が成長した岩石が衝突することで惑星は成長していく。(どんどんケイ素を含んでいく)
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(画像はこちらからお借りしました:http://www.yokohama-mobilepla.jp/illust_gallery.html)
このように、岩石は太陽の重力に引っ張られ、太陽の周りを回るうちに、遠心力と太陽との重力とがつりあう円周上に集まり、そこでぶつかり合うことで、地球は出来ました。
つまり、岩石を形成しているケイ素は、地球の公転周期付近の絶妙な距離に多く集まっていたため、地球に多く含まれているのです。
【まとめ】
1. 岩石とは鉱物が物理的に結合している集合体。
2. 鉱物とは無機物であるSiO4の四面体に金属がイオン結合して出来ているもの。
⇒ 電気的に安定するために、四面体の鎖の間に金属イオンを取込むことで、ケイ酸塩鉱物を形成する。
3. ケイ素は固形の非金属で、酸素と共有結合することで四面体構造を形成する。
4. ケイ素は地球上で3番目、地殻内では2番目に多い元素である。
5. 太陽を中心として、重たい物質ほど太陽の近くに集まり、軽い物質ほど遠くに集まった。
⇒ ケイ素は、地球の公転周期付近の絶妙な距離に多く集まっていたため、地球に多く含まれる。
☆次回:岩石がもととなっているのですが、岩石とは全く違った性質を持つ「粘土」の不思議に迫ります。

List    投稿者 isiisii | 2012-06-02 | Posted in D.地球のメカニズム, D01.地球史1 Comment » 

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コメント1件

 Ryo | 2015.02.07 7:39

画像お借りします!

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