2013-05-26

【地球のしくみ】27(総集編1/4)~万物は融合し組織化・秩序化する方向に進化を塗り重ねる~<地球の誕生・進化編>

地球の内部 地震・火山のメカニズム 生命の誕生・進化 大気のメカニズムと続けたこの「地球のしくみ」シリーズもここまで26回を数えましたが、いよいよ終わりが近づきました。
シリーズの最後として、ここまでのシリーズ全編を整理・編集を行い、4回に分けて総集編を行います。

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(※画像はコチラからお借りしました)

総集編を始めるにあたり、
このシリーズでの追求を通じ、新たな知見は様々ありましたが、その学んだなかで最も重要なことは、[原子・分子の進化]から[地球の誕生・進化]そして現在に至る[生命の誕生・進化]まで一貫して、
『地球に存在する全ては、融合し組織化・秩序化する方向に進化を塗り重ねる』というしくみ(摂理)だと感じています。

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◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 
46億年前、原始太陽系星雲のなかで、微惑星・隕石の衝突・合体を繰り返す中で地球は生成しましたが、その衝突・合体エネルギーは、原始地球を全球的あるいは部分的なマグマオーシャンで融解するほど大きなエネルギーで、この地球誕生時の膨大な重力エネルギーの一部は現在も地球内部に蓄えられ放出を続けています。

また、この蓄えられた重力エネルギーの熱だけではなく、太陽からの電磁放射の熱に加え、地球が内核・外核・マントル・地殻と層状分化してからは、固体の内核と液体化している外核の影響で内核と球殻(マントルと地殻)とが独自の自転構造をとる“二重自転構造”により核で熱が生成され続け、さらに核からの電磁波により地殻下部にマグマが生成され続けている。そして主にマントルにおける放射元素の崩壊エネルギーの熱もあります。
地球誕生後の地球史は、これらの『熱を宇宙空間に放出し続け冷却する歴史』といえます。

そして特に、原始地球は、微惑星・隕石の衝突の膨大なエネルギーの熱の放出に伴い、重い金属元素は核に、軽いアルミニウムやケイ素の酸化物は地殻に、そしてもっと軽いH、C、N、Oは水や大気となって地表に濃集(→融合)しました。そしてそれにより、単純な構造であった地球に海や陸の分化が生じ、地球内部は核・マントル・地殻のように層状に分化し、安定して存在する構造になったのです。
つまり、『地球史は、熱の放散に伴う地球の組織化』といえます。

物理の基本法則に「エントロピーは常に極大に向かって増加する(熱力学の第二法則)」があります。
このエントロピーはもともと、[系に入る熱量/系の絶対温度]の式で表現して、同じ熱量のエネルギーでも高温のエネルギーと低温のエネルギーでは質(≒エネルギーの使い易さ)に差があることを定量的に示す概念でした。
このエントロピーを(分子の動きを統計学を使ってまとめた)統計熱力学は、物体内部のミクロな自由度、すなわち、物質を構成する原子や分子のとり得る状態の数が、その物質のエントロピーであると定義しました。
この定義に沿えば、「原子や分子がバラバラで最も自由に動き回り無秩序・不規則になってしまった時、エントロピーは最大」になります。

だとすると、原始地球が、熱を放出することによって原子・分子の濃集・融合を塗り重ね固定することで、単純な構造であった地球に、海や陸の分化が生じ、地球内部が核・マントル・地殻に層状分化して安定して存在する構造になったのも、エントロピーを小さくする方向に進化したということになります。
また、生物は、バクテリアから人まで進化するにしたがって、とてつもなく大型化してたくさんの分子を固定し高分子化して、より高度な機能を有する組織を有した生物種になっていますから、秩序化してエントロピーの小さくなる方向に進化したということになります。
つまり、分子進化も生物進化もそして地球進化自体も、進化のすべては、宇宙への地球の熱の放散に伴う地球全体のエントロピーの減少が引き起こした現象と見ることができます。

地球は、物理の基本法則(熱力学第二法則)である“エントロピー増大則”に則って宇宙へ熱を放出し続け、それにより地球自体はエントロピーを小さくするように収束する。
その収束過程にある『地球に存在する全ては、融合し組織化・秩序化する方向に進化を塗り重ねる』

(※参考文献:生命の起源 地球が書いたシナリオ 中沢弘基)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

総集編として4回に分けた記事で、この地球のしくみ(=自然の摂理)を振り返ります。
では、総集編第1回の今回は、万物の素である「原子そして分子の進化」から「地球の誕生」そして「生命誕生以前の地球環境の進化」です。

      

A.原子・分子の進化から地球の誕生・進化

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◆原子そして分子も融合して進化してきた

★A-1
【地球のしくみ】15~大気編(1)~核融合による元素の生成過程
★A-2
【地球のしくみ】16~大気編(2)~地球を形成したのは、全て恒星外でつくられた酸化化合物(土・水・大気)

原子番号「鉄までの元素」は、ヘリウムとのアルファ反応の核融合で誕生する(「恒星内元素合成」)。
原子番号「鉄以降の元素」は、鉄までの元素合成の限界を超え進化するために、恒星が「超新星爆発」を起こした時に核融合し誕生する。
「分子」は、恒星内元素合成で生成された元素が、恒星外の星間雲の中で電気の力(クーロン力)によって、化学結合することで形成された。
そして、分子同士が電気的結合を重ね質量が増えると、今度は重力によって衝突・合体を繰り返し「惑星」に成長する。
地球は、46億年前、太陽系近くで超新星爆発が起こり、巨大な星間雲から「原始太陽系星雲」が形成され、そこで生成された酸化化合物「水(H2O)」、「二酸化炭素(CO2)」、「土(SiO2)」、「鉄鉱石(Fe2O3)」が基となり誕生した、酸化化合物の星である。

◆地球内部の3態(固体⇔液体⇔固体)構造

★A-3
【地球のしくみ】17~大気編(3)~地球内部の3重構造化、地磁気の誕生、生物の浅い海への進出は同時期に起こった

小惑星がぶつかり融合を繰り返す中で形成された地球は、内部に膨大な(重力)エネルギーを有することになり、他の惑星と同じように宇宙へそのエネルギーを放射して『高温から冷却の歴史をはじめる』
しかし、地球の大きさが現在の0.4倍程になり脱ガスしたH20とCO2を原始地球の重力圏に留めて大気が誕生すると、その温室効果によって(熱)エネルギーが宇宙に放射しきれず、「マグマオーシャン」が形成される。すると、比重の重い鉄が地球内部に沈みこんでいき、「コアを形成」する。
そして、小惑星や隕石の地球への衝突が落ち着き、ようやく地球の温度が低下してくると、圧力の高い中心部と冷却された表面から固体となり、固体の鉄でできた「内核」と、液体の鉄でできた「外核」、そして固体の球殻(マントルと地殻)と異なる状態を形成する。(地球内部の状態の3態化)
地球の3態化は、地球が形成された初期の段階から始まったと想定されるが、現在の「地球磁気」の強さを形成するまでの内核の固体化が進むのは、およそ27億年前と想定されている。これは「生物の陸上への進出」とほぼ同時期である。
 

B.地球の二重自転構造から地球磁場とマグマの生成

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◆万物は自転運動して存在している

★B-1
【地球のしくみ】10~万物は自転することにより存在を安定させる~

素粒子の電子はスピン(自転)しながら原子核の周りを回っている。
一方、地球を含め太陽系の惑星は自転し恒星太陽の周りを公転しているが、その惑星の公転は、太陽系全体の自転でもある。そして、太陽系自身も銀河系の中で公転しているが、その公転は銀河系の自転でもある。
つまり、天体の公転は、地球<太陽系<銀河系<・・・というように、その系を包摂する上位の系の自転運動であり、太陽系も銀河も宇宙も、そして素粒子も、万物は自転して存在している。

◆地球の二重自転構造

★B-2
【地球のしくみ】4.マグマはどこでどうやってできる?
★B-3
【地球のしくみ】6 ~マグマを生成している電磁波は地球深部のどこから出ているのか?~

地球の高温・高圧環境の核は、内核=固体、外核=液体と状態が分離しているため、内核は球殻(地殻とマントル)とは分離した独自の自転形態をとる(「地球の二重自転構造」)。
そのため、内核(固体)の自転が外核(液体)と摩擦を発生させ、内核と外核の境界で静電場が発生し、同時に磁界も発生して地球磁場が形成され保たれている。
そして、内核が独自の自転形態をとる為に、地球の磁場は磁場の反転など様々な様相を見せる。
また、内核と外殻の境界面の摩擦熱と静電気の電気抵抗発熱をコア(内核・外核)に絶えず促すため、コアは常に超高温に維持され、高い放射温度(1000℃~10000℃)によって強い「電磁波」が放射されている。

◆核から放射された電磁波が、地殻の凹みで反射を繰り返しマグマを形成する

★B-4
【地球のしくみ】5.地球内部で発生した電磁波が、マントルを透過し、地殻で反射するのは、なぜか?

岩石や鉱物の電磁波の透過率は、分子間の隙間の大きさによる。
マントルでは、カンラン石は高温高圧下ゆえにアモルファス(非晶質)状態になっており、反射率の高い金属が多いにも関わらず、隙間が大きくこの電磁波を透過しやすい。
一方、地殻の玄武岩や花崗岩の主成分である長石は(石英も)、網状でしっかりした結晶状態になっており、隙間が小さく、電磁波を吸収・反射しやすい。
そのため、地球内部の核から放射された熱=電磁波は、マントルのカンラン石を超え、地殻へと伝わってきて、地殻の裏側で吸収、反射されている。
そこで、地殻裏側の蛸壺状態の凹みで電磁波が捉えられると、電磁波はその凹みから抜け出さず、凹みの中で繰り返し吸収・反射を起こす(電子レンジ状態)ことにより、マントル上部と地殻下部の岩や鉄が溶かされ「マグマ」が形成される。

C.地震と火山のしくみ

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◆地殻の物質・形状の関係で、地震と火山が規定される

★C-1
【地球のしくみ】1.火山って何?~地下のマグマの働きが地質の違いによって、火山や活断層などの地形を形成している!?~
★C-2
【地球のしくみ】2.プレート境界は薄くて硬い→だから、力が集まりやすく、割れやすい。
★C-3
【地球のしくみ】3.火山噴火(爆発)のメカニズム~地殻岩石に含まれる二酸化ケイ素が多いほど、大規模な爆発を起こしやすい~

プレート周辺の地盤は硬く、大陸内部よりも薄いため、地殻裏側の凹みで生じたマグマの圧力で曲げ圧力を受けやすい。また、プレート境界は再溶接され、周辺よりも硬くなっているため、力が集まりやすい(※構造物に外から力が掛かるとき、その力は硬い部分に集まる)。
そのため、プレート境界に近接した硬く薄い周辺の地盤部分が曲げ圧力に耐え切れなくなり、割れが生じ、地震となる(地震ライン)。
そして、頑丈なプレートの脇の比較的柔らかい地質の地域では、熱によって火山の噴火が発生する(火山ライン)。
つまり、地殻の地質が、柔らかいと火山となり、硬いと割れやすく地震の活断層だらけになる。
日本では、北海道~東日本の地質は柔らかいので火山ラインが多く、九州を除く西日本は地質が硬いので地震ラインが多い。

      

今回はここまでです。

今回の「原子そして分子の進化」から「地球の誕生」そして「生命誕生以前の地球環境の進化」の歴史から、『地球に存在する全ては、融合し組織化・秩序化する方向に進化を塗り重ねる』という地球のしくみ(摂理)はみてとれます。

次回の総集編第2回は、生命誕生につながる「無機物の地球環境から有機物の地球環境への進化」を扱い、そのなかで地球のしくみの摂理を見ていきます。

List    投稿者 kirin | 2013-05-26 | Posted in D.地球のメカニズム, D01.地球史No Comments » 

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