2022-05-29

洞窟は偶然ではなく微生物たちの意思で生み出された!?

洞窟は人類の進化過程で重要な場所です。

樹上に適応でなくなった初期人類は洞窟に隠れ住みながら、極限の環境の中で人類が人類たる所以となる“観念機能”を獲得し、言語などの能力を獲得するに至りました。

その洞窟を形成したのは他ならぬ微生物でした。

以前のブログで洞窟があるのは石灰岩の地域である記事があります。>「人類が北方へ移動したのはなぜか?~石灰岩(洞窟)の分布が示す北上の証(http://web.joumon.jp.net/blog/2020/06/3720.html)」

 

何故、石灰岩の地層に洞窟が多いのでしょうか。

そこに微生物が深くかかわってきます。

「『人に話したくなる土壌微生物の世界』染谷孝 著(築地書館発行)」には微生物と洞窟に関係性について面白い話が多く記されていましたので、紹介したいと思います。

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◆微生物によって洞窟が形成される過程

石灰岩の主成分は炭酸カルシウムです。

ここに雨水が土中に浸透し、微生物の呼吸によって放出された二酸化炭素を取り込み炭酸カルシウムと反応しイオン化されることで、地下に空洞ができます。これが洞窟となります。

逆に二酸化炭素が空気中の多くある場合、炭酸水素イオンがカルシウムイオンと反応し、つらら石や石筍など鍾乳洞特有の形状が作り出されるのです。

 

◆光に向かって成長する鍾乳石も微生物が関与

洞口入口付近で小さな針状や釘状の鍾乳石が光の来る方向に向かって長く伸びている状態の鍾乳石を光カルストと呼びます。

これはシアノバクテリア(光合成機能をもつ原初の微生物と言われている)などの微生物が光合成をすることで炭酸カルシウムの沈殿が促進され、光に向かって成長して形成されます。

 

他にもシアノバクテリアが関与する洞窟地形にトゥファがあります。

トゥファは多孔質で縞状に形成される炭酸塩鉱物で地下河川の河口等でみられる滝のような地形です。

これらもシアノバクテリア等が二酸化炭素を吸収し、光合成を行うことでその結果炭酸カルシウムの沈殿が促進されシアノバクテリアの菌体に覆いながら蓄積され成長していくのです。

このように微生物によって促進される反応はを”生物的鉱物化作用”という現象一つです。

 

◆洞窟は偶然ではなく微生物たちの意思で生み出された

これらを見ていく中で、洞窟は単なる化学反応による偶然の産物ではないことが分かってきます。

微生物たちが自分たちで生きやすい場所に作り替えているだけなのですが、その意思で洞窟のような興味深い空間を作り出していたのです。

 

そうした洞窟に初期人類が足を踏み入れ、樹上とは異なる新たな微生物との共生関係が始まります。

今後はより人類と微生物の共生関係について深めていこうと思います。

List    投稿者 watadai | 2022-05-29 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

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