2007-12-06

米だけでなく、「水」を生産している水田

こんにちは。
suzukiさんの「水が危ないシリーズ ①現状の諸問題を整理すると」を読ませていただいて、
農業に携わっている者としてちょっと気に掛かる、日本での水循環と水田の関係を調べてみました。
 http://www.tanbo-kubota.co.jp/water/index.html
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以下、上記サイトより引用です。

■水田は都市の洪水を防いでいるダムです。
日本は雨が多い国です。
年間平均降雨量は約2000mmで、世界の平均約900mmの2倍以上もあります。
しかも日本列島は地形が険しいため、川が急流です。黄河やアマゾン川と較べると、ちょっとオーバーにいうと、まるで滝のようです。この急流を、日本海側では春に雪解け水がどっと流れ、太平洋側では梅雨明けから台風のシーズンにかけて集中豪雨が流れ落ちます。
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 日本の川は、大雨のあと水が急に増えて侵食・洪水を起こします。雨水が川から流出する割合は60%を超える高さです。日本は水害大国といえるのです。田んぼ、溜め池、用水路などの農業施設は洪水を一時的に溜めて、川への急激な流れ込みを緩和し、周辺および下流域での洪水被害を軽減・防止する役割を果たしています。
 日本の水田は約280万ヘクタール。整備された田んぼ140万ヘクタールには30センチ、未整備の田んぼ140万ヘクタールに10センチの貯水能力があるとして、60億トンの水を溜めることができます。これは現在、日本における300ケ所以上の洪水調節ダムの約4倍の能力を持っています。
日本の大河川の下流域には東京・大阪をはじめ、多くの都市があります。もしも田んぼがなかったら、洪水による都市の被害が大きくなります。

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■田んぼは地下水を涵養(かんよう)し、井戸涸れや地盤沈下を防止しています。
 
 地表の水が徐々に土にしみ込んで地下水になることを涵養といいます。
日本の平野の地盤は水分の多い地層で、ここから地下水を汲み上げ過ぎると地盤沈下が起きます。都市周辺の水田の減少はこの地盤沈下に拍車をかけることになります。東京ではここ70年間で4.6m、大阪ではここ50年間で2.9m沈下している場所があります。
 田んぼは常に水を溜めていますから、畑のように雨が降ったときだけではなく、絶えず地下に水を浸透させ、地下水を補給し続けています。
 垂直浸透が1日15mmとして、稲作期間を120日とすると280万ヘクタールでは年間に500億トンの水を地下に送ります。そのうちの60%が伏流水などとなって川に流れていき、残りがさらに地下深く浸透して地下水となります。それを汲み上げて井戸水として使ったり、それが自然に湧き出して泉になったりします。

■田んぼは水質を浄化します。
 田んぼに入った水は浄化されます。
まず、さまざまなゴミが田んぼを流れているうちに沈澱したり、土の層を通過するときに濾過(ろか)されます。土の中にはパイプのような水路があり、そこを汚水が流れる間にも、ゴミや細菌が除去されます。
水に溶けている塩類やイオンは土に吸着されます。土の中の粘土粒子や腐植はマイナス電荷をもっており、これに重金属イオンなどの陽イオンが吸着して除去されるわけです。
 水に溶けている窒素=アンモニアや硝酸は、田んぼの土の層を通過するときに微生物によって窒素ガスに分解されて、空気中に放出されます。これを田んぼの脱窒作用といいます。
 畦で囲まれた田んぼは、酸性雨でさえも肥料分とし、きれいな水として下流に流しています。

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■田んぼは気温を調節するクーラーです。
 田んぼは蒸発と蒸散により気温を調節しています。これにより、熱帯雨林に近いといわれる暑い日本の夏も、過ごしやすくなっています。
田んぼは、水が蒸発するときの潜熱で周囲を冷やしています。夏に庭に水をまくのと同じ効果です。
木陰が涼しいのは日陰であるのと同時に、葉からの蒸散があるからです。稲はこの蒸散作用により周囲を涼しくしています。
水を溜めた田んぼはこの蒸発と蒸散のダブル効果で畑や林よりもクーラー効果が高くなっています。
日本の田んぼ280万ヘクタールのほぼ60%が都市周辺を含めた平地にあり、ヒートアイランド化しやすい都会のクーラーとなっています。

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 食糧生産の基盤としてだけでなく、水循環、治水という面で水田を見てみると、アジアモンスーン地帯に属し、多雨である日本においては、水田は、人間の暮らしを支える「水」を生産しているとも言えるのではないでしょうか。
 
 一方で、日本よりはるかに乾燥した気候で、本来、水田作には向かない地域で、輸出用に米を生産してきたため、稲作がほとんど破綻してしまった国もあります。
  オーストラリアの米が消える?
http://d.hatena.ne.jp/amarume/20071120
 最近のオーストラリアの干ばつは、地球規模の環境破壊の影響もあるでしょうが、市場経済に乗って、自然の摂理に反して、水の少ない地域で過剰に灌漑して、作付けをしてきたことも大きな原因でしょう。

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コメント10件

 カテキョーぱぱ | 2008.02.19 11:04

温暖化のデータがこんなにあいまいなものだとは驚きです。
環境問題の焦点が温暖化になっている現在、これを覆すことになると大変なことになりそうですね。
何が本当の問題なのかがわからなくなりそうです。

 arinco | 2008.02.19 22:29

僕が前読んだ本(地球環境問題とはなにか)では、地球環境問題は、外交=政治問題である。と書いてあり、妙に納得したのを覚えています。
 IPCCの行動を見ていても環境問題は政治問題のようですね。

 simasan | 2008.02.19 23:47

カテキョーぱぱさん、arincoさん、こんばんは
ようやく地球のメカニズムを解明するデータが揃い始めたので、事実の解明はこれから本格化していくのだと思います。
問題は、これらを封印していく政治的な力、その構造を解明していくことも一方で重要だと思います!

 uk | 2008.11.16 20:22

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はじめまして、まず次の値を頭にいれてください。
地球の平均気温:
  ①地表の平均気温(放射平衡温度)
         -18℃@5500m
  ②地球の平均気温(地表を含む)
          -18.7℃(人工衛星実測地)
③地表の平均気温 +15℃@地上近辺
「地球の表面」は「地表」ではありません。
地表の表面は「放射平衡温度」で、シュテファン・ボルツマンの法則の結果です。地球には大気圏(対流圏11Km)があるので、その中間5500が
地球の表面です。
地球の平均気温は地表ではなく,上空です。
したがって、地球の平均気温は、地球の表面であっても、地表を含めたものであっても上空から人工衛星でしかはかれません。
人工衛星による測定は1979からしかありません。地表の気温はそれが何であっても,地球の平均気温にはなりません。いうならヒートアイランドでしょうか。

 uk | 2008.11.16 20:47

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なお①地球の平均気温と、③地表の平均気温との関係は以下のとおりです。・・
  ①地球の平均気温   -18℃@5500m
  ③地表の平均気温   +15℃@地上近辺
   -18℃+6×5,5km=15℃@地上近辺
      気温減率 ; 6℃/1km
( 熱力学第一法則・ボイル・シャルルの法則)
15℃と-18℃の差33℃は、上記のごとく位置(高度)による違いで、「重力場」における大気(全体)の質量によるものです。つまり、「質量」があるということと、絶対温度(内部エネルギーCvT)があることとは同義です。
(これを「間違えて「温室効果」というが、これはあやまりです。)
  
  

 uk | 2008.11.16 21:01

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訂正です。 
一番上(uk 2008年11月16日 20:22 )で3行目
①地表の平均気温(放射平衡温度)は
 ・・ ①地球の平均気温(放射平衡温度)
同7行目
「地表の表面は」は、・・「地球の表面温度は」です。
すみません。

 uk | 2008.11.16 21:10

コメントを入力してください
上記訂正をしたものを再度書き直します。(再)
地球の平均気温:
  ①地球の平均気温(放射平衡温度)
         -18℃@5500m
  ②地球の平均気温(地表を含む)
          -18.7℃(人工衛星実測地)
  ③地表の平均気温 +15℃@地上近辺
「地球の表面」は「地表」ではありません。
地球の表面温度は「放射平衡温度」で、シュテファン・ボルツマンの法則の結果です。地球には大気圏(対流圏11Km)があるので、その中間5500mが地球の表面です。
地球の平均気温は地表ではなく,上空です。
したがって、地球の平均気温は、地球の表面であっても、地表を含めたものであっても上空から人工衛星でしかはかれません。
人工衛星による測定は1979からしかありません。地表の気温はそれが何であっても,地球の平均気温にはなりません。いうならヒートアイランドでしょうか。

 世羅 | 2008.11.28 16:22

今現在百葉箱を用いている国々、もしくは地域のデータなどはありますか?
もしあるのなら教えてください。

 uk | 2008.11.30 10:31

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現在気象庁を含め世界の公的機関で、百葉箱をつかっているところはありません。
下の芝生もなく、ほとんど地表にあり、ガラス温度計でなく、電気式温度計で、白金抵抗温度計が使用されています。
なかにファンもあるようですが、それは地表のヒートアイランドを測ってっているといえるでしょう。
白金抵抗式は目視でなく校正が正しければ精度はあるとおもいます・しかし、かなり高くなっていると思っていいでしょう。百葉箱や芝生をつかってないから直射日光やはね返りがはいってしまうからです。
重要な百葉箱当時との前と「一貫性」はありません・・・地表の温度は高くなっていることでしょう。
なお、世界の地表の測定はおもに先進国で海上もないが、昔も百葉箱もなく地上そのものの温度を測っていたところもすくなくないようです。
気象庁http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kansoku_guide/d1.htm

 uk | 2010.11.25 16:21

・「放射」に依って「放射バランス〈平衡)」はかわらない。
参考までに、放射平衡は太陽定数以外の放射など、惑星内部の数値に関係しない惑星固有のもの、平衡とはバランス(安定)して動かないもの。
エネルギーを放出〈太陽放射)しているのは恒星〈太陽〉のみで、惑星〈地球)からは0です。
惑星は〈太陽)エネルギー的にはからっぽなのです。だから太陽エネルギーを示す太陽定数と受ける側のアルベド以外に、「エネルギ-収支」とかの惑星内部の事に依らないのです。
ここが「二酸化炭素地球温暖化」〈「温室効果」)の決定的間違いとなります。
放射平衡温度とは、アルベド a(一定)と、「太陽定数 S」つまり太陽と太陽からの距離で決まる数値。
従って放射平衡とは、放射(エネルギー収支)とか惑星内部の事に一切関係しない惑星固有のものです。
放射平衡・・
 惑星の受ける太陽放射 ;S(1-a)     = 4σ T^4  ・・惑星放射
       (表面温度Tの4乗に比例)
もちろん、夜とか昼とかにも関係しない。太陽定数(太陽放射)以外の放射等に無関係。
惑星は太陽に依っては、放射平衡温度を越えて温められることは決して無い。放射平衡点は大気中であって地表ではない。
 地球の場合 -18℃@5500m、500hPa, (中緯度帯)
放射によって、放射バランス(平衡)がくずれるとする二酸化炭素地球温暖化by「温室効果(再放射)」は、そもそも出発点の基本的間違いといえます。
なお、放射平衡とは関係ないが、惑星の低温大気中では、放射の占める割合は無視できる。

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