2022-08-30

磁力の発見の歴史(近代)⑤~イギリスの最初期の機械論~

磁力の発見の歴史(近代)④~フランシス・ベーコンの経験主義~では

デカルト主義がイギリスに輸入される過程でベーコン主義の影響を受けて特徴的な変化を顕著に体現しているのが、イギリスの最初期の機械論者ヘンリー・モア・パワーとその師であるトマス・ブラウンとなる。

と書きました。

 

今回はこの2人に入っていきます。

 

〇トマス・ブラウン(1605-1682)

ブラウンはオックスフォードと大陸で教育を受けた医者で、物理学者史では「電気electric-ity」という言葉をはじめて使用した人物としてのみ記憶されている。ブラウンが1642年に書いた『医者の信仰』では、魔術も自然科学もただのその知識の由来(入手の経路)が異なるだけで、自然の秘密に迫ろうとするものであることは変わりはないという考え方であり、中世的な怪異や驚異を鼻から否定することはない。他方で、ベーコン主義者として実験の重要性を声高く形語り、権威への盲従を厳しく戒めている。古くはロジャー・ベーコンにはじまり、デッラ・ポルタとギルバードによって進められた磁石にまつわる俗伝検証と迷信の掃討作業が、ブラウンによってほぼ完成され、『謬見』の第二巻大三章に記されている。『謬見』でブラウンの語り口からは、魔術であろうが民間伝承であろうがデカルト理論であろうが、すべて実験のふるいにかければおのずと真意が判別されるはずであるという強い確信が見える。このように、観念的なデカルト自然学が、イギリスではベーコンの実験科学の土壌に移植された。

 

(さらに…)

  投稿者 kurahasi | 2022-08-30 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

急激に動き出した原子力、その背後は?

前回のブログ「気候変動問題・脱炭素は「エネルギー安全保障問題」へ、BRICS・新G8の力が増大へ向かう!」では、化石燃料を中心とするエネルギーや食料、通貨等が、BRICS・新G8中心に動き出したことを共有しました。その中で先進国G7である日本も先週から新たな動きが起きています。

24日の政府のGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で、岸田首相が原発再稼働と新型原子力(小型モジュール炉(SMR)や核融合炉)の推進の指示。原子力発電については、311の福島原発事故以降、廃炉も放射性汚染物質の処理も結論が出せない中、世論としては「原発」は無いだろうという気持ちが中心だと思います。本日発表の朝日の世論調査でも、「賛成」は34%で、「反対」の58%の状況。なぜここにきて突然、原子力が出てきたのか?そもそも小型モジュール炉は安全なのか、核融合炉は安全なのか?どの程度の効果があるのか?様々な???疑問が沸いてきます。今回は、現在の日本の状況を押さえ、急に話が上がってきた小型原子炉や核融合炉の可能性について見ていきたいと思います。

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  投稿者 yooten | 2022-08-29 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

地熱エネルギー:意外と知らない日本の国土

地球環境とエネルギー問題は密接な関係がありますが

地球はどこからエネルギーを得ているのかと考えると、太陽熱(表面温度6000度で放射熱:電磁波)と地球内部熱(内核温度5900℃:伝導熱。地球の平均表面温度18℃)である。

(注:太陽の熱源は、核融合と言われていたが、良くわかってないのが現状のようです

又地球の熱源は、放射性物質の自然崩壊(核分裂という説もあります)と言われていますがこれもよくわかってないようです。)

太陽 – Wikipediaによると太陽の構造についても「21世紀初頭では、太陽の内部はプラズマや超臨界流体といった、固体でも液体でも気体でもない第四の状態(プラズマ説)となっている、とする説が最も有力となっている。

要するに「地球についてもよくわからない状況の中で、地球の熱源は、新たな現象が発見される度に新理論に塗り変えられるようです」

以上の様に、エネルギーの熱源は解明されていませんが、地球内部エネルギー状況を理解する上で

【日本列島は自然環境豊かで、そのうえ、現代の技術で、地球の内部の膨大なエネルギーを取り出すことが可能な場所に位置しています。この事を理解するために まず「意外と知らない日本の国土」を紹介します。】

意外と知らない日本の国土

(JICE国土技術研究センター)より主要ポイントを記載しています

東西南北に長い弓なりの国土

・日本は弓なりの形をしている島国

弧状列島の近くの海には、海底が深く入りこんだ「海溝」があり、地震や火山活動が見られます。日本の国土の弓なりの形は、こうした地球の活動とも関係があるのです。

 

海と日本】・・海に囲まれている日本

日本は四方八方を海に囲まれた島国です。日本人は古代より船で外国と行き来したり、物を運んだり、魚や貝などをとって食べる、塩をつくるなど、海のめぐみを大きくうけてきました。7月の第3月曜日は「海の日」ですが、海に関する記念日を祝日にしたのは世界でもめずらしいことです。

・日本の権利がおよぶ海域の面積は世界第6位

日本の国土は陸地だけではありません。海もまた日本の国土の大きさを決めるために重要な役割を果たしています。それは、日本にいろいろな権利が国際的に認められている 日本の領海や排他的経済領域の面積は約447万平方kmあり、なんと世界第6位。その大きさは日本の国土の約12倍の広さなのです。

地震の多い国、日本

1日本付近でマグニチュード6の地震が全世界の20%も発生する

2日本は、地球上で地震が起きやすい場所にある

日本は世界でもめずらしい4つものプレートが集まる地点にある)

世界有数の火山国、日本

1世界の活火山の7%が日本にある

2地震と火山の関係

世界で発生している地震の分布(上)と世界の主な火山の分布(下)を比べてみましょう。よく似ていることがわかります。

 

地球の表面近くでは、「プレート」という、厚さ数10kmから100kmの岩盤のようなかたまりでできています。地球の表面には大きく14~15枚のプレートがあり、1年間に数cmという速さで移動しています。2つのプレートがぶつかる境目では、一方のプレートがもう一方のプレートの下に沈みこんだりしています。

(中略)

4火山からのめぐみ

火山は噴火するとおそろしい一方で、火山からのめぐみもあります。

火山はすき間の多い溶岩でできているので、降った雨はすぐに地面にしみこんでしまいます。しみこんだ水は地下水となって山のふもとへ流れていき、溶岩の切れ目からわき水となって地上に出てきます。火山のわき水は豊富でかれることがありません。また、長い年月、地下を旅してきたので、きれいでおいしい名水として有名なものも多くあります。

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火山のまわりにはたいてい温泉もあります。また、火山の熱水や蒸気をつかって電気を起こすことができます。「地熱発電」といいます。日本の地熱発電所は、東北地方や九州地方の火山帯に多く立地しています。

火山が噴き出したものもめぐみとなります。火山灰でできた土は水はけが良いという特徴がありますから、水はけが良い土地を好む農作物を作るのには好都合です。また、軽石を噴き出した火山もあります。軽石はざらざらしているので、お風呂で使うと気持ちがよいです。金、銀、銅、亜鉛、スズなどの鉱物資源は地球の内部から運ばれてきます。

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地熱エネルギーについて詳しく記載されているサイト(地熱情報研究所 │ 地熱エネルギーとは

も今後紹介します。

  投稿者 kisi | 2022-08-27 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

磁力の発見の歴史(近代)④~フランシス・ベーコンの経験主義~

〇フランシス・ベーコン(1561-1626)

イギリスの哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族である。

イングランド近世の人物であり、「知識は力なり」の名言や、「イドラ」の概念で有名。

 

イギリスでは、ガリレイやデカルトに先んじてフランシス・ベーコンが名のりを上げていた。ベーコンの特徴として過去と意識的に断絶し、哲学の目的と方法の全面的な革新を目指した(というより、アジった)。ベーコンはこれまでの理論に対して、経験の拡大と共にバージョンアップされる学問を志向し、その新しい学問形式のモデルを職人や技術者たちの協働作業による技術の発展の在り方に求めた。

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  投稿者 kurahasi | 2022-08-25 | Posted in B.科学史No Comments » 

木と微生物の共生~根圏を知ることで土中の多様性を知る

〇根圏とは

そもそも根圏とは植物の根とそれを取り囲む土壌との間の極めて狭い空間のことを指します。この空間では無数の微生物、小動物などが活発に活動し、植物への養分補給、資源の循環や環境ストレスの緩和などさまざまな働きを担っています。根圏に生息する微生物が植物と共に進化し、農業生産や自然生態系の維持に重要な役割を果たしていることが、近年の根圏研究の進展によって明らかになってきました。

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  投稿者 watadai | 2022-08-23 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

すべての生物は、宇宙からくる特徴的な電磁波を介して繋がりながら進化してきたのではないか

☆物質だけを研究しても解明できない『生命の本質』

☆『生命誕生や進化を生み出す統合を促す波動とは、シューマン波ではないか?』

で説明した、モンタニエ博士の実験では、

①水中ではDNAは微弱電磁波を発信し、それが水に転写される。

②その電磁波を、機械的に記録し遠方へ発信して受信する。

③遠方で受信した電磁波を、DNAの材料の入いった水に照射する。

④そうすると、もとのDNAとほぼ同じDNAが形成される。

という結果がえられている。

そして、それに関係する下記引用による詳細な実験結果では、

あらゆる電磁波を遮断するケースの中ではDNAは合成されない。そこで、そのケース内に多くの周波数の人工的電磁波を発生させて実験を行うと7ヘルツ、14ヘルツ、28ヘルツの電磁波(シューマン波)を発生さたときが、最も鮮明な結果が得られた。

ここでは、水を介してDNAが電磁波のアンテナなっているのだが、受信も送信も行っている。これは、アンテナの物理的性能が受送信どちらも可能であることからも理解できる。

そのような営みが、生命誕生以来何十億年も続いていることからしても、すべての生物は、宇宙からくる特徴的な電磁波を介して繋がりながら進化してきたのではないか?

ものセラ|電気宇宙スピリッツより引用。

ルーク・モンタニエの研究室では、DNAが発する電波を研究していました。一連の実に不可解な実験の最後には、水の入った小瓶にDNAの紐を入れ、様々な高周波で小瓶を刺激しました。

水の入った小瓶にDNAの紐を入れ、様々な高周波で小瓶を刺激した。そして、DNAを濾過します。すると、水だけが残るが、その水はDNAから何らかの形で得た電波を発しています。水の入った小瓶の周りにアンテナを設置し、その信号を数キロメートル離れた第二の研究所に送ります。

もうひとつの研究室には、水とDNAの個々の構成要素がすべて入った試験管があります。信号を2本目の試験管に送ります。数時間後には、オリジナルのDNA鎖が2番目の小瓶の中で構築されます。魔法のように聞こえますが、これは実験データでもあるのです。水には高周波信号を保持することができ、それを使って原料からDNA配列を再構築することができます。

水には高周波信号を保持することができ、それを使って原料からDNA配列を再構築することができます
この成果をさらに追求するために、まったく新しい研究室が設立されることを期待します。

この実験では、どの周波数が一番効果があったのでしょうか?
その結果は、最初のDNA鎖に7ヘルツ、14ヘルツ、28ヘルツの電波を通電したときが、最も鮮明な結果が得られました。もちろん、これらはシューマン共振と呼ばれる地球の電気体全体の共振周波数です。

このことは、もういちど言っておく価値があります。地球の電気体全体が7、14、28ヘルツで最も大きく振動しています。

地球の電気体全体が7、14、28ヘルツで最も大きく振動している
これらの周波数は、実験中のDNAが自己を再構築するために水を通して最もよく情報を伝えることができる周波数と同じです。これが偶然だと考えるのは馬鹿げています。
(中略)
アンテナは両方向に働きます。地球の電気体全体が、その中で繰り広げられた無限に長い年月を超えて、すべてのDNA、すべての生き物のすべての振動の送り手であり、受け手でもあるのです。あなたの中には1兆本のアンテナがあり、母なる大地の長い胴体の中にあるすべての愛と知恵の送り手であり、受け手でもあります。
(中略)
私たちのDNAが吸収も放射もするアンテナであることはすでに実験的に確認されているので、私たちのDNAの長さはどれくらいなのか、その波長を放送する局はあるのか、と考えてみるとよいでしょう。

あなたの細胞の中のDNAは、あなたの身長とほぼ同じ大きさに広がっています。これは特筆すべきことです。人の大きさの生物は、受胎から死亡までの全生涯に必要なすべての情報を適切に送受信するために、自分の身長とほぼ同じ大きさのアンテナを必要とします。しかし、あなたの細胞の中にあるすべてのDNAの長さを合わせるとどうでしょう。その合わせた長さは、私たちの太陽系全体の大きさに相当します。

私たちの中には、太陽の体全体、惑星、彗星、そしてヘリオポーズ(太陽圏界面)まで共鳴する、ちょうど良い長さのアンテナを持っています。そんなことを誰が信じられるでしょうか?
太陽系全体の中で、どうして人の命とつながりがあるのでしょう?

しかし、この梯子は途切れることなく続いているのだから、つながりはあるに違いありません。私たちの誰かが、この信号をそれと知りながら受信できるかどうか、あるいは、太陽系全体に意図的に(意志をもって)放送することができるのかどうか。

いい質問です。おそらくとても重要な質問でしょう。

  投稿者 sinsin | 2022-08-22 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

微視的な環境変化を感知する「皮膚」が、自然界の波動をキャッチする高性能センサーか

全生物の体内と外部環境の境界に存在する「皮膚」。
生物進化の歴史は、 アメーバなどの単細胞生物から始まります。単細胞生物には行動を判断する脳がありませんが、 それでも自らがおかれた環境を知覚判断し、環境に適応してきました。たとえばワラジムシは湿度が低くなると動き出し、高いと止まる性質を持っています。より生存しやすい湿度の高い場所を目指すためです。
単細胞生物がどこで周囲の環境を知覚し、判断しているのかというと、それは「細胞膜=皮膚」だといえます。皮膚は自己と環境を隔てる境界としての役割をもっており、 自己の内部の状態や、外部環境を知るセンサーとしての役割を発達させてきました。

 

そんな皮膚が担う「触覚」は他の感覚器官とは違う性質を持っています。
視覚や味覚などは、感覚器官が感知した感覚を複数の情報に分解して脳に送り、連合野で統合することで判断していますが、触覚は感知した情報を細分化せず、ほぼそのままの状態で脳に届けています。

また、触覚の持つ微細な感知機能として「アクティブタッチ」と「パッシブタッチ」があります。
言葉の通り、自分の意思で対象に触れて感知しようとするのがアクティブタッチで、他者から触れられるのがパッシブタッチです。
この2つの触覚は、どちらも「皮膚で触れる」ことには変わりありませんが、脳の反応に違いがあります。アクティブタッチでは、パッシブタッチの際には反応しない前帯状皮質が活性化します。
前帯状皮質は社会的認知に関する判断を担っており、自己に関する判断他者の感情を想像することができます。

パッシブタッチで代表的なものに「くすぐり」があります。自分で自分をくすぐってもくすぐったくないことからもわかるように、くすぐったさは「他者性」が強い感覚です。
ここである実験を紹介します。
いろいろな月齢の赤ん坊を、それぞれの母親にくすぐってもらう実験です。 赤ん坊は生後7〜8ヶ月ごろを境に「くすぐったさ」を感じるようになるそうです。なぜかというと、生後間もない赤ん坊は漠然と「自分と母親は同じ人だ」という認識をもっており、 母親からくすぐられたとしても 「自分で自分をくすぐっている」感覚を覚えます。しかし皮膚感覚を通じて「自己」が確立されると触覚に他者性が生まれ、くすぐったさを感じるようになるのです。
このように触覚は、スキンシップを通じて自己と他者を判別するものであり、さらには他者の感情や状態を感知する感覚になっています。

 

もうひとつスキンシップに関する面白い実験があります。
他者との触れ合いで皮膚が擦れることで双方の皮膚が振動しますが、この時の振動が「1/fゆらぎ※」という自然界に満ちている振動になるそうです。
※1/fゆらぎ:パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。
 (例)人の心拍の間隔、炎の揺れ方、水のせせらぐ音、蛍の光り方、金属の電気抵抗など

この1/fゆらぎは「C触覚線維」という全身の毛根にからみつく神経線維を伝って脳に刺激が瞬時に伝達され、リラックス効果とともにオキシトシンを分泌します。
オキシトシンは、信頼感や愛情にも関わる物質であり、スキンシップによって生まれる振動がこれらの脳内物質と連動していることで、信頼感や安心感を同調させることもできそうです。
また、自然界に満ちる1/fゆらぎを感知できることで、ヒトは無意識的に自然環境とも同調しているのかもしれません。

以上のように、皮膚を通じて感知される触覚は、非常に繊細で微視的な変化を感知する感覚器官であることが分かりました。
この高性能センサーである皮膚が、他者との共感自然界の波動エネルギーの受容に対して何かしらの役割を担っていることはほぼ明らかになったのではないでしょうか。

参考文献:桜美林大学 山口創「皮膚と心」
     傳田 光洋「皮膚は考える」

  投稿者 二鳥土入 | 2022-08-21 | Posted in M.心と身体の自然の摂理, 波動と生命エネルギーNo Comments » 

【地震のメカニズム】現代マグマ説の原点となる石田理論

少し前に、元鹿島建設の技術者、野尻氏が書かれた著作で、「地震は、マグマに溶存した熱解離ガスによる水素爆発である」という記事を書きましたが、同じ様な理論を提唱している著書【巨大地震は「解離水」の爆縮で起こる(石田昭)】を見つけたので紹介します。

著者の石田昭氏は、名古屋大学の元教授で専門は土木。そういう意味では、地盤を専門とする野尻氏とも出自が近い。
いわゆる地震の研究者ではなく、「地盤=現実」を扱う方たちだからこそ辿り着く理論なのかもしれません。

石田氏の理論の前提にあるのは、
・爆発にはexplosion、implosionの2週類がある。
・マントルは溶融している。
・水は、磁力をかけたり、高熱に接触させたりすると「水」は「酸素」と「水素」に「分離(解離)」される

の3点。Explosionは外に向かって爆発する現象。Implosionは内側に向かって爆発する現象で「爆縮」と呼ばれます。。Explosionは僕らがイメージするいわゆる爆発です。Implosionについては後ほど説明します。

石田理論の誕生
上記の考え方から、氏は、

地下水がマグマと出会うような「地球深部」では、相当程度の乖離が進んでいるに違いない。そして分離した酸水素の爆発が地震の正体ではないか?
地震発生の原因は、地中内部のマグマから放出される熱によって、水が酸素と水素に分離すること、そして再び結合して水にもどることで発生する。

と仮説を立てます。分離した水素の爆発は【爆鳴気爆発】と呼ばれますが、これを式に表すと、

【2H2O+(マグマの)熱⇔2H2O+O2】

となります。注目点は体積変化で、爆鳴気爆発は、ダイナマイトのような爆発ではなく体積が3モルから2モルへと変化する、体積の減少を伴う「爆縮(Implosion)」現象となります。

また、地震が発生する場所は、マグマを蓄えている貯留庫(マグマ溜まり)、またはガスを充満させている地下の空隙で、高圧に耐えるボイラーの内部のような場所で発生すると推測します。

もう少し細かく見ると、

・ボイラー内部は水の熱解離が進めば圧力が上昇
・そこで、爆鳴気爆発(Implosion)が起きると一気に体積が減少するため、「ボイラーが破壊される」
・ボイラー破壊はExplosionで、ボイラーの最初に破壊される部分によって、Explosionの方向が決定する(地震の種類が決まる)
との説。
・断層は、爆発の結果、地殻が耐えられなくなって、破断した傷跡。
・余震が継続するのは、水の乖離する度合いが熱と圧力の関係によって変化するために、解離水が安定するまで爆鳴気爆発の化学反応が繰り返される現象。⇒熱解離現象が止まるまでは余震は止まらない。

ディテールは異なりますが、考え方は野尻氏とほぼ同じで、素人の私が読んでいても「なるほど」という内容です。

プレートテクトニクス論に消されたマグマ説
野尻氏、石田氏、そして角田氏が唱えるマグマ説(爆縮説)は、非常に説得力のある理論だと思いますが、現在もなお、プレートテクトニクス論が主流中の主流です。

ところが、歴史を溯ると、ドイツの地理学者フンボルトが19世紀には地震活動と火山活動が同じ現象だと見抜いたり、もっと遡るとニュートンやカントも「地震は爆発現象」だと考えていた。さらにギリシャの科学者でも、地下から「爆風」が噴き出ることを知っていた様です。

一方、日本におけるマグマ説の論文は、今回紹介した彼ら以前は「石本巳四雄博士」のマグマ貫入理論しかない。
~何が原因か分からないが、岩盤の亀裂に爆発的にマグマが貫入することで「地震が引き起こされる」~

これは、戦後にアメリカの地震学会会長も務めたこともあるアメリカ帰りの安芸敬一教授が提起した「断層説」にあるようです。断層説を提起すること自体は悪い事ではないと思いますが、問題はその後「プレートテクト二クス論」が絶対になってしまった事だと思います。力を持った学者が唱えた説がセントラルドグマとなり、他の理論が排除されていってしまう典型でしょう。

この間の追求で、マグマ理論がだいぶ整理出来て来ました。
次回は彼らの理論を整理して、そこから追求ポイントを抽出してみたいと思います。

  投稿者 ko-yugo | 2022-08-20 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

持続というリズムが生み出す螺旋。ループするリズムは、物理的な空間の中で差異を取り込みながら稼働しつづける。

木と人・生命との親和性の根源を探る続編です。

これまで、ミクロの視点から木をはじめとした植物が、細胞レベルで刻まれている螺旋構造の追求。

”螺旋構造”をもつ”電磁波・波動”が生命を統合しているのではないかという視点から、木のゆらぎが人間のゆらぎと共振共鳴して快感覚を刺激している!?
といった仮説を立ててきました。

その螺旋構造による電磁波・波動とゆらぎはどう連関していっているのか、を今回は探っていきます。

画像はコチラからお借りしました。

宇宙を貫く基本波動の存在と、宇宙のエネルギーと同期して、それと同じ渦構造と相似形の対数螺旋構造が組みこまれている多くの現在の生物が存在する
ように、

たとえばアサガオのつるの先の幹と葉の伸び方は左巻きの螺旋状、人間も出産の時、胎児が螺旋状に回りながら出てくるという(またへその緒も螺旋を形成している)。

画像はコチラからお借りしました。

木も一見、まっすぐ伸びているように見えるが、幹をよく見てみると、ねじれ(螺旋を描き)ながら伸びている様子や、細胞レベルで刻まれている螺旋構造からも明らか。

 生命現象を貫く要素のもう一つがリズムで、すべての生物は生体リズムを刻む時計を体内にもっていて、生命を維持している。そのリズムは何を根拠につくられているかというと、サーカディアン・リズム。日本語では概日リズムと言われている。これは太陽の動きを基準としたもの。

この螺旋とリズムの相互関係とはどういったところにあるのでしょうか。

(さらに…)

  投稿者 tutizawa | 2022-08-16 | Posted in A.史的構造認識から紐解く環境No Comments » 

磁力の発見の歴史(近代)③~17世紀の機械論哲学(ガリレイ、デカルト)と力

16世紀後半から17世紀の初めにかけて、技術に進捗とヨーロッパ人の活動範囲の拡張により、それまで知られていなかった自然の諸相が明らかになっていったことで、アリストテレスとプトレマイオスの宇宙像が随所で綻びを見せるようになってきた。地球に関する知識の広がりに伴い磁石と地球磁場について多くの事実が判明したことや、17世紀初頭の望遠鏡を用いたガリレイによる惑星の衛星の発見や月面観察のように、新しい観測機器が新しい世界を開いたこともある。さらに、チコ・ブラーエの精密な天体観測が知識をより精密化させたことで、これまでの理論の不十分性や観測との齟齬を暴き出したことも大きい。ギルバードの磁気哲学やケプラーの惑星運動論は、このような時代背景の中で生み出されてきた。一方で、事実の発見に論理が追い付かない(ギルバードはアリストテレスに囚われていたし、ケプラーも新プラトン主義の土俵にあった)状況になっていた。そのため、17世紀になると、アリストテレスや新プラトン主義にとって代わる新しい学問、哲学の創出を目指す動きがヨーロッパ全土で湧き上がってきた。

 

ここで登場したのが、通常はガリレオ・ガリレイ(1564-1642)やルネ・デカルト(1596-1650)と語られているが、共にケプラーの楕円起動の意義を認めることができず、近代宇宙論の要となる万有引力の発見には至っていない。彼らが、提唱した自然観は「機械論的自然観」と呼ばれており、それは、物体の幾何学的形状と大きさ、そしてその運動や配置や個数のみを客観的なものと考え、物体が呈するもろもろの感性的性質を被説明事項とみなす還元主義となっている。

(さらに…)

  投稿者 kurahasi | 2022-08-16 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments »