2015-06-18

プルームテクトニクスとは?

プルームテクトニクスという言葉を知っていますか?
最近、火山活動が多くなっていますが、このプルームが関わっているようです。

1950年代~60年代にかけて、地震計と地震学が発達したおかげで、地球の上部の構造はかなりよくわかってきた。この結果、プレート(リンスフェア)というものが浮かび上がり、プレートテクトニクスに発展していきました。

その後1980年代から地震波CT(コンピュータ・トモグラフィ)という技術が普及し始め、マントルの奥深くまでを“見る”ことが可能になってきました。その結果、マントル深部(マントルと核の境界付近)からキノコ状にわき上がってくるホット・プルーム、逆にマントル深部に落ち込むコールド・プルームというプルームの存在がわかってきています。こうして、地下数百kmまでのマントル上部の情報を元にして組み立てられていたプレートテクトニクスから、全マントルの情報をもとにしたプルームテクトニクスが組み立てられつつあります。

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われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのか、そして、われわれは何者か-宇宙・地球・人類-より引用します。

冷えて密度が大きくなったプレート(リソスフェア)はマントルの中を潜り始めるが(プレートの沈み込んでいる部分をスラブという)、ある深さ(660km程度)でそれ以上潜り込めずに,スラブがそこにたまり出す。このたまったスラブの塊(メガリスという)の量がある限界を超えると、一気にマントル深部に沈み込みを始め(コールド・プルーム)、その反動で別な場所からホット・プルームが上昇を始めるというメカニズムも考えられている。どうもメガリスは滞留している長い時間のうちに、その岩石を構成している鉱物がより密度の高い結晶に相転移するらしい。

こうして数億年という長い時間を経て、断続的にコールドプルームが落ち込んだり、またホットプルームが上昇してきたりするらしい。そしてホットプルームの上のキノコ部分がマントル上部に到達すると、そこから多量のマグマが供給され、激しい火山活動を起こしたり(6500万年前にインドのデカン高原をつくった活動はそれだといわれている)、また上昇した上に大陸があればそれを分裂させたりもする。

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ホットプルームとコールドプルームの概念図。左に沈みこんだプレートが一時たまっている様子、下に一気に落ち込んでいる様子が見える

 こうした断続的なプルームの活動が、地球表面の環境に対して大きな影響を与え、それが生物の絶滅と進化に関係しているという人もいる。例えば、最大の生物絶滅事件という古生代末(いわゆるP-T境界)の大絶滅も、巨大ホットプルームが上昇してきたために、空前の火山活動が起こり、そのために地球の環境が激変したのが原因だとする人もいる。

 ハワイなどのホットスポットも、このホットプルームから派生したものらしい(下図参照)。ただ、ホットスポットは、プルームと比べると規模は大変に小さい。また、ホットスポットでのマグマの上昇流をプルームということもあるので、それと区別するためにここに述べてきたプルームをスーパープルームということもある。

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地震波CTの結果。タヒチとハワイの下から
ホットプルームがわき上がっているのが見える。

 大きく見れば、こうしたホット・プルームによって地球内部の熱が外に放出され、そこで冷えたコールド・プルームが下降するという対流となっている。ただし、ビーカーでお湯を沸かしたときにできる対流とは違い、数億年という時間をおいて断続的に起きる対流である。こうした対流によって、マントル内の物質(元素)もかき混ぜられることになる。

 地球はこのようなプルームによって内部の熱を放出して冷え続けているが、最初に地球ができたときの衝突の熱(重力のエネルギー=1032J程度)、そしてだんだんと減ってきてはいるが継続的に熱を出している放射性同位元素(これまでを総計して1031J程度)が膨大なので、まだ冷え切ってはいない。そしてこの熱がエネルギー源となって、地震や火山、造山運動、プレートの運動などが起きている。こうした意味で、地球は熱機関ともいえる。一方、月は地球よりはるかに小さいので内部まですっかり冷え、地質活動はほとんど起きていない(火山活動はすでになくなり、ごくわずかに地震が起きている)。

List    投稿者 tutinori-g | 2015-06-18 | Posted in D.地球のメカニズムNo Comments » 

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