2022-07-26

世界を旅する写真家が体験した「万物との一体化」とは?3~大地との一体化とは、大地とのセックス~

世界を旅する写真家が体験した「万物との一体化」とは?1~極彩色のコンドルとの出会い~
世界を旅する写真家が体験した「万物との一体化」とは?2~宇宙(=相手)と一体化し、自身の体験を正面から受け止め、理解し、整えていく。~

では、竹沢氏がアヤワスカの儀式で宇宙と一体化し、極彩色のコンドルと出会い、ビジョンの大海の中で自身が浄化されていく過程を紹介しました。

1回目の儀式で、「浄化された」と感じた氏。
2回目の儀式では、自身では受け入れた。と思っていたことがビジョンとして現れ、実は受け入れられていなかったことあらわになります。

その時の心境を

この日、アヤワスカの儀式を終えた僕は、放心状態に陥った。何も考えられず、何もしたくなかった。
心がどろどろに溶けてしまい、肉体までも消え去ってしまったかのようだった。

こう表現しています。果たして、竹沢氏はこの日何をみたのでしょうか。

◇実は受け入れていなかった友人の死

この日、極彩色のコンドルに連れられて訪れた心の奥底で見たのは、和歌山の古びた民宿で手持ち無沙汰に寝転ぶ僕と友人の姿だった。

2回目の儀式では、学生時代のスキューバサークルで出会ったKという友人とのダイビング旅行が目の前に現れます。氏はKの事が苦手。ただお互いスキューバに対する情熱は高く、Kから誘われて和歌山に一緒に潜りに来た。
その時の情景です。

その夜、竹沢氏はKと本音で語り合いたい。そう思っていたもののたわいのない話で終わってしまった。そしてその旅行からしばらくたった後、Kは事故にあい、帰らぬ人となってしまった。
その時の光景、自分の想い、Kの想いがビジョンとして現れてくる。

竹沢氏が心の奥底にしまっておいたのが、Kに対する想いと彼の死だったのです。

ビジョンの大海原を漂いながら、僕は知った。
あのとき寂れた民宿の一室で、Kが確かに僕と話をしたいと思っていたことを、そして僕も強くそれを望んでいたことを。
それが手に取るように分かった。

Kが死んだとき、僕はあまりにも若すぎて子供すぎた。
それから長い年月がたち、すっかりその出来事は自分の中で終わったと思っていた。
きちんと心の中で処理され、そこには何のしこりも残っていないはずだと信じていた。

しかし、そうではなかった。
僕の心はずっと無意識にKの死を受け入れることができずに、心の奥底に隠してきたのだった。

遅すぎた涙。そして初めてKのために流した涙だった。
このとき、ようやく僕はKの死を理解し、向き合い、受け入れた。

氏が常に感じていた見えない何かとずっと競いながら生きてきた感覚、それが実はすべてKに対する負けたくない、という気持ちから生まれてきた事。そして、その決着がつく前にKはこの世界からいなくなってしまい、永遠に決着することのない勝負をしてきた事に気付きます。

人間とは弱いものである。
それを知らされた。
死に向かい合う事を避け、自分の生き方の根本になっているものから眼を背けてきた。
シャーマンの力を借りて、この日、僕は自分の弱さに向かい合い、すべてを受け入れた

◇すべてを受け入れた先の快楽。大地との一体化とは、大地とのセックスである
2回目の儀式で、自身の心底を受け入れた事で、3回目の儀式で氏を待っていたのは「快楽」でした。

まさに快楽。
快楽とはこのことを言うのだと、笑いが止まらなかった。

「全面受容」の果てには「快楽」がある。そういう事なのでしょう。

竹沢氏の体験は以上になります。
最後に、氏がアヤワスカの儀式を経て言葉化した「大地との一体化」を紹介して結びにしたいと思います。

世界には、目に見える世界と目に見えない精霊たち=大地の世界がある。

始原人類が自由に行き来出来たであろう、2つの世界。
アヤワスカの儀式とは、アヤワスカという道具を使ってこの2つの世界を行き来する事だ。

大地との一体化は、「大地の一部として迎え入れられているような感覚」である。森と一体化し、そこに生きる生命に繋がり、宇宙の一部を構成するものとして存在する感覚。

それは大地と繋がる感覚でもある。
精霊と一体化して宇宙の一部になったような感覚。
そこは、人間、コンドル、猿、蛇、牛、ジャガー、アルパカ、ミツバチにミミズ、ジャングルに生息するすべての木々、地球上に生きるすべての生物、川や森や山、それだけに限らず抽象的な概念も、この世界にあるすべての存在が、目に見えないエネルギーの集合体となって一体化する世界だ。

そして、大地との一体化とは、すなわち大地とのセックスである。
精霊=大地と一体となり、交わり、その果てにカタルシスを経て射精する。
それは過去の浄化であり、自分との対話であり、意識の混沌への旅であり、精神と肉体の究極のデトックス。
そして射精の果てに「大地に迎え入れられる感覚」を得る事が出来るのだ。

List    投稿者 ko-yugo | 2022-07-26 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

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