2014-12-29

【年末・年始特別企画】1900年台の前半まで癌は少なかった

年末年始特別企画として、今年の夏お送りしたように毎日1記事ずつ更新していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

画像はこちらからお借りしました。

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今回は、原発と健康の話をお届けします。
3.11から後3ヶ月ほどで、4年が経とうとしています。未だに復興が遅れており、震災からの傷が癒えない状態が続いているのが現状です。そして、状況はさらに悪化しつつあります。

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まずは、こちらのニュースをご覧ください。

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福島で甲状腺がん増加か 子ども4人、放射線影響か確認 (リンク) 2014/12/24 02:00

福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、事故直後の1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども4人が、4月から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断されたことが23日、関係者への取材で分かった。25日に福島市で開かれる県の検討委員会で報告される。

甲状腺がんと診断が確定すれば、原発事故後にがんの増加が確認された初のケースとなる。調査主体の福島県立医大は確定診断を急ぐとともに、放射線の影響かどうか慎重に見極める。

1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した。
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原発から漏れた放射性物質が3年半ほどで、人体に影響を及ぼし始めています。
記事にも書かれているように、チェルノブイリの事故では4~5年後に子どもの甲状腺癌が急増していることより、今後さらに被害者が増えていくのは間違いなさそうです。
また、原発の被害地域とは関係なく、日本全域で癌の推移が上昇傾向にあることを示すニュースがありました。

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がん罹患者、年80万人超える 35年前の4倍に (リンク) 2014/05/16 07:50
1年間に新たにがんにかかった人は、2010年の推計値で80万人を超えたことが、国立がん研究センターがん対策情報センターの最新統計で明らかになった。記録が残る35年前の約4倍で、80万人を超えたのは初めて。高齢化の影響が大きいとみられる。生涯でがんにかかる確率は男性60%、女性45%と試算している。

全国の地域がん登録事業を実施している自治体のデータをもとに推計した。その結果、10年にがんにかかった人は男性が46万8048人、女性が33万7188人の計80万5236人。1975年の計20万6702人の約4倍だった。

部位別でかかった人が多いがんは、男性が①胃がん②肺がん③大腸がん、女性は①乳がん②大腸がん③胃がんで、ここ最近は順位に変化はない。

一方、がんによる死者は2012年の人口動態統計によると、男性21万5110人、女性14万5853人の計36万963人。がんで死亡する確率は男性26%、女性16%になる。死亡数が多いがんは、男性が①肺がん②胃がん③大腸がん、女性は①大腸がん②肺がん③胃がん、の順だった。

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皆さんはこれらのニュースをご存知でしたか?
上記のニュースでは1975年を境に癌にかかった人数が急上昇しています。
日本で初めてできた原子力発電所は1963年です。(リンク)。1975年までの間に4箇所稼動し始めており、人体に少なからず影響を与えてきたのではないかと考えます。(リンク)。
はたして、原発と健康には一体どのような関係があるのでしょうか。この内容に対して、参考になる記事を紹介します。

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原発の影響(スターングラス博士)1~1900年台の前半まで癌は少なかった (リンク)
「アメリカの最高の科学者が原発のすべてについて語るー癌がなぜ世界中で増加しているのか?」

ここで、スターングラス博士にお話をお聞きしたいと思います。彼は、原子力の本場アメリカで、60年代から、核実験や原子力発電による低レベル放射能の影響を訴えて続けて来た、数少ない科学者の一人です。2006年の二月には念願だった来日を果たし、青森県の六ヶ所村も訪ねています。
こんにちは、今日はよろしくお願いします。
S博士「まずはじめに、日本には55基もの原子炉が運転しているのを知ってるよね。」

、、、はい。

S博士「それに、ほとんどが海岸沿いの国土の2割程度の面積に人口が集中していて、原発も割と近くに配置されている。だから、日本政府が2003年度に発行した、過去100年の日本人の死因の推移を見たとき、あまり驚かなかった。」

と言いますと。

S博士「日本では、戦後の50年で、がんの死亡がずっと増え続けている。1900年台の前半は、がんはそこまで存在しなかった。日本に原爆が落とされて、アメリカ製の原子力発電所が導入されてから、一気に増え始めたのだ。今でも日本にある原発の八割がアメリカ製だ。」

はい。

S博士「そして、本場のアメリカで分かって来たことが、原子力発電所というのは、公に発表されているよりも、ずっと大量の放射性物質を放出しているという ことだ。大半は、細かい分子になった、核の分裂によって産まれる物質で、大気や海に放出されている。核分裂生成物というやつだ。」

はい。これが、自然放射線と混同されると、訳分からなくなりますね。

S博士「その通りだ、そもそも自然放射線というのは、海抜0メートル付近では、0.8 から1mSV(ミリシーベルト)が普通であって、それ以上はラドンなどごく特定の地域しか関係のないものや、0.15mSVほどのカリウムなどを大げさに 数えている場合が多い。しかも、ほとんどの自然放射線が外部被ばくを起こすガンマ線で、体の中の特定な器官に蓄積して内部被ばくを起こすものじゃない。ス トロンチウム90やヨウ素131などの放射性物質は、体の中に入り込むのと、それと同じ量を地面にばらまいたのでは、威力が全然違うのだ。」

分かります。

S博士「ヨウ素131は、ほとんどが一週間の半減期だが、これは首にある甲状腺に集中する。甲状腺というのは、体全体の新陳代謝をコントロールしていて、 多くの器官が甲状腺のホルモンによって動いている。だから甲状腺が壊れると、大人だと、甲状腺に異常が生じたり、がんになることがある。また、ストロンチ ウム90は骨に集中する。これはカルシウムと似ているためで、カルシウムは、骨をつくったり、神経の伝達にも欠かせない。要するに、脳みその働き、考える 力に貢献している。よって、ストロンチウム90が引き起こす問題というのは、あまり知られていないのが、カルシウムと同じように骨だけじゃなく、脳にも入 り込んで、神経にダメージを与えるため、特に脳の発達に支障をきたすようになる。」

赤ちゃんですね。

S博士「赤ちゃんもそうだし、お母さんのお腹の中いる胎児のときからだ。それに、脳みそは10代まで発達し続ける。だからそこに問題が生じると、普通の読み書き、理解する力、計算する力、全体的に影響を受けてしまう訳だ。健康な脳みそをつくる過程でだよ。」

母親は知っておくべき情報ですね。

S博士「これは、本当に伝えなければいけないことだ。繰り返すが、ストロンチウム90やヨウ素131は自然には存在しないもので、ウランやプルトニウムが 核分裂を起こしたときのみ、産まれるのだ。原子炉の中で起きていることは、原爆の核分裂が起こす環境破壊と同じなのだ。つまり、核実験などが広めた汚染 を、原子力発電所がそのまま引き継いだに過ぎないのだ。」
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放射性物質の危険性について理解いただけたと思います。たとえ原発を稼動しなかったとしても、既に大気中に残されている放射性物質は何年もの間、崩壊を迎えるまで滞留し続け、それが人体に影響を与えることになります。電気が足りない、発電が必要といった目先の技術に囚われるのではなく、将来を見据えた役に立つ技術を考えていくことこそが、今の科学者達に求められていることであり、私たちはそれをいかに活用していくかが今後の課題になるのではないでしょうか。

List    投稿者 tutinori-g | 2014-12-29 | Posted in G.市場に絡めとられる環境問題No Comments » 

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