ガタガタになった欧州・脱炭素、日本はどこに向かう?
現在、環境問題と言えば「気候変動問題」。昨年10月に英国のグラスゴーでCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催されました。日本へは、開催前から英国首相(既に失脚しましたが)から「脱石炭火力」の圧力がかかり、欧州のNGOからは石炭火力発電を継続する日本へは「化石賞を送る」等の嫌がらせもありました。最終的にCOP26では、当初の石炭火力発電「廃止」の目標から、インド・中国の大反対もあり、段階的な「削減」に落ち着き終了。COP26の議長は、悔し涙・・・
そして今年の年明け早々、ドイツを中心に天然ガスを、フランスを中心に原子力発電を、カーボンニュートラル(CN)達成のための燃料として「認める」という動きがあり、欧州自ら風力や太陽光発電だけでは、生活・生産が成り絶たないことを露呈しました。化石燃料である天然ガスも原子力も「あり」の状態で、2050年のCN達成に向けて進んでいます。参照:リンク
今回は、COP26から半年が過ぎ、現在までの動きをいったん整理し、今後の日本の動きについて考えていきます。
(画像は、こちら からお借りしました。)
ロシアのウクライナ侵攻でガタガタとなった欧州の脱炭素
(画像は、こちら からお借りしました。)
ロシアのウクライナ侵攻を契機に、ロシアからドイツ・欧州へ送られていた天然ガスパイプラインのノルドストリーム2は米国の圧力で停止へ。更に、米国と英国、ウクライナからEUへの「ロシア天然ガスからの脱却」の圧力。EUは天然ガス輸入量の4割をロシアに依存していたため、苦しい立場に追い込まれました。中でもドイツは、原子力も停止しているため危機へ。
(画像は、こちら からお借りしました。)
特に先週は、残るノルドストリーム1の定期点検でロシアからの天然ガス供給が完全に停止。定期点検が21日に終わる予定でしたが、カナダで点検してたノルドストリーム1の機械が米国のロシア経済制裁の圧力で戻ってこないらしい?戻ってもプーチンがガスを供給しないのでは?と憶測が飛び、EUでは「冬を越す天然ガスが無い」と大騒ぎになりました。結果的には、無事にもと通りにロシアからの供給が再開します。
しかし、この間、慌てた欧州は、脱ロシアを進めるためとして、あらゆる化石燃料の調達に奔走しました。天候と風まかせの再生可能エネルギーだけではとても国を維持できない。英国は新規の石炭の炭鉱を開発、ドイツは石炭火力を復活させフル稼働の準備を進めています、そしてイタリアも。石炭の輸入も新たにアメリカやコロンビア、南アフリカ等から購入を進めています。しかし、欧州は日本ほど石炭火力発電の上手な利用やCO2削減の技術は持っていません。名誉ある「化石賞」が欧州に戻ってきました。この動きのおかげで世界的に化石燃料の価格が更に上層し、現在、電気料金は上がり続けています。
欧州のエネルギー政策の優先順位は、脱炭素どころでは無く、「脱炭素」→「安全保障」へと大きく転換しています。表では脱炭素と言いながら、化石燃料無しでは生きていけないのが本当の姿です。
脱炭素の圧力に技術力で向かう日本
脱炭素の圧力を受け、日本では様々な技術が追求され、ここ数年エネルギー技術開発のスピードと成果が上昇しています。石炭火力発電では、3段階のエネルギー有効利用(海外へ技術輸出できるレベルへ)を構築、CO2を低減する石炭火力発電へのアンモニア混焼研究も進みCO2「0」の専焼の研究も進んでいます、グリーン水素を使った燃料電池の開発や水素エンジン、全固体電池の開発、火山国としての本格的に地熱発電の開発、微生物発電も実用レベルへ進展等、様々な分野で世界トップレベルの成果を上げています。国を上がて脱炭素の技術開発を推進し、エネルギー消費を抑えるためZEBやZEHへ地方自治体までも動いています。打たれても努力と技術力で対向する縄文体質・日本の底力を感じます。そのうち日本から各国へこれらの技術を提供する段階に入ると思われます。
そもそも脱炭素に意味があるのか?CO2で温暖化説は嘘!
この点は、本ブログ等をはじめ、様々な指摘がでています。おおもとのIPCC
の研究者さえも「嘘です」と言っているほど。何点か紹介します。
〇地球はミニ氷河期に突入している・・・本ブログ
「太陽の活動が2030年に現在と比べ60%衰退するということが判明。地球の温度が全体的に下がり、ミニ氷河期が到来する。」
〇太陽系のさまざまな場所(惑星や空間)で、温度が上がっている?~宇宙の構造を明らかにすることが地球環境の問題を突破する唯一の方法~・・・本ブログ
「ほとんどの科学者たちが、地球温暖化の欺瞞に対して口を閉ざしているのは、そうしなければならないからです。地球温暖化に反対する意見を表明すると、彼らは、科学者としてのキャリアと収入を失います」
〇西欧科学の不整合4 地球系~地球温暖化説の嘘・・・共同体社会と人類婚姻史ブログ
「気温とCO2濃度の関係では、CO2濃度が上がると気温が上昇するのではなく、気温の上昇によってCO2濃度が上がるという関係が事実。(気温上昇によって海中のCO2が大気に放出されるため。) 因果関係が逆。CO2温暖化説の根拠は「温室効果」(二酸化炭素が熱の大気圏外放出を防いでいること)だが、温室効果の中心は水蒸気で97%の影響、CO2は3%の影響しかない。しかも大気中のCO2の熱吸収効率は飽和状態でCO2がこれ以上増えても殆ど影響がない。」
日本は脱炭素より、エネルギーの確保へ
日本は化石燃料の資源はほとんどありません。日本海では、島根県浜田市の沖合で天然ガスの採掘が新たに進んでいますが(参照:リンク)、早くて令和14年、また多くの量は期待できません。
一方で今回の脱炭素圧力の中で、上記で紹介したように様々な新たなエネルギーの開発が進んでいます。あらゆる方向・方法からエネルギーを作り、「もったいないの精神」から無駄なく使う方向へと、日本は進めると思います。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2022/07/6818.html/trackback