2006-10-25

森林の保水力を反映するために、皆で参加する事業にすれば?

 
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再び、nannokiさん、関さんの「代替案」に絡めて させていただきました。  
国土交通省の主張がただしいのかどうなのか?
高校生が保水力の簡単な実験をやっているので、 
ご紹介いたします。http://www.higo.ed.jp/sh/dai1sh/houkoku/shinrin04/shinrin.html 

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わかりやすく、
● 粒の大きさの違い
● 場所の違い
● 有機物の量の違い
の3つの観点で保水力の実験をしています。結果は『3つの観点とも保水力が異なります』
実際に、あと想定しなければならないとすると、どのぐらいの速度で土中を浸透していくかということでしょうか?
これらの観測を詳細に実施していければ予測可能となるのではないかと思います。
それに対して、以下が国土交通省河川局の主張は、

「緑のダム」による治水機能の代替は可能か?
・我が国は、世界の中でも北欧諸国等に次ぎ森林面積率の高い国です。
・治水計画は、こうした森林の保水機能を前提に計画されています。
・国土面積の約2/3を森林が占め、現在は歴史上森林が良好に保存されている時期に属し、
これ以上森林を増加させる余地は少ない状況です。
・従って、必要な治水機能の確保を、森林の整備のみで対応することは不可能です。
(以下省略)

国土交通省の試算となる保水力は、植林して間もないときも、成木し、下草などが生い茂っていても
『保水力は変わらない』
という前提で計算をしていることらしいです。しかもそれは流域の拡大造林(針葉樹の若木)がもっとも盛んであった60~70年代に発生した洪水を根拠に定められているとのことです。
高校生の実験結果と国土交通省の主張は相反したものとなっています。
実際の現象事実としてはもはやはっきりしていると思いますが、国土交通省がこういう主張をせざるを得ないのは、予算制度の問題も無視出来ません。例えば、調査するにしても、その調査費、調査項目の制限され、大雑把な定型化された洪水計算にならざるを得ません。
治水にもとめられるのは、あくまで防災であり、集中豪雨が降っても、時間差をおいて水が緩やかに流れれば、少なくともダムの規模を小さくできるはずです。このためには、膨大な地点における保水力の調査が必要です。しかし、これを調査することにエネルギーをかけられなかったのが実態です。
これからは、構造物に投資するよりも、事例で挙げた高校生のようにいろんなマンパワーを投入して、みんなで作り上げていく事業手法こそが必要なものではないでしょうか?単に治水事業という単一目的ではなく、雇用事業や地域活性事業、そして、行政改革事業など、
『活力再生事業としての可能性も見出せると思います。』
みんなで納得できるように参画していくこと自体が価値をもつ時代ですから
『そうかもいれないと思ったひとは、クリックお願いします!』

by 鈴木康夫

List    投稿者 y.suzuki | 2006-10-25 | Posted in G02.環境保護運動の実態は?4 Comments » 

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コメント4件

 磯貝朋広 | 2006.10.24 23:59

昨日、国内初の企業間CO2取引が成立したようです。
しかも、国主導で行われているみたいです。
ということで、環境省「温室効果ガス国内排出量取引制度」について調べてみました。
(環境省 「自主参加型国内排出量取引制度とは」 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7315)
*******************以下引用*******************
>これは、CO2の排出削減に自主的・積極的に取り組もうとする事業者に対し、一定量の排出削減約束と引換えに、CO2排出抑制設備の整備に対する補助金を交付することにより支援するとともに、排出削減約束達成のために排出枠の取引という柔軟性措置の活用も可能とする、という制度です。
>2007年度終了後、検証を受けた2007年度排出量に応じた排出枠(JPA)を電子登録簿上で償却する必要があります。必要な量の排出枠を償却できない場合には、不足量に応じて補助金を返還いただく可能性があります。
**********************************************
つまり、国が、参加企業に対して排出削減目標値を設定させ、その見返りに補助金を出す。企業はその補助金を利用し、排出抑制設備を設置。(補助金は必要経費の1/3)
そして、目標値を上回ることだ出来れば、企業はその排出量余裕分を他企業に売ることができ、逆に目標値を下回れば、補助金の返還あるいは他の企業から排出量枠を買い取り対処しなければならないという制度です。
要は、CO2問題の本質部分の追求を捨象し、市場原理で環境問題を解決してこうとする安直な政策なのです。
市場の構造そのものが原因なのに、その土俵上で答えを探ろうとしても答えは出ない。早くこの共認形成を図らねばならない、と改めて感じます。

 たかな | 2006.10.25 12:58

バイオマス自体には可能性がないとはいえませんが、市場原理の免罪符的な使い方をされるのは、本当に危険ですよね!市場原理を加速させる恐れもあります。
ちょっと物足りない部分もありますが、幅広い観点からバイオマスの有効性と危険性を書いている、この書籍はお勧めです(^^)
『バイオマス-誤解と希望』奥 彬 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4535048304/sr=8-15/qid=1161748461/ref=sr_1_15/503-8714952-6967123?ie=UTF8&s=books

  | 2006.10.30 23:03

>中国の森林面積の増加は、この京都議定書による環境問題の商品化=市場原理とは何らかの関係があるように思われます。
 ご紹介ありがとういございました。
 中国政府の植林活動は純粋に洪水対策や砂漠化対策など治山・治水の目的によるものです。炭素吸収を名目としたものではございません。
 現在、中国政府は、「炭酸ガスの排出に関する数値目標は一切設定しない」という立場を崩していないので、「森林と炭素吸収」を結びつけて論じること事態、政府内ではタブーのような雰囲気すらあります。森林増加による炭素吸収がどのくらいなのか、政府は報告書も出していないです。
 
 
 

 村田頼哉 | 2006.10.31 22:47

みなさん、コメントありがとうございます。
磯貝 様
企業間CO2取引は読ませて貰いました。売買価格は明らかになっていませんが、欧州市場並みの1トンあたり約1,800円とみられているそうです。
また、別の記事ですが欧州では当初取引の3倍程度まで価格が高騰しているそうです。
完全に商品化されてますね。
たかな 様
確かにバイオマス自体の可能性というよりは、どういう経緯(視点)でバイオマスの可能性が議論されるようになってきたかが問題ではないでしょうか。
ちょっと書籍も読んでみたいと思います。
関 様
中国政府が植林活動は治山・治水の目的による、つまり近年の砂漠化対応というだろうと思います。
日本企業が参加している植林活動はどうなんでしょうか?
日本企業の参加が疑問として残ります・・・。

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