2022-05-15
カルシウムイオンは体内の陽イオン(H+)=自由水を移動手段とし、体内の電位差を生み出している
体内には、食物から瞬発的にエネルギーを取り出す仕組みと、電磁的な波動=「気」から緩やかにエネルギーを取り出す仕組みがあります。
世界には食事をとらずに、不食で生活している人が多く存在しており、彼らはまさに後者の「気」で生命活動を維持していると考えられています。
では、体内において、電磁的なエネルギーはどのように生命活動の営みに利用されているのでしょうか。
体内の電磁的なエネルギーを操作している存在として、これまで「構造水」と「カルシウムイオン」に注目してきました。
今回は、構造水とカルシウムイオンの関係を追求します。
体内の水は細胞を満たしており、その微細な隙間に押し込まれた水は、液体のまま分子がきれいに整列する「液晶状態」になります。
液晶状態の水からは陽イオンがはじき出され、排除層といわれる、電子が集まった構造水の層が生まれます。
はじき出された「H+」は自由水と呼ばれ、周囲の分子に拘束されず、流動的な性質を持ちます。
カルシウムイオンは「H+」の自由水と結合しやすい性質を持っているため、体内に構造水ができると、その周囲の自由水とカルシウムイオンが結びつき、体内を移動し始めます。※1,2
その際、自由水の粘度が上がるようです。これは、カルシウムイオンが自由水と構造化することで、安定してイオンである状態を維持しながら移動できるのだと考えられます。※3,4
これらの関係性を考慮すると、構造水により生み出される自由水が、カルシウムイオンが体内をめぐるための移動手段となり、カルシウムイオンが体内をめぐることでカルシウム振動=カルシウム波や、ATP分解酵素などのエネルギーを生み出している、という可能性が見えてきた。
【参考文献】
※1: 「生体膜における金属イオンと水の関係を探る」
瀬戸 秀紀 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 / J-PARCセンター 教授)
山田 武 (総合科学研究機構 中性子科学センター 研究員)
※2:「大気圧プラズマジェット放電場での水の反応」
日大生産工(院)金子正孝
※3:「界面で流動性を失う水分子の直接可視化に成功!」
京都大学大学院工学研究科 山田啓文 教授、小林圭 同准教授、
梅田健一 同研究員 研究当時、現 金沢大学ナノ生命科学研究所特任助教
京都大学産官学連携本部 湊丈俊 特定准教授らの研究グループ
※4:「カルシウムイオンとマグネシウムイオンの水和構造と水和エネルギー」
広島大院理,広島大 QuLiS 菅原 貴弘,相田 美砂子