2016-01-07

現在の地殻変動はどのようなタイムスパンで起きているのか?~鎌田教授1000年周期説の紹介

今後の自然災害を予測する上で、歴史に学び、現在をどういう周期で起こっている地殻変動期なにかを考えることは、重要であろう。   京都大学大学院 人間・環境学研究科教授 鎌田浩毅教授は、現在の地殻変動は、9世紀以来の大地動乱の時代と見る。今回は、その説を紹介しよう。 http://president.jp/articles/-/16522

 歴史を遡ると、南海トラフ沿いの巨大地震の発生は、90~150年おきという周期性がある。約100年の間隔で起きる巨大地震の中で、3回に1回は超弩級の地震が発生。その例として、1707年の宝永地震と1361年の正平地震が知られている。   次回南海トラフで起きる巨大地震は、この3回に1回の時期に当たる。その時期は遅くても2030年代だ。

 

最も穏健な見方をしたとしても、9世紀以来の、激動期であることは否定できないだろう。

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最近頻繁に起きている噴火と地震は、東日本大震災(いわゆる「3.11」)が誘発したものである。日本列島は「3.11」によって地殻変動が活性化し、9世紀以来という「大地動乱の時代」に入った。その結果、今後20~30年のスパンで、さらなる地震と噴火に見舞われるだろう。一番懸念される災害は、巨大津波を伴う巨大地震、すなわち西日本の太平洋沿岸を襲う「南海トラフ巨大地震」である。予想される震源域は、「南海トラフ」と呼ばれる海底の凹地に沿った3つの区間に分かれている。これらは東海地震・東南海地震・南海地震にそれぞれ対応し、首都圏から九州までの広域に甚大な被害を与えるのだ。  

 

歴史を遡ると、南海トラフ沿いの巨大地震の発生は、90~150年おきという周期性がある。約100年の間隔で起きる巨大地震の中で、3回に1回は超弩級の地震が発生。その例として、1707年の宝永地震と1361年の正平地震が知られている。   実は、次回南海トラフで起きる巨大地震は、この3回に1回の時期に当たる。すなわち、東海・東南海・南海の3つが同時発生する「連動型地震」という最悪のシナリオである。   ここで連動型地震の起き方について、過去の事例を見てみる。前回は昭和東南海地震(1944年)と昭和南海地震(1946年)が、2年の時間差で発生した。また、前々回の1854(安政元)年には、安政東南海地震と安政南海地震が、32時間の時間差で活動した。さらに3回前の1707(宝永4)年では、3つの震源域が数十秒のうちに活動した。なお、過去にこうした3つの地震が、名古屋沖の東南海地震→静岡沖の東海地震→四国沖の南海地震、という順番で起きたこともわかっている。

 

国が行った被害想定では、「3.11」を超えるM9.1、また海岸を襲う最大の津波の最大高は34メートルに達する。南海トラフは西日本の海岸に近いので、1番早いところでは2分後に巨大津波が海岸を襲う。   地震災害としては、九州から関東までの広い範囲に震度6弱以上の大揺れをもたらす。特に、震度7を被る地域は、10県にまたがる総計151市区町村に及ぶ。その結果、犠牲者の総数32万人、全壊する建物238万棟、津波によって浸水する面積は約1000平方キロメートル、と予想される。   南海トラフ巨大地震が太平洋ベルト地帯を直撃することは確実で、被災地域が産業・経済の中心地にあることを考えると、東日本大震災よりも1桁大きい災害になる可能性が高い。すなわち、人口の半分近い6000万人が深刻な影響を受ける「西日本大震災」だ。   経済的な被害総額に関しては220兆円を超えると試算されている。たとえば、東日本大震災の被害総額の試算は20兆円ほどだが、西日本大震災の被害予想はその10倍以上になる。

 

  南海トラフ巨大地震の起きる時期を、年月日レベルで正確に予測することは、今の技術では不可能だが、古地震やシミュレーションのデータから、西暦2030年代に起きるだろう。9世紀の日本で何が起きたかを見ていこう。東日本大震災は、西暦869年に東北地方で起きた貞観地震と酷似している。たとえば、1960年以降に日本で起きた地震の発生場所は、9世紀のそれらとよく合う。しかも、貞観地震が起きた9年後の878年には、首都圏に近い関東中央で大地震が起きた。これは相模・武蔵地震(関東諸国大地震)と呼ばれているが、M7.4の直下型地震だった。   さらに、この地震の9年後には、東海・東南海・南海の連動型地震が発生している。887年に起きた仁和地震だが、東日本大震災と同じM9クラスの巨大地震で大津波を伴っていた。   「9年後」と「さらに9年後」に起きた地震の事例を、21世紀に当てはめてみる。「3.11」が起きた2011年の9年後に当たる2020年には、東京オリンピックが開催される。その頃に首都圏に近い関東中央で直下型地震が起き、さらに9年後の2029年過ぎに南海トラフ巨大地震が起こる計算になる(もちろん、この通りに地震が起きるわけではないが)。   「3.11」以降の日本列島は、1000年ぶりの大変動期に突入した。2030年代に起きるとされる南海トラフ巨大地震は、発生が科学的に予想できるほとんど唯一の地震だ。巨大災害に向けて準備を始めてほしい。

List    投稿者 tutinori-g | 2016-01-07 | Posted in D03.地震, D05.自然災害の予知No Comments » 

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