2011-08-10

プレートテクトニクス説のウソ12~仮設は崩れた。予知をどうする?~

日本の地震観測網は世界で最も整備が進んでいます。しかし一方で、地震の予知には一度も成功したことがありません。
むしろ、地震予知を行ったことすらない!という方が的確です。
これは、どういうことか?
地震学者で東京大学名誉教授の上田誠也氏の講演会から抜粋引用します。

地震予知研究の歴史と現状%E4%B8%8A%E7%94%B0%E8%AA%A0%E6%88%90%E3%83%BB%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E5%90%8D%E8%AA%89%E6%95%99%E6%8E%88.jpg
簡単に結論から申しますと、我が国の地震予知計画は、地震観測網を充実しなければいけないということから始まりましたが、それを熱心に行っているうちにそれが主な仕事になってしまい、予知という本来の目的を見失ってきた。地震観測では起こった地震のことはわかりますが、これから起こる地震のことはそうわかるわけがないのです。そんなことは、はじめからわかっていたはずなのに、地震観測だけがとどまるところがない大事業になってしまいました。
そのうちに阪神大震災が起こりました。もちろん予知はされませんでした。その〝効果〟といっていいかどうかわかりませんが、地震予知、特に「短期予知は当面不可能」ということになり、その研究すら放棄することになってしまったのです。

1998年文部省(当時)の測地学審議会は「地殻変動測定(地震測定)では地震予測は不可能である」とする報告書を公表しました。その後、地震予測不可能論が地震学者、メディアでの強い風潮となっています。
本当に地震予知は出来ないのか?
引き続き、上田氏の講演会から、その可能性を探っていきたいと思います。

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私は、「短期予知はできるに違いない」と思います。地震はいわゆる複雑現象なので、一筋縄ではいかない相手ですが、それでも明らかな自然現象です。科学的手法によって予知・予測ができないはずはないのです。具体的には、まず何らかの前兆現象を捕まえなければなりますまい。何もなしの予知・予測は神がかりの占いの世界です。
そして意味のある前兆現象は地震計だけをいくら並べても見つからなかったし、なかなか見つかりそうもないというのが長い経験の教えるところです。そうとなれば、「前兆現象は地震以外の現象に見られるのではないか」という可能性を探るのが科学の常道ではないでしょうか? 適当な例とはいえませんが、天気のいい日に雨がいつ降り出すかを予知するのには、雨量計ではだめで、湿度とか、温度とか、なにか別の物理量を測らねばなりますまい。これは素人にも、地震屋さんを含めて専門家にも納得のいくことだと思うのですが、どうもそれがそういうことにならないのです。
ところで前兆現象は地震を起こす要因でなくて良いのです。いま仮に地震の前に地電流異常が発生するとしましょう。でも、地電流が地震を起こすとは考えられません。それは地震を起こす何かによって、直接・間接に発生すればいいのです。地震観測網に加えて、最近はGPS測地(ご存知のカーナビの精密版です)による地殻変動測地網の充実も目覚しく、大きな貢献をしていますが、それらでは地電流異常をとらえることはできません。大地震のまえに、深部低周波微動とか、ゆっくり地震、「前兆すべり(いまだに観測されたことはない)」とかが活発化するというようなことがあればいいのですから、地震・地殻変動監視も怠ってはなりませんが、他の分野の観測・研究もやらねばならないのです。

地震予知は不可能という論調が多い中、広範にわたる前兆現象に着目して観測⇒地震予知を研究している早川正士氏電気通信大学教授の取り組みを紹介します。

早川教授による異常電磁波の発生のしくみについての理論を以下に紹介します。
るいネット『【地震理論】異常電磁波がどのように発生するか?(早川理論)』
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=253069

異常電磁波がどのように発生するか?

(1)地震発生に先立って、震源域で”何らかの理由による地殻変動よって”岩石がひずみ岩石の微小破壊が起こる。

(2)すると、岩石内に含まれている石英などの強誘電体が圧電効果により電気的に分極し電気(電荷)が生じる。

(3)生じた電気が動くことにより、電荷と電磁場の相互作用から電磁波が生じる。

(4)震源地以外の広範囲でも同様のことが起き、電磁波が生じる。

(5)同時に地殻変動にともなって地中ガスのラドンイオンが生じる。

(6)このラドンイオンが急激に震源地上空に溜まり、大気の電離や荷電粒子を放出し、電離層のイオン濃度が低下する(電離層の擾乱)。

(7)そして雷を引き起こす。

(8)この雷は強烈な電磁場を生み出し、このうち電離層を突き抜けた電磁波は地球磁場の磁力線に沿って地球の反対側(南半球の反対の緯度の場所)の上空に到達する(ホイッスラー現象)。

(9)このとき電離層に存在する「エリート電子」と呼ばれる高エネルギー電子が同じ磁力線に沿って逆に震源地上空に引きつけられて電離層を変化させる(電離層の擾乱)。

(10)震源地上空の電離層が下降する。それにより大気も下降する。

(11)雷によって落ちた地電流がさらに岩盤を破壊して地震を誘発する。

(12)震源域の大地から強烈な電磁波が出る度に上空に「地震雲」を発生させる。同時に、動植物、電気機器に異常を引き起こす。

地震予知の手法にはいくつかの種類があり、分類することができます。しかし、地震学者や行政が公式に認め取り組んでいるのは、ほとんどがプレートテクトニクス理論⇒地震学・測地学的な見地に基づいたものであり、しかもまともに地震予知に取組んできた形跡すらありません
これまで、このシリーズではプレートテクトニクスの矛盾点を洗い出し、それに替わる地震理論「熱移送説」を追及してきました。熱移送説は、熱の通り道がマグマ→電磁波が、地震の原因ではないかと考えています。その場合は、電磁波の観測は極めて重要になります。
また、それ以前に、地震が自然現象の一つならば、我々は改めて自然現象(宏観異常現象)を、丹念に注視するところから始めるべきではないでしょうか?

List    投稿者 matuhide | 2011-08-10 | Posted in D03.地震No Comments » 

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