プレートテクトニクス説のウソ⇒『新・地震のしくみ』その5~マントル内部で電子レンジ状態⇒熱の通り道ができる~
前回は、角田史雄著「地震の癖」を元に、地震の起きる仕組みとして『熱移送説』の概要を紹介しました。
『熱移送説と』は、地震発生の原因は地下の‘熱の移動’であり、「地下でマグマの高温化が発生」→「岩石が溶けて温度と液体圧が上昇」→「体積膨張が発生」→「弾性変形・破壊」→「地震が発生」するという考え方です。
【参考資料】 るいネット『4/17なんでや劇場・要約』 より
★火山噴火のエネルギーは何か?
火山帯と地震発生地帯は重なりますが、火山の噴火では、マグマはもとより、噴火で放出される火山灰だけでも凄まじい重量であります。この火山の噴火エネルギーは、何から生じているのかという疑問が生じます。
熱移送説によれば、火山の噴火エネルギーは、5000~6000度もの超高温の外核が発する電磁波によって作られると考えられています。物質の熱エネルギーは、波動の運動エネルギーに転換したものが電磁波ですが、冷たい岩盤ほど電磁波の反射率が大きくなります。この冷たい岩盤で囲われた部分が、熱の通り道になると考えられています。
★冷たい岩盤で囲われた内部が電子レンジ状態になる
日本列島の断面図では、深さ100kmより下が熱くなっており、深さ300kmで冷たい岩盤が横たわっています。外核から発した電磁波は地下300km辺りの冷えた岩盤の隙間を通って、今度は冷えた地表面の地盤で反射されます。こうして、電磁波は冷えた地表面と地下300kmの冷えた岩盤との間を行ったり来たりして、電子レンジ状態になると考えられます。
また平面図では、太平洋の両側は冷たく重い岩塊が取り巻いており、太平洋の真ん中の表面に近い部分は冷たい岩盤で覆われています。この冷たい岩盤の間を電磁波が往復します。
このような配置条件を充たす場所、すなわち、冷たい岩盤に挟まれて電磁波が反射する、かつ、柔らかく溶けやすい岩石で構成された場所が熱の通り道となります。熱の通り道は外核から伝わるだけではありません。電磁波の往復によって溶かされた場所からも電磁波が発せられ、玉突き的に熱が伝わってゆくと考えられます。
★熱移送のルート
この熱の通り道は、「角田史雄著『地震の癖』表紙」にあるように、深くは南極近くから始まって上昇し、ニュージーランドの南域で三方に分かれます。地中海方面へ向かうルート、南米のチリへ向かうルート、アジアに向かうルート。アジアルートはさらに、3ルートに分かれます。
①スンダランド(ジャワ)→スマトラ→四川→黄河流域というルート
②台湾→九州→西日本→信州・東北と日本列島を貫くルート
③マリアナ諸島→伊豆諸島→日本列島へ入るルート
熱の通り道と言っても、常にマグマがあるわけではありません。時には溶けてマグマ化し、時には冷えて岩化しています。
ある場所が電子レンジ状態になると、溶けたマグマが電磁波を出し、熱の移送ルートの次の場所を玉突き的に温めてゆくと考えられます。こうして、熱が移送していくのが、マグマ化説(熱移送説)の仕組みです。
以上、熱移送説における、仕組みとルートについて紹介しました。次回は、地震における岩盤の断層について追求してみたいと思います。
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