2021-10-21

宇宙との関係で読み解く地球の自然現象~プラズマ宇宙論発ならば、DNAが二重螺旋構造であることの理由にさえ迫れるのではないかという期待感さえ持つ!

現代宇宙論では「ビッグバン理論」が主流となっているが、銀河の運動が星の重力の総和では説明できないために、ダークマターやダークエネルギーなどの未観測の重力要因を想定し、重力による宇宙の統合理論を無理やりに整合させているという状況にある。

一方、プラズマ宇宙論は現代宇宙論の中では非主流派の理論となっているが、電磁流体力学を基盤とし、発展してきたこの理論は非常に多くの成果を収めている。

上記2つの理論は、宇宙の形成過程を以下の通りに捉えていると理解すると分かり易い。

【ビックバン宇宙論】・・・・ボトムアップ説

→銀河が最初に生まれ、それらの重力が銀河群や銀河団を形成させる。そしてその集合体が、さらに集まり超銀河団や宇宙の大規模構造ができたという説。「銀河系→銀河団→超銀河団→宇宙の大規模構造」

【プラズマ宇宙論】・・・・・トップダウン説

→大規模構造となる巨大なガスのかたまりが最初に生まれ、その次に超銀河団のもととなる塊が分裂する。そして徐々に銀河団から銀河群が分かれ、それが分裂し銀河になる。つまりスケールダウンしていき順に小さい構造が形成されたという説。「宇宙の大規模構造→超銀河団→銀河団→銀河」

 

★今回は「プラズマ宇宙論」を紹介する★

 にほんブログ村 環境ブログへ

 

プラズマ宇宙論の創始者:ハンス・アルヴェーンは

「宇宙についての理論は、われわれが観測や実験で確かめた事実の延長上に打ち立てられなければならない。われわれは(ビッグバン理論のように、最初に宇宙誕生の姿を想像して、そこから現在の宇宙に進化するまでを推測して理論にするのではなく)、まず今の宇宙の姿を調べ、それを元にしてより遠い過去へ、より不明瞭な時代へと遡っていくべきである」

と語っている。

以前、本ブログで「天文学を停滞させてしまった万有引力の歴史的背景」で書いたが、「ビッグバン理論」の起点となる万有引力そのものが数字(計算)により証明しようとしたことに対して、「今ある宇宙の姿」を前提にしている点からも、好感が持てる。

Wikiwand プラズマ宇宙論より

プラズマは一般に揺らぎに対して不安定であり、最初の揺らぎは微小なフィラメントもしくは、渦の形成となる。。これらの渦は、同じ方向に動いているほかの渦を引き寄せながら、成長していく。膨大な時間をかけて、プラズマは、より大きなフィラメント的な渦を発達させていく。エネルギーの流れは次第に大きくなって行くが、フィラメントの成長は、ほぼ1000キロメートルの特性速度によって限界付けられている。渦が大きくなるにつれて、成長速度は低下していく。渦の成長と電流の大部分を運んでいた陽子のシンクロトン放射によりエネルギーの損失は均衡し渦は成長を止める。

そのとき最大のフィラメントは直径100億光年に成長している。大きなエネルギーの流れが平衡から遠ざかるにつれて、重力的不安定性が生じる。フィラメントの、わずかな重力的収縮がその重力を増大させ、さらなる収縮を促す。このような収縮は新たなフィラメントのシステムを誘導し、収縮する物体の中心に向かって電流を引き寄せる。収縮によって生じた重力的エネルギーは部分的に電気的エネルギーに転換される。磁気のエネルギーは収縮する他の天体のプラズマと相互作用する事により、新たなフィラメント・システムを生み出し、それが増大する角運動量を分布させ、プラズマを圧縮し、より大きな重力エネルギーの解放を可能にする。

ここで、不安定性の新たなサイクルが生まれた事になる。宇宙は巨大な送電網になり重力エネルギーを電気に転換する。それが、動力を供給し、より多くの物質を圧縮して、より多くのエネルギーを解放する。

この新しい揺らぎのサイクルは、宇宙大規模構造、超銀河団、銀河団、銀河、星、などの階層を作り出す。収縮の各段階には固有の自然な限界がある。軌道速度がある幅の中に収まるような集中した天体を生みだす。それぞれの天体は順に部分に分裂する。その1つ1つは固有のフィラメント電流を持ち、それ自身の子孫を生む。重力エネルギー解放の1つのサイクルの「廃棄物」が、次のサイクルの「原料」になっているのである。

〇暗黒物質を仮定せずに問題を解決したアンソニーペラット

▲アンソニー、ペラット氏
プラズマ宇宙論の創始者ハンネス・アルベーンの下で研究していたアンソニー・ペラットはプラズマの動態をシミュレーションし、多くの特徴的な銀河の渦巻が、完全に磁場の中を漂うプラズマ・フィラメントで再現できる事を発見し、シミュレーションを繰り返すことによって、銀河における大きな謎であった「銀河の回転曲線問題」(※注)を解決した(=暗黒物質を仮定せずに解明した)。

(※注)銀河の回転曲線問題とは1980年代に明らかになった天文学の問題の一つ。
分光観測によって銀河の回転曲線(銀河中心からの半径に対して各位置での回転速度の大きさをプロットした曲線)を求めてみると、その銀河の「目に見える」(電磁波を放射・吸収している)物質分布から想定される回転速度とは大きく異なり、銀河のかなり周縁部でも回転速度が低下せず、平坦な速度分布をしていることが分かる。これは、現在知られている通常の物質とは異なり、光を出さずに質量エネルギーのみを持つ未知の物質が銀河の質量の大半を占めていると仮定する事で説明される。この未知の物質を暗黒物質(ダークマター)と呼び、その正体について研究が続けられている。

Wikiwand プラズマ宇宙論より

プラズマによって支配されている銀河の渦巻きの腕は、例えると中心から伸びたバネのようなものである。このようなバネは全長にわたって同じ回転速度をもつことになる。それによってプラズマの圧縮が一定の曲線を作り出すことを示し回転曲線問題を磁場によって解決したのである。そのとき、曲線にうねりが見られたが、実際にそれは渦巻きの腕が回る際に行なうローリング運動として観測と一致したのである。これらの実験室で作られたミニチュア銀河はプラズマの特性の一つであるスケーラビリティーによって実験室レベルから太陽、銀河そして宇宙論レベルまで時間軸などの変数をかえるだけで広げる事が出来る。

 

〇フィラメント構造とビルケランド電流

宇宙には多くのフィラメント構造が存在している。このフィラメントと、その内部を流れるビルケランド電流は、プラズマ宇宙論にとって、太陽フレア、オーロラ、太陽系、星雲、銀河の形成等を理解する上で重要なファクターとなる。

▲明確に撮影された宇宙のフィラメント

上記の写真はまるで巨大な送電線(二重螺旋の構造)となっている。これは白鳥座ループの超新星残余をクローズアップしたもので、秒速約170kmで画像上方向に動いている巨大な衝撃前線の一部分だという。宇宙にはこのようなフィラメント構造が多く存在し、その内部にはビルケランド電流と呼ばれる電流が走っている。そして、それは、大規模構造、銀河系、太陽系、太陽フレア、オーロラなど宇宙のあらゆるスケールで確認されている。

このフィラメント構造(二重螺旋)が宇宙の至る所にあり、それが地球を含めた宇宙に存在する全ての起点になっているという前提に立てば、生物のDNEは二重螺旋構造なのか?の理由さえ見えてくるのではないか?

そもそも、私たち地球に住む生命も宇宙の中に存在しており、宇宙の摂理と密接につながってくるのは当たり前だが、プラズマ宇宙論発ならば、DNAが二重螺旋構造であることの理由にさえ迫れるのではないかという期待感すら感じている。

List    投稿者 kurahasi | 2021-10-21 | Posted in C01.宇 宙, C03.電磁気力, D04.電磁波No Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2021/10/5485.html/trackback


Comment



Comment