2019-01-02

電気的宇宙論のススメ3~プラズマが生み出す波

 

プラズマ宇宙論を追求していくとプラズマが生み出す波が宇宙の秩序をつくりだしていることが見えてきました。

太陽風がつくりだす定常波が惑星の軌道を安定化させている
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=341906

太陽には5分周期の振動があることがわかっています。5分ごとに太陽の大きさが10km程度、膨張と縮小を繰り返しているのです。そしてこの振動が太陽風に一定の強弱を与えているのです。つまり公転面に対してほぼ水平に吹いている太陽風には5分周期の定在波が存在しているのです。そして定在波は、進行波と異なり、節を作り出します。そして定在波の中に物質を浮かべると、ずれようとしても押し戻されて、節は物質が安定的にとどまる場所になります。例えば、28KHZの超音波で定在波を作り出すと28KHZの超音波の波長は約10mmなので、5mmごとに節ができます。太陽が作り出す定常波の節の上に、地球をはじめとする惑星は浮かんでいるのだと考えられます。
太陽と地球との間に働く電気的な引力と遠心力が惑星が公転する主な力ですが、軌道を安定化させている力の正体は、太陽が作り出す定在波なのだと考えることが出来ます。

「重力」の電気的宇宙論解釈
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=340223

ポイントは、地球の自転によって、地球内部の電子が回転することで磁場を生み出し、一旦、地球内部から地表を突き抜けて電離層に向けて飛び出すが、電離層で反射され、シューマン共鳴という現象を起こす。上からの反射が減衰しているため、下からの放射が少しだけ勝る。これが下向きに物質を加速する電磁質量を発生させる。これが重力の正体だ。

このように惑星の軌道も地球の自転も、電磁気学的な力がつくりだしている定常波やシューマン共鳴といった波動現象によって秩序化されている。

しかもシューマン共振は地球が持つ固有周期で生命活動にも大きな影響を与えていると言われている。共振することで物質が定常的なエネルギーを生み出すという点が注目点。電磁気学では共振(共鳴)は非常に重要な概念で、その理解を深めることが電気的宇宙論追求の鍵を握っていると考えられる。

では宇宙における波動現象はどこまで解明されているのだろうか?以下はNASAでの観測事実をもとにした報告である。https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2018/20180926_3 

図2 観測されたジャイロ非等方の模式図(コピーライト:東京大学)

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このたび、東京大学理学系研究科の北村成寿特任研究員、名古屋大学宇宙地球環境研究所の小路真史特任助教、三好由純教授及び大阪大学大学院理学研究科の横田勝一郎准教授らの国際研究グループは地球近傍の宇宙空間で、異なるプラズマ粒子群(水素イオンとヘリウムイオン)が衝突せずにプラズマ波動※3を介してエネルギーを輸送している現場を捉え、エネルギー輸送率を直接計測することに成功しました。プラズマ波動を介して、異なるプラズマ間でエネルギー輸送が起きていることを実証したのは世界で初めてとなります。本研究の成果は、2018年9月7日発行の米国科学誌サイエンスに掲載されました。

宇宙空間は完全な真空ではなく、プラズマと呼ばれる荷電粒子で満たされています。地球からの高度が数千から数万kmにも達すると、密度が非常に低くなり、荷電粒子同士はほとんど衝突しなくなります。このような無衝突状態は天体の近傍を除けば宇宙空間の普遍的な状態です。そのような中で、地球の周辺を例にとってみても、極地方でオーロラを光らせるのに十分なエネルギーをもつ電子や、衛星に障害を与えるほどの高エネルギー粒子など、エネルギーの高い荷電粒子も存在しています。無衝突状態で、どのようにして荷電粒子が高いエネルギーへと加速されるかはプラズマ物理の普遍的課題です。無衝突の状態では、プラズマ波動(電場や磁場の変化)による作用が、プラズマ同士のエネルギーのやり取りを担っている場合が多くあると考えられています。このようなプラズマ波動を介したプラズマ間でのエネルギー輸送は、理論・シミュレーションでの研究が進められていましたが、観測的に実証することはなされていませんでした。

米国NASAのMMS衛星編隊は、2015年9月1日に高度約6万kmにおいて、周期約15秒の電磁イオンサイクロトロン波動と呼ばれるプラズマ波動を観測しました。またMMS衛星編隊は、同時に、低エネルギーイオン計測装置(FPI-DIS)によって、過去に例のない高い時間分解能でのイオンの観測に成功しました。FPI-DISはJAXA、明星電気が開発に大きく貢献したもので、高い時間分解能で全方向から来たイオンを計測できるのが特徴です。これらのプラズマ波動とイオンのデータに対し、波動粒子相互作用直接解析の手法(WPIA)※4を適用し、およそ10~30キロ電子ボルトのエネルギーを持った水素イオンの一部と1キロ電子ボルト程度のヘリウムイオンに特徴的な不均一(ジャイロ非等方※5)が生じていることを検出しました。水素イオンのジャイロ非等方はサイクロトロン共鳴条件※6を満たす付近に集中しており、サイクロトロン共鳴によってエネルギーを失いつつある粒子が多く、その失った分のエネルギーが波動に供給されていることを示すものでした。一方、ヘリウムイオンは極めてジャイロ非等方が大きく、ほぼ全てのヘリウムイオンが波動からエネルギーを得る特性のジャイロ非等方になっている瞬間についても確認できました。この大きなジャイロ非等方の特徴などによって、非共鳴加速と呼ばれるタイプの加速がヘリウムイオンに働いていることを初めて示しました。

本研究によって、宇宙空間で水素イオンとヘリウムイオンという異なるプラズマ粒子群がプラズマ波動(電磁イオンサイクロトロン波動)を介してエネルギーをやりとりしている現場を捉えることに世界で初めて成功しました。これは、宇宙空間に普遍的に存在しているプラズマのエネルギー変化の素過程を検出したものであり、今後、他の種類のプラズマ波動やプラズマとのエネルギー交換過程も、直接かつ詳細な観測で実証していく可能性に道を開くものです。一例として、より高い周波数で似た特性を持つホイッスラーと呼ばれる周波数数キロヘルツのプラズマ波動は、人工衛星などに障害を引き起こす放射線帯の超高エネルギー電子を生成する重要なメカニズムと考えられています。

 

※3 プラズマ波動
プラズマに特有の電磁波動。今回扱う電磁イオンサイクロトロン波動は、その一種で背景の磁場に対して左回り(イオンのサイクロトロン運動と同じ向き)をし、イオンのサイクロトロン周波数より下の周波数のみに存在できるという特徴を持つ。

※5 ジャイロ非等方
サイクロトロン運動している荷電粒子は、波動の影響等を受けていなければサイクロトロン運動の回転位相にほぼ均等に分布するが、この分布に偏りが生じた場合をジャイロ非等方と呼ぶ。このジャイロ非等方によって波動の電場で減速される粒子と加速される粒子の量に差ができた場合に、波動とエネルギーを交換する。今回の場合は、水素イオンは減速される回転位相側に粒子が多く、ヘリウムはほとんどの粒子が加速側の位相に集まっているというジャイロ非等方が見られた。粒子が波動によって減速されるとその分の運動エネルギーが波動に渡される。

※6 サイクロトロン共鳴
サイクロトロン運動している荷電粒子の回転周波数と、プラズマ波動の回転周波数および回転方向とが一致した状態。サイクロトロン共鳴状態では、荷電粒子から見た波動の電場の向きが進行方向に対して一定になる。正の電荷を持つイオンの場合、電場の向きが進行方向に近ければ引っ張られて加速し、反対向きに近ければ減速する。その際に波動と粒子の間でエネルギーを交換する。サイクロトロン波動の場合、波動の周波数は荷電粒子のサイクロトロン周波数とは異なるが、粒子の運動によって粒子から見た周波数がドップラーシフトし、共鳴速度と呼ばれる速度付近でこの共鳴条件が満たされる。

 

上記のとおり宇宙空間におけるプラズマエネルギーの観測はようやく端緒についたところのようだ。けれど、荷電粒子のサイクロトロン運動エネルギーとプラズマ波動の周波数と回転方向が一致すると運動エネルギーと波動エネルギーの間でエネルギーが交換されるという現象を観測したことの意義は大きいのではないだろうか。そして波動現象と粒子運動のつながりをつくっているのも「共振」である。この宇宙の根源的なエネルギー現象を知ることで自然の摂理に迫れるのではないか。波動を解明し自然の摂理に迫るべく引き続き「プラズマ宇宙論のススメ」シリーズを展開していきますのでことしもよろしくお願い致します。

List    投稿者 tutinori-g | 2019-01-02 | Posted in C01.宇 宙No Comments » 

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