2013-03-20

【コラム】ロシアに落ちたものは何だったのか? その②~新たに浮上した核の脅威

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こちらからお借りしました
前回のコラム「ロシアに落ちたものは何だったのか? その①」では、先月ロシアでおきた隕石落下事故について、隕石説とミサイル説それぞれの内容をご紹介しました。
今回は、各説が生まれる背景を探ってみます。

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◆◆◆隕石説・・・隕石落下は決して珍しい現象ではない
ミサイル説を説く人たちから隕石説に対する反論根拠は「自然現象で説明するには、あまりにも偶然が重なり過ぎている」というものです。確かに、落下当日はモスクワでG20が開催されていたり、落下地点近くに核処理施設があったりと、何らかの意図を持った人為的なものも感じられます。
ただ、すでに当ブログ【「隕石で死ぬ確率」は落雷より高い】科学を身近に☆NewStreamでも触れられているように、隕石の落下自体は、それほど珍しい話ではありません(ゆえに偶然の一致もありえます)。
その落下頻度については諸説ありますが、独ミュンスター大学の鉱物学者アディ・ビショフ博士によると、地球には隕石が年に大体5個から10個衝突しており、今回ロシアに落ちた隕石並みに大きな隕石が大気圏通過してくるのも5年に1回あるそうです参照)。とりわけロシアで落下事故が多いのも、国土が広い分だけ落下頻度も多くなるからと考えるのが自然です。
【隕石落下の合成写真(2009~2011年)】
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では、数ある隕石落下の中でも、今回の落下が特別注目されたのはなぜでしょうか?
それは、人が住む町に近かったこと、昼間で目撃者が多かったこと、そしてこれはロシア特有の事情ですが、自動車事故時の損害保険申請上、ほぼ全ての車にカメラが装備されているため、大量の映像が一気にネットに広がったことが、必要以上に事を大きくしたと考えられます。
以上が隕石説を裏付ける事実状況です。では、一方のミサイル説はどうでしょうか?
◆◆◆ミサイル説・・・物的証拠はないが、状況証拠では「グレー」
隕石説を説く人たちからのミサイル説への反論根拠は「物的証拠がない」というものでしょう。確かに、今回の事故では隕石の破片の一部が発見され成分分析が進められている一方で、人工的なミサイルの破片等が見つかったという話は聞きません。
しかし、状況証拠はあります。それは「その①」でも触れましたが、核兵器が全世界的な反対圧力を受けて禁止の方向に向かう中で、核に代わるCMS(非核攻撃ミサイル)や「神の杖」などの宇宙兵器が進められているという事実です。
かつて自国の領土内で実験ができた原子力爆弾と違い、位置エネルギーを利用して宇宙から物体を落下させるこれらの兵器は、特に精度の低い開発段階においては、自国だけで落下実験を行うのは困難(∵都市部破壊のリスク大)であり、おのずと海や人口の少ない大陸がターゲットになるはずです。
例えば、今回のケースで言えば、「2012DA14」という小惑星の接近のタイミングに合わせて宇宙からの落下実験を行い、公式には「小惑星通過に付随して発生した隕石が落下した」と偽ることも可能だったと思われます。もちろん落下物は隕石に相応しい物質でつくる必要がありますが。
【今回の隕石落下の約16時間後に地球に最接近した小惑星・2012DA14】

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◆◆◆隕石であれ、ミサイルであれ、「核」の脅威は同じ
以上、今回のコラムではロシアの隕石落下事故をめぐる隕石説とミサイル説を検証してきましたが、物的証拠がある分だけ隕石説に分がありそうです。
ただ、一方のミサイル説について言えば、宇宙兵器の自体もまだ確立していない技術である点、加えて、この説を説く急先鋒・ロシア自由民主党党首のジリノフスキー氏が、もともと過激で挑発的な発言で知られる人物である点からして、どうしても胡散臭い雰囲気が漂ってしまいますが、「核なき後」の軍事競争という現状から考えると、ミサイル説も決して無視はできません。例えば、日本でも同じ非核兵器であるレーザー兵器の開発が真剣に議論されています(参照:鳩山由紀夫、脱官僚と脱米国依存を語る~レーザー防衛論で駐留なき安全保障を)。
このように、いずれかの説に明確な軍配を上げるのは難しい状況ですが、今回の検証で一つ大きな事実が明らかになりました。
それは、20世紀の後半から「核ミサイル」の開発が次第に少なくなっていく一方で、原発を始めとする「核関連施設」は次第に増え、その背後で「非核攻撃ミサイル」の開発も進んでいるという事実です。
【非核攻撃ミサイル】
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つまり、世界的な反核運動を受けて核ミサイルそのものは削減されても、「弾薬=核関連施設」と「スイッチ=非核攻撃ミサイル」が分散して存在するという新しい形で、核の脅威が世界中に増殖しつつあり、そのスイッチはミサイルだけでなく、自然現象である隕石落下でも同じ機能を果たすということです。
【17箇所の原発所在地】

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例えば日本の状況は以下のようなものです。「列島を取り囲む原発。通常兵器で攻撃されても日本は壊滅する」から抜粋引用します。

現在、日本を取り囲むように原発がある。この原発にミサイルを撃ち込まれたらどうなるだろうか。あるいは、この原発がテロの標的になったらどうなるだろうか。
その時点で日本は核爆弾が落とされたのと同じになる。通常兵器で原発を狙われても、それで「核ミサイルを撃ち込まれたのと同じ」事態になる。
日本に原発が17ヶ所(54基)もあるというのであれば、致命傷となる「急所」が17ヶ所もあるということだ。
しかも、狭い日本を取り囲むように、四国にも九州にも北海道にも、あたかも日本全土、どこでも標的にできるかのようにそれは建っている。
福島が爆発したから西日本に移住しても、西日本にも原発はある。四国に引っ越しても四国に原発がある。
あたかも、日本中どこに逃げても、日本人が安心できないように、わざと散りばめたかのようだ。

【今回の落下場所近くには核再処理施設があった】
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今回のロシアの事故でも、落下した物体が隕石であれ、ミサイルであれ、もし至近に存在している核再処理施設「マヤーク」に衝突していたら・・・と考えると、3.11以降も依然として世界中で進行しつつある原発開発がいかに恐ろしい事態であるかがわかると思います。
※参考情報
欧州気象衛星開発機構が運営している気象衛星の1つメテオサット10が偶然、大気圏に突入した後の隕石雲の画像を捉えていた
ロシア隕石の起源はアポロ小惑星群で、落下地点はチェバルクリ湖
小惑星が近づいていた
DA14は無関係
隕石を回収(NASA)
湖含めて4箇所で墜落の痕跡
ロシア専門家、落下物を鑑定
南部で一キロ超の破片回収
隕石でわかった、ロシア「車載カメラの常識」
ロシア機越境事件との関連
ネオコンが東アジアの軍事的緊張を高めようとしている
「宇宙人は存在する」=ロシア首相が発言、ネットで物議
隕石落下、米国犯人説
ジリノフスキーはKGBのエージェント?
ジリノフスキーの出自と発言
ジリノフスキーによる金貸し(米国・英国)の陰謀、ゴルバチョフ革命、カラー革命批判
ジリノフスキー(ウィキペディア)
Twitter「ささやかれる陰謀論のまとめ

List    投稿者 seiichi | 2013-03-20 | Posted in C01.宇 宙No Comments » 

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