ワクチンの作り方 ワクチンとはウイルスの死骸である ワクチンってどうよ②
ウイルスとワクチン話の続きです。
前回はウイルスとは何かを扱いましたね。
では今回はワクチンとは何か、ワクチンはどうして作るのかを調べてみましょう。
写真は信濃毎日Webより借用しました。
http://www.shinmai.co.jp/news/20091208/KT091207FTI090015000022.htm
「インフルエンザウイルス」の電子顕微鏡写真 「Field’s Virology,3rd Edition」より引用
今回は、ズブズブに理系で行こう!さんから引用させていただきます。
本文に入る前にクリックお願いします。
http://http://higashiooi-machio.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/1019-43eb.html
ワクチンには、不活化ワクチンと生ワクチンがある。日本で認可されて使用されるのは不活化ワクチンだ。
国産のインフルエンザ不活化ワクチンは、簡単に言うとこのようにして作られる。
ニワトリの卵でインフルエンザウイルスを増殖させる。卵からウイルスを分離する。そして、エーテルでウイルス粒子の脂質二重層を破壊し、抗原となるタンパク質成分を分離する。このタンパク質(あるいはその断片)こそ、ワクチンそのものだ。
インフルエンザウイルスのタンパク質のうち、抗体による主要な捕獲対象となるのはヘマグルチニン(hemagglutinin、HA)だ。「H1N1」の「H1」は、このヘマグルチニンの型を表している。
これを皮下注射する。これにより、ヘマグルチニンに対する抗体(免疫グロブリンというタンパク質、immunoglobulin、Ig)がBリンパ球(白血球の一種)により作られる。抗体にはいくつかのタイプがあるが、皮下注射による場合、IgGという抗体だ。
IgGは血液中を循環する。ところがインフルエンザウイルスは気道上皮細胞に感染する。
したがって、インフルエンザのワクチンは、感染も発症も防ぐものではない。ウイルスが感染し、増殖し始めた後、重症化するのを防ぐものだ。
引用終わり
そうなんだ。
まとめると、
ワクチンはウイルスを壊してその中から抗原を取り出したものである。
ワクチンは感染を予防するものではなく、あらかじめ抗体を作っておいて重症化を防ぐものである。
ということなのです。
なお、生ワクチンについては、ウィキペディアでは次のように述べています。
これはまたの機会に。
毒性を弱めた微生物やウイルスを使用。液性免疫のみならず細胞免疫も獲得できるため、一般に不活化ワクチンに比べて獲得免疫力が強く免疫持続期間も長い。しかし生きている病原体を使うため、ワクチン株の感染による副反応を発現する可能性もある。
以上ワクチンとはなにか、及びその作り方についてでした。
しかし少し疑問が残りました。
この方法だと、数ある原因ウイルスのタイプのなかからひとつを選んでワクチンを作るわけですから、当る確率はなんだか非常に少ないようにも思うのですが?どうなんでしょうか。
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