太陽活動が低下し、銀河宇宙線が通常より地球に降り注ぐとき、地震が増加する
あけましておめでとうございます。
本年も本ブログ【地球と気象・地震を考える】よろしくお願いします。
1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災に続いて、昨年(2016年)4月には熊本大地震(リンク)が起きました。なぜ、大地震がたった20年ほどの間に3回も起こっているのでしょうか。
人工地震も否定できませんが、今回は他の要因を考えたい。
◆太陽活動の低下による地球に降り注ぐ銀河宇宙線の増大との関係についてです。
2009年1月から始まった今の太陽活動(サイクル24)と、次の太陽活動(サイクル25)が、数百年に一度起こるマウンダー極小期(→小氷期)のような状態になるかはまだ判断できないが、それでも100年前に太陽活動が異常に低下したときと同じ程度に低下している。
それにより太陽バリアーが低下し、地球に降り注ぐ「銀河宇宙線」が増加している。
★現在の太陽活動は、19世紀初頭のダルトン極小期(1798~1823)ほどではないが、100年前の異常低下レベルにある。
太陽サイクルは、1755年にスタートした太陽周期を起点として、1766年に終わったそのサイクルを「サイクル1」、1766年にスタートした次のサイクルを「サイクル2」というように数えていく。現在のサイクルは「24」にあたる。
サイクル23の太陽活動が始まったのは、1996年の5月で、太陽活動11年周期のリズムからいくと、2007年の中頃にサイクル24が始まる計算になる。しかし、2007年が過ぎても黒点数は減り続け、実際にサイクル23が終わったのは2008年の12月にずれ込み、サイクル23の周期は11年ではなく約200年ぶりに12.7年に伸びた。
その際、日射量も1996年に比べて大きく落ち込み、2009年には太陽風も観測史上最低レベルになった。
そして、(サイクル24の始まりの)2010年の初めには、太陽活動の低下により、地球に降り注ぐ宇宙線の強度は史上最強レベルに到達し、それまでの記録を6%も塗り替えるほど急激に宇宙線が増加した。また、2009年1月に開始したサイクル24は2013年にピークを迎えるが、やはり黒点数は通常よりも大幅に落ち込んだものだった。このことは、2008年の時点で、2013年に現れるであろう黒点の素となる極域の磁場の強度データーがすでに全サイクルの半分程度だったので、サイクル24の黒点数のピークが低くなることは、2008年の時点でほぼ予測されうることだった。
サイクル24のピークは、19世紀初頭のダルトン極小期(1798~1823)ほどの黒点数の低さではないが、それでも100年前に太陽活動が異常に低下したときと同じ程度に低下している。
もしサイクル23と同じように、あるいはそれ以上に、サイクル24の周期の長さが伸びたとすると、太陽活動はますます低下していくことが予想される。
万が一、マウンダー極小期(1645~1715)と同じように太陽周期が14年に近い状態になったとすると、その後数十年間にわたって太陽活動が低調になる可能性がある。
2009年1月から始まったサイクル24のあとに、数百年に一度起こるマウンダー極小期(→小氷期)のような状態が起こるのかどうか?
これから2020年頃までの4年間ほどが、長期的な太陽活動を占ううえで非常に重要な期間になる。
数百年に一度の太陽活動の低下により、小氷期を予測する学識もいいる。また、過去の太陽活動低下時には、大規模な地震や大規模な火山噴火が起きている。
1963~2000年に発生したM(マグニチュード)4.0以上の約33万回のうち、M4.0~7.9の約65%、M8.0以上の約79%(全28回中22回)が、太陽活動の最小期に集中。
また、日本で大規模な噴火が起きる可能性が高い火山は、「富士山」「有珠山」、「伊豆諸島南部・明神礁」「鹿児島・薩摩硫黄島」の4火山で、この4火山が過去300年に噴火した11例のうち、9例が太陽活動の不活性期に起きている。以下、リンクより引用
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太陽活動が活発に行なわれている間は、太陽風による“シールド”が地球を守ってくれる。ところが、この太陽風が弱まると、強力な放射線である「銀河宇宙線」が地球に直接降りそそぐ。それが地球環境に予期せぬ影響を及ぼすのだ。たとえば地震。九州大学宙空環境研究センターが非常に気になる研究結果を発表している。
1963~2000年に発生したマグニチュード4.0以上の計32万7625回の地震の発生時期を調べたところ、マグニチュード4.0~7.9の地震のうち約65%、マグニチュード8.0以上に至っては約79%(全28回中22回)までもが、太陽活動の最小期(11年周期のうち約2年間)に集中していたのだ。科学評論家の大宮信光氏がこう警告する。
「2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.0)によって、太平洋プレートの潜り込みの速度は、これまでの年10cmから年30~40cmに加速しています。2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震(マグニチュード9.1)の8年後に同型の余震(マグニチュード8.6)が発生したことを考えると、まだまだ『3・11』は終わっていないと指摘する専門家もいます。もちろん、すでに十分なエネルギーがたまっていると推定される東海地震、それと連動する可能性のある南海地震も、いつ発生してもおかしくありません」また大宮氏は、火山への影響についても指摘する。日本には活火山が数多くあるが、特に大規模な噴火が起きる可能性が高い火山は4つあるという。
「マグマの中に二酸化ケイ素がどれくらい含まれているかによって、火山の噴火は大きく2種類に分けられます。二酸化ケイ素の割合が63%以上になると、マグマの粘り気が強く、爆発したときに大規模噴火になりやすく、被害も広域にわたる。過去300年以内にこうした噴火があった日本の活火山は、富士山や有珠山のほか、伊豆諸島南部・明神礁、鹿児島・薩摩硫黄島の4つです。
実は、こうした粘り気の強いマグマをもつ火山は、宇宙線が照射されてマグマが発泡した際も気体が外に逃げづらいため、限界まで膨張した末に大爆発に至る可能性が高い。つまり、太陽活動の低下の影響をよりダイレクトに受けるということです。事実、この4火山が過去300年に噴火した11例のうち、実に9例が太陽活動の不活発期に起きているのです」
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