2013-10-21

【原発関連情報】人為ミス頻発~指揮系統の末路の姿がここにもある。

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福島第一原発、だめだ。
現場の意識レベルが最近低下して、原発の知っている人が居なくなってきた。
線量計も身に付けさせてもらわず、4時間⇒7時間作業に伸びた。人が足りてない。素人ばかりだ。さらには、自分の被曝量もわからない。
やり方はむちゃくちゃ。日当もほとんど上がらない。
最近では、会社をクビになったおっさんまできだした。

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ここ数日福島原発の復旧作業で人為ミスが頻発している。
いまなにがおこっているのか?

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●NEVADAブログ 2013年10月15日

まともな作業が出来なくなってきた福島第一
福島第一で、初歩的なヒューマンエラーが目立つようになってきていますが、素人の作業員を集めてきていると言われれおり、非常に厳しい状況になってきたと言えます。
線量計を外して作業していたベテランも今はいなく、寄せ集めの素人集団では、何が起こっても不思議ではありません。
現場の作業員には瑕疵はなく、今や福島第一が崩壊の危機にあると言えます。
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汚染水、ミスで建屋内漏えい=作業員が被ばくの可能性―福島第1
原子力規制委員会は9日、東京電力福島第1原発で、汚染水の塩分を除去する装置で作業中にミスがあり、建屋内に汚染水が漏えいしたと発表した。当時、現場で作業していた協力企業の作業員が汚染水を浴びた可能性があるという。
 
規制委によると、汚染水の漏えいは9日午前10時すぎに発生。作業員が誤ってホースの継ぎ手部分を外したことが原因で、約50分後に停止した。
 漏えいがあったのは、放射性セシウムの濃度を減らした汚染水から塩分を除去する装置。同装置内の汚染水を8月13日に測定した際、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり3700万ベクレル含まれていたことが分かっている。 
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●日当が減り除染にシフト 2013年10月12日  

福島第1原発の港湾外の海水から高濃度の放射性物質が検出され、安倍首相の「完全にブロックされている」という発言が大ウソだったことが改めて証明された。福島原発はますます危険な状態になりつつある。
作業員が誤って注水ポンプを停止させたり、配管をいじって汚染水を流出させたり……“単純ミス”が頻発しているのだ。今月に入り、2日に1回のペースでトラブルが発生している。
事故多発の大きな原因は人手不足だ。事故直後、復旧作業は5000人態勢で当たっていたが、今では3000人程度に減っている。危険な福島原発から、作業員が逃げ出しているのだ。
「人が集まらない理由ははっきりしています。作業員の賃金単価が下がってしまったからです。かつて2万~3万円あった作業員の危険手当は、野田前首相の収束宣言以降、半分以下に減らされました。だから作業員は除染にどんどん流れています。国の事業である除染作業は危険度が低い割に、賃金単価は原発と同額かそれ以上もらえますからね」(「ルポ イチエフ」の著書があるジャーナリスト・布施祐仁氏)
<大事故招きかねない人手不足>
 人手不足だけでなく作業員の「質の低下」も深刻だという。事故から2年以上経ち、線量が限界に達したベテラン作業員たちが続々と福島原発を去っている。代わりにやってくるのがシロウトみたいな作業員。ボルトひとつきちんと締められない新人作業員もいるという。それが貯水タンクの漏洩事故につながっているらしい。
「人件費が下がれば作業員のレベルが下がるのは当然です。しかも、安倍政権は早くしろ、急げ、と現場にプレッシャーをかけ続けている。ただでさえ不慣れな作業員が、せかされたら、ミスもするでしょう。私が話を聞いた作業員は“キャパシティーを超えてる”と悲鳴を上げていました。今は比較的小さなミスで済んでいますが、いずれ深刻な大事故につながるのではないかと危惧しています」(布施祐仁氏)
 これから五輪の建設ラッシュで腕のいい作業員はますます福島原発からいなくなる。
 汚染水は増える一方だしミスで復旧作業が進まない。こんな状況で五輪なんて開催できるのか

●現場疲弊士気も低下 2013年10月10日 朝刊 

東京電力福島第一原発でこの二週間、単純ミスによるトラブルが五件も相次いでいる。誤って原子炉を冷やす注水ポンプを止めてしまったり、移送先を間違えて汚れた雨水をあふれさせたりした。原因は不注意など単純なだけに、逆に対処が難しい。現場の疲弊や士気の低下が指摘されるが、こんな状況では、無用のトラブルが続きかねない。
 「規制して直るレベルではなく、作業環境を改善し、士気を保つようにしないといけない」。原子力規制委員会の田中俊一委員長は九日の記者会見で、福島第一の現状について苦言を呈した。
 処理水から塩分を除去する装置からの水漏れトラブルも、給水系統と排水系統を間違えて配管を外してしまう通常は起こり得ないミスで起きた。
 この塩分除去装置に限らず、事故発生から間もない時期に設置された設備は、どれも急造されたため、配管を色などで識別する配慮はほとんどされていないという。
 東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「(識別票をつけるなど)そうした作業をできる状況にない」と語った。
ということは、今後も作業の安全は、現場の注意力に左右されることになる。
 本紙は二週間以上前のトラブル事例も調べたが、単純ミスによるものはわずか。仮設配電盤のショートや、ボルト締め型タンクや地下貯水池からの水漏れなどは、どれも急造された設備類の構造的な問題が原因だ。
 偶然かもしれないが、トラブルは先月十九日に福島第一を視察した安倍晋三首相が「しっかり期限を決めて汚染水を浄化すること」などの指示を出して以降に集中している。
 七日の汚染水問題をめぐる参院の閉会中審査では、現場の意欲低下、疲弊がミスを誘発していると指摘され、広瀬直己(なおみ)社長は「下請け企業を含めて作業環境の改善を一生懸命進めたい」と述べた。
 だが、作業員たちの話では、現場では「国からの命令だからとにかく急げ」との指示が飛んでいる。必要以上の重圧が現場の判断力を鈍らせている可能性もある。 (原発取材班)

●【福島第1原発の現状(10月7日)】 汚染水対策、人為ミス頻発 国や東電の対応後手に

東京電力福島第1原発で、人為的ミスによる汚染水漏れや、放射性物質を除去する「多核種除去設備(ALPS)」の停止などが頻発している。相次ぐ汚染水漏れで現場は複雑な作業を強いられるが、「国が前面に出る」(安倍晋三首相)とした政府や、東電の対応は後手に回っている。
▽置き忘れ
台風18号が襲来した9月15日、大雨はタンクを囲む高さ約30センチのせきの内側に降り注いだ。作業員がポンプでくみ上げ続けたが、一部では間に合わず、法定基準を超える放射性物質を含んだ雨水が約5分間漏れた。
10月1日には雨水をポンプで移送中、ホースを誤接続して約5トンがタンクからあふれた。翌2日には傾斜地のタンクに容量を超えて雨水を移送し、約430リットルの汚染水がせきの外に漏れた。
汚染水に含まれるストロンチウムなどの放射性物質を除去できるALPSが9月27日に試運転を再開したが、1日もたたずに停止。原因は、作業員が設備内に置き忘れたゴム製のシートだった。
▽負担増
人為的ミスが続く背景には、東電の汚染水対策が継ぎはぎだらけで、現場の作業が複雑になっていることが挙げられる。
原発事故直後、東電は燃料が溶融した1~3号機の原子炉の安定的な冷却に迫られ、冷却水が燃料に触れて生じた汚染水の貯蔵は対応が遅れた。
1日約400トンもの地下水が建屋に流れ込んでおり、汚染水は増えるばかりだが、対策の柱とされるALPSの本格稼働には数カ月を要する。
東電は計約5万8千トンの汚染水を保管できる地下貯水槽の活用を計画。 しかし一部の貯水槽で周辺への漏えい見つかり、4月に使用中止を決めた。地上タンクの増設でしのぐしかなく、作業員はタンクの組み立てや汚染水の移送に追われている。
8月には極めて高濃度の汚染水300トンがタンクから漏れ、海洋流出の可能性が発覚。東電は巡回を1日2回から4回に増やすなどしたが、現場の負担は増すばかりだ。
▽最優先で
原子力規制庁の池田克彦(いけだ・かつひこ)長官は10月4日、東電の広瀬直己(ひろせ・なおみ)社長に「他の発電所から人員を回してでも現場管理を適切に行うように」と指示した。
しかし経営が厳しい東電は9月27日、柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働に向けた審査申請をしており、汚染水対策を最優先に人繰りができるかは疑問だ。
国会の原発事故調査委員会メンバーだった野村修也(のむら・しゅうや)弁護士は「人為的ミスを前提に、二重三重に手だてを打つ必要がある。政府が社長を呼び付けて叱責(しっせき)するだけでは根本的な改善にはつながらず、支援するプロジェクトチームなどをつくって現場に送り込むべきだ」と指摘している。

大きくまとめると
・恒常的な人数不足
・低賃金(低リスクで割高な除染作業に人がとられる)
・素人作業員の増加
・現場作業の複雑化
・トップダウンによる強烈な期限圧力

などが作業員のミス・士気の低下につながっている。
また偶然かもしれないが、
>先月に福島第一を視察した安倍晋三首相が「しっかり期限を決めて汚染水を浄化すること」などの指示を出して以降に集中している。
という点も注目したい。また東京五輪が決定したのも9月8日で、これも現場の士気に影響を与えているはずだ。
政府が公式に発表する福島原発の現状を、実際に働く作業員はどのような気持ちで聞いているのだろうか?
→「福島第一原発、だめだ」 福一作業員からの連絡
こういった実態は報道されることなく、さらに 「秘密保全法」 という法案が成立すれば、「由らしむべし知らしむべからず」の社会が訪れてしまう。
不正・不祥事の続出は、指揮系統の末路の姿

言うまでもなく、自分に都合の悪いことを隠蔽することは、組織全体の課題が捨象される(なかったことにされる)ということであり、その組織にとってトラブル・大損失をもたらす、組織破壊行為である。さらに、各成員にとっても、隠蔽によって課題を捨象する(自分の頭の中でも課題がなかったことにする)ことは、思考停止そのものである。
つまり、今や指揮系統は集団にとっても成員にとってもマイナス以外の何物でもなくなったということではないか。’70年頃から私権圧力が衰弱し始めて40年近くが経った。この間の不祥事・不正の続出は、私権統合・序列統合の産物である指揮系統が末路を迎えたことを表しているのではないだろうか。

組織のトップである政府・東電のゴマカシ・隠蔽体質があるかぎり、今後もこういった人為的ミスが繰り返される。
本気で何とかしようという作業員を育成できなければ、大事故に繋がる可能性がある。

List    投稿者 chai-nom | 2013-10-21 | Posted in F03.原子力発電ってどうなの?No Comments » 

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