アメリカでは携帯電話の電磁波による人体への影響を調査し、改めて基準を見直す検討を今年4月に開始
お盆休み特別企画ということで、普段のシリーズ記事とは別の記事を連日お送りしていきます。
最近の時事問題を皮切りに、当ブログ独自の切り口で、お送りしたいと思いますので、宜しくお願いします。
2日目のニュースは「アメリカでは携帯電話の電磁波による人体への影響を調査し、改めて基準を見直す検討を今年4月に開始」というニュースです!
(http://wirelesswire.jp/Watching_World/201304011213.html)
前書きとして、上記のニュースに対して、参考になる当サイトの過去記事を紹介致します。
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(【電磁波】電磁波の人体への影響~携帯電話の危険性は電子レンジの比ではない!)
☆☆☆はじめに
電磁波シリーズ前回は、『電磁波の発生と受信の仕組み』 リンク を学びました。
☆電磁波の発生の仕組み【おさらい】
コンデンサに電流が流れたとき、コンデンサにある2枚の電極の間には電荷が溜まる
→電界が発生する
電流が交流の場合、コンデンサに溜まった電荷の向きは周期的に変化する
電荷の向きが常に変化し続けるという状態、すなわち電界が変化する状態が磁界の
変化を誘導する
磁界の変化が起こると、また電界の変化を誘導して・・と電界と磁界の変化が交互に
起こる
電界と磁界の変化が交互に繰り返し起こることで「電磁波」が発生する
ということは、交流電源の機器であれば、どこからでも電磁波が出ているといえます。
また、直接電磁波を発生させて使用する機器:電子レンジ、携帯電話、蛍光灯も、私たちの生活の中で当たり前のように使われています。
一方、最近は電磁波による身体への悪影響を心配する声が増えてきています。
「電磁波過敏症」という症状もあるくらいです。
それにも係わらず、あらゆる物から発生している電磁波の危険性について、これまでほとんど議論・追求されていません。
むしろ、利便性、市場拡大のために、無視され続けてきたとも考えられます。
そこで、今回は電磁波の影響について追求する前段階として、実際どのくらいの電磁波が出ているのか、影響を見るために何を指標にすればよいのか、電磁波についての調査を行いました。:P
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☆携帯電話の説明書には、こんな注意書きがある!
《iPhone 4の説明書》
iPhoneを持ち運ぶときに暴露レベルを最大レベル以下に保つには、身体から1.5 cm 以上離すようにしてください。金属が含まれるケースの使用は避けてください。高周波エネルギーへの暴露は、時間および距離と関連しています。
高周波エネルギーへの暴露について不安がある場合は、iPhoneの使用時間を減らし、内蔵スピーカーフォン、付属のマイク付きヘッドフォン、他社製アクセサリなどのハンズフリー機器を使用することでiPhoneをできるだけ体から離して持ってください。
引用元:アップル – サポート – マニュアル
携帯電話の説明書きには、こんなにはっきりと電磁波(文中:高周波エネルギー)の危険性を謳っているのです。
現在、日本人の携帯電話の普及率は100%を超え一人一台は当たり前の時代になりました。(参考:携帯電話の普及率、初めて「1人1台」超える 朝日新聞)
それなのに、電磁波の危険性については分からないことはまだたくさんあります。
☆☆☆現象事例
一般に、私たちの身の回りで電磁波を発生していると言われて思いつく機器は、
①携帯電話
②電子レンジ
ではないでしょうか。
まずは、これらの電磁波による現象報告がるいネットに投稿されているので、一例を見てみましょう。
①携帯電話
『携帯電話で脳腫瘍を認める判決』 リンク
2009年12月19日 アレックス・スウィンケルズ(放射線リスクの国立機関)
イタリアの労働裁判所は、ブレスシアにある会社で管理職を10年間務めた男性の病気が職業的原因であることを初めて認めた。彼は仕事で携帯電話とコードレスホンを長時間使っていた。
『携帯電話の危険性』 リンク
昨年(※2011年)10月、とうとうWHOが携帯電話の発ガン性を認定しました。
WHOが、携帯電話を使いすぎると、悪性の脳腫瘍になる可能性があると認めたのです。
②電子レンジ
『cookingはnuking-「マイクロ波調理は核攻撃に通ずる」 その1』 リンク
人体に有害性が認められている放射線の一種であるマイクロ波に照射されることは、どんな角度から考えても、健康に良いわけがありません。(生きた食材が外部被曝によって分子細胞に変性を起こす)
事実、ロシア(旧ソ連)では、1976年に電子レンジの使用が法律によって禁止されました。
『電子レンジは食材も変質させてしまう!?』 リンク
2度もノーベル賞を受賞している天才学者ライナス・ポーリング博士【化学賞・平和賞】
「電子レンジで調理された食品のタンパク質は、L型アミノ酸が自然界にはないD型アミノ酸に変化しており、代謝不可能となっている。それが原因となって、きわめて有害な活性酸素の発生が促進される。」
私たち現代人の生活に欠かせないものとなった携帯電話・電子レンジ。これだけでも結構恐ろしい報告がありますね。 🙁
しかし、他にもわたしたち身の回りのあらゆる機器(家電製品)から、電磁波は発生しています。
それぞれの機器から発生している電磁波の強さを見てみましょう。
☆☆☆家電製品から発生する電磁波の強さと距離
☆電磁波の強さはどのくらいか?
(グラフは 環境省 平成16年度生活環境中電磁界に係る調査報告書を元に作成)
上のグラフ【電化製品からの距離と電磁波(磁界)の強さ】は、主な家電製品から発生する電磁波(磁界)の強さと距離の関係を表したグラフです(曲線はプロットの近似曲線)。
このグラフから分かるように、電磁波の強さは、機器から距離が離れると減衰▼します。
電磁波が強い機器の順番は、
IH調理器(290μT)
電子レンジ(160μT)
携帯電話(34μT)
となっています。
ドライヤー、電気毛布、パソコン、蛍光灯からも上位3つに比べて弱いながらも電磁波は出ています。
電磁波の強い上位3種の機器について周波数を調べてみると、IH調理器=20kHz、電子レンジ=2.45GHz、携帯電話=800M~2GHzでした。電磁波が強い機器は、周波数も高いかというとそうではないようです。
☆距離と大きく関係している
上のグラフの0㎝のところを見ると、最も強く電磁波を発生しているのはIH調理器です。しかし着目するべきは、機器との距離です。
例えば、IH調理器や電子レンジは、ある程度離れて(30㎝以上)使用する機器ですが、携帯電話・電気毛布・ドライヤーなどは、身体に接近して使用します。
したがって、IH調理器の使用時の距離を想定して30㎝離れた場合の電磁波の強さを見ると、10μT程度まで弱くなります。
この強さは0㎝の場合の携帯電話よりもずっと小さい値になります。
同じように、電子レンジについては30㎝も離れると、電磁波の強さはほぼ0μTに近くなります。
このように、電磁波の強さは単に機器から発生している0㎝時の電磁波の強さを見るのではなく、使用時の距離も考慮する事が重要になります。
まとめ:電磁波と距離
電磁波の強さは、距離が離れるほど弱くなる(距離減衰する)ので、使用時の距離も
考慮が必要
身体にくっつけて(距離0㎝)使用する携帯電話・電気毛布と、30㎝程度離れて使用するIH調理器・電子レンジでは、使用時の電磁波の強さを比べると、携帯電話・電気毛布の方が強くなる。
☆電磁波の影響は蓄積する~使用時間も重要
電磁波は、強さだけでなく浴びている時間も重要です。電磁波は浴びた強さと時間の分だけその影響が蓄積されるからです。
例えば、
IH調理器や電子レンジの使用は、調理のために数分間、一日に1・2回程度、
携帯電話は営業職などで頻繁に使用する人を想定し2~3分の会話を一日20回程度、
また電気毛布については、冬の寒い時期の睡眠中 (6~8時間)に使う機器です。
これら、機器の使用時間と使用時の距離について表にまとめました。
上の表【機器の使用距離と時間】は、電子レンジ、携帯電話、電気毛布について、それぞれの使用時の身体からの距離とその時の電磁波の強さ、機器の1回or一日当たりの使用時間を示しています。
使用時の電磁波の強さは、グラフの値を用いています。
一見、電気毛布は一日8時間も連続使用する機器ですので、電磁波の積算量も多くなりそうですが、さらにこの表から、機器を一年間使用した場合をイメージして、その電磁波の積算量を計算してみます。(電子レンジは省略)
上の表【機器を一年間使用した場合の電磁波積算量】から、携帯電話の通話によって一年間で電気毛布の2倍以上もの電磁波を浴びていることになります。携帯電話は、連続的に通話していなくとも一年中使う機器だということを考慮すると、電気毛布よりも電磁波の積算量は多くなるのです。
ちなみに、携帯電話から発生している電磁波の強さは通話中も待機中もほぼ変わらない(参考:電波と健康を考える)ことから、日中ずっと持ち歩けば12時間は身体に近づけていることになります。
これは、睡眠時に使用する電気毛布に比べ(2.2×12=)26.4倍もの電磁波を浴びていることになります。
最近は、社会不安からこどもたちにも携帯電話を持たせることが多くなりました。しかし、小さい頃から電磁波を浴び続ければ、それだけ積算量も多くなります。
携帯電話が普及し始めて約15年程度経ちますが、もし、電磁波の積算量によって健康上悪影響が出るとすると、今のこども達が大人になる何十年後になってようやく現象が現れるわけで、とても心配です。
まとめ:電磁波と時間
電磁波は浴びている時間分だけ蓄積していく
従って、近距離で長時間使用する機器ほど、身体は多くの電磁波を浴びている
今回は電磁波そのものに的を当てて調査をしました。そして、電磁波は積算量が重要な指標値になることが分かりました。今後は、そこに焦点を当てて調査を進めていきたいと思います。
☆☆☆おわりに
はじめの現象事例でみたWHOによる発がん性の認定やiPhoneの説明書きのように、電磁波の影響が公に認めらてきたという事実もあります。しかし、それが大衆にどれほど認知されているかというと、それほど多いとは言えないでしょう。 🙁
これら事実を追求する事が市場に悪影響を与える、という理由から、電磁波についての真実は社会一般の目に触れないようにマスコミには圧力がかかっていて、真実を伝えていません。
私たち、素人みんなの力で調査を進め、電磁波の人体への影響に対する意識を高めていきましょう!😮
ありがとうございました
(終わり)
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米国で現在使われている基準はFCCが1996年に定めたものですが、この基準策定の際には1980年代に行われた動物実験のデータが使われていました。しかし、96年当時とは携帯端末の使われ方も大きく変わってきていることなどから、米政府監査院(Government Accountability Office、GAO)ではFCCに対して、基準の再評価を行い、必要が認められれば見直しを行うよう要請したというのです。日本でもスマートフォンが流通している現在、改めて検証・規制が求められているのではないでしょうか?
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