2013-08-22

【気候シリーズ】何故、今年の夏は太平洋側は猛暑、東北と山口・島根は集中豪雨となったのか?(後編)

では、この偏西風の大蛇行とブロッキング現象は何によってもたらされたのでしょうか。実は、この夏場の現象はその前年の冬の北極振動と寒波がもたらしたものではないかという仮説があります。三重大学、立花研究室の研究です。
●冬場の北極振動がもたらす大陸性寒波の発達が、めぐりめぐって日本の夏に猛暑をつくりだす!?

http://www.jamstec.go.jp/esc/seminar/0067.html

我々は冬の負の北極振動が夏の北極振動に影響を与えるまでの仮説を立てた.冬の負のNAOは低緯度・高緯度北大西洋の海0表面温度 sea surface temperature: SST を冷やさない傾向にあることが知られている.
2009/2010年の冬の強い負の北極振動も,低緯度・高緯度北大西洋のSSTを非常に高い状態に保ったと考えられる.海の熱容量が大きいので,SSTが高い状態は春まで続いたと考えられる.SSTが暖かいと春から夏にかけて逆に海洋が大気を暖め始める.その影響により,ヨーロッパ域で高気圧が形成され,ジェット気流の蛇行が起きる.ジェット気流の蛇行からブロッキング高気圧が形成され,正の北極振動の気圧配置が固定され,長く高気圧に覆われた日本やロシア,ヨーロッパで記録的な猛暑を引き起こしたのではないか,という仮説である。



図解は三重大学立花研究室の資料から

(さらに…)

  投稿者 staff | 2013-08-22 | Posted in D02.気候No Comments »