【地球のしくみ】29(総集編3/4)~万物は融合し組織化・秩序化する方向に進化を塗り重ねる~<生物の進化編>・・・前編
総集編第1回【地球の誕生⇒生命誕生以前の地球環境の進化】に続き、前回の総集編第2回【生命の誕生】から、『地球に存在する全ては、融合し組織化・秩序化する方向に進化を塗り重ねる』という地球のしくみ(摂理)をみてとりました。
総集編の第3回は、「生命の初期進化」です。
原核生物までの“前編”と、それ以降の“後編”の、2つに分けて記事にします。
今回はその前編です。
(※図は、当サイトで作成したものです。)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
原始地球の深海熱水噴出孔に存在する粘土鉱物の場では、生命誕生は奇跡的な一回ではなく何度も何度も起こっていたと考えられます。しかし、そのほとんどの生命は限られた栄養環境(自然由来の有機物)のなかで、現在の人類に繋がる生命には進化できず、生まれては消え去っていっていた。
しかし、無機物や光を代謝のエネルギーに変換する機能を獲得することで、その状況を打開し突破口を切り開く生命が登場します。
初期生命の進化は『エネルギー代謝機能の進化』と言い換えることが出来るほど、エネルギー代謝がカギを握っています。
エネルギー代謝というのは、物質と物質が酸化還元反応した時に放出するエネルギーを“熱”の代わりに『ATP(アデノシン三リン酸)』という生命通貨と呼ばれる生体エネルギーの素に変換する働きで、その方法は、「発酵(基質レベルのリン酸化)」、「呼吸(酸化的リン酸化)」、「光合成(光化学的リン酸化)」の3つになります。
生命は、外部環境に適応するために、「ATPをつくる素となるエネルギーをいかに獲得するか」と「獲得したエネルギーをいかに効率よく大量にATPに変換するか」の方法を模索し、【発酵⇒嫌気呼吸⇒嫌気光合成⇒好気光合成⇒好気呼吸】の流れで代謝機能を進化させ、そしてさらに他の生命と融合し組織化を塗り重ねていくことで、現在の人類に至る持続的生命を実現してゆきます。
そしてこの生命の初期進化を通じ、生命は「逆境(⇒どうする)⇒進化」の繰り返しであり、その実現態の塗り重ねの歴史であることが理解できます。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
では、エネルギー代謝の進化を中心に、原核生物までの生命の初期進化の歴史をみてゆきましょう。
F.「原始有機物発酵細菌」 ⇒ 「超好熱菌」 ⇒ 「嫌気性呼吸細菌」
◆ 始原生命 ~嫌気性「(自然由来の有機物)発酵細菌」(従属栄養細菌)
約38億年前に海底で誕生した生命の周りには自然に化学合成された有機物があり、そのなかには潜在エネルギーの高い有機物も存在していた。原初の生物は、その有機物から単純な原始発酵反応でATPを作っては、エネルギーを賄っていたと考えられる(「原始有機物発酵」)。
しかしながら、自然の化学反応で合成された有機物だけでは限られた環境でしか適応できず、繁殖が進むと有機物が次第に枯渇してゆき適応の限界を迎える。そうすると否応なく素材のより低分子化に応じた合成の仕組みを開発せざるを得なくなる。
そのような外圧に直面するなかから、発酵以外の無機のエネルギー源からATPを作ることができる能力をもった生命が誕生する。
これが最初の生命のエネルギー代謝革命であり、有機物発酵で始まったエネルギー代謝が、その主要なエネルギー獲得方法を「化学合成エネルギー代謝」へと転換してゆく“起点”になる。
◆ 最古の化学合成エネルギー代謝を行う、嫌気性「超好熱菌」
生命の系統樹 (アンドルー・H.ノール著『生命 最初の30億年』
(※図は、コチラからお借りしました。)
深海熱水噴出孔のある粘土鉱物と構造水の場で誕生した(※総集編2/4)数多くの有機物発酵生命は、有機物の枯渇とともに消えてゆくことを繰り返していた。
一方、同じ深海熱水活動域に存在する鉄硫化鉱物の表面では、硫化水素と鉱物の鉄イオンから黄鉄鉱(パイライト)を形成する時のエネルギーによって、細胞膜に包まれていなくても、タンパク質の酵素が無くても、二酸化炭素と硫化水素の化学反応で原始的なメタンや酢酸生成によるATP生成反応が進行していた。(鉱物による「非生物学的な化学合成エネルギー代謝」)
自然由来の有機物枯渇の外圧に晒された原始有機物発酵細菌のなかから、この代謝機構の前躯体である鉱物の結晶を取り込み、原始的な化学合成エネルギー代謝を開始する生命が登場する。
有機物以外の無機物からエネルギーを取り出しATPを生成することができる「最古の化学合成エネルギー代謝を有した超好熱菌」の誕生である。
この生命の代謝は、タンパク質が直接担っていたのではなく金属硫化鉱物そのものが担っていたが、それを雛型にして徐々にタンパク質による化学合成代謝の酵素がつくられていったと考えられる。
(※マイケル・ラッセルの「熱水硫化鉱物による代謝系の進化」モデル。)
ただし、生物史上初めて体内で化学合成エネルギー代謝を有したとはいえ、そのエネルギー代謝方法は、“細胞膜の電子伝達系”を使わず、二酸化炭素と水素からメチル有機物を生成し、それを原始発酵回路のアセチルCoAにしてATPを生成するという、原始化学合成と発酵との協調作業で、無機物を使った発酵と呼べる「無機・有機複合体発酵」であった。
しかしながら、化学合成エネルギー代謝というエネルギー獲得機能が実現すると、それまでの原始生命が自然由来の有機物が溜まっているところから動けず、その場所の有機物が枯渇すれば消え去っていたのに対し、その生命は、熱水活動域の水素と二酸化炭素が存在する場所に伝播・分散し、持続的生命の可能性の第一歩を切り開いた。
◆ 電子伝達系を使った化学合成を行う、「嫌気性呼吸細菌」
【上図は古細菌のメタン菌。 下図は真性細菌。】
(※上図はコチラ、下図はコチラからお借りしました。)
とはいえ、最古の化学合成エネルギー代謝は、無機・有機複合体発酵と呼べるもので、化学合成機能としては端緒についたレベルであった。
また、発酵の仕組みでは、有機物を酸化してATPを得るため、最終的に乳酸や酪酸などの有機酸を生成することになり、細胞質内が次第に酸性化することが避けられない。
そのため細胞質(シトプラズム)に蓄積する水素イオン(プロトン)をどう排除するかは、発酵細菌にとっては重要な課題で、特に、原始化学合成エネルギー代謝を獲得し、無機・有機複合体発酵を行うことでATP生成機能を上昇させた超好熱菌は、体内が酸性化することがより一層重要な課題となる。
そうすると、無機・有機複合体発酵を行う超好熱菌の中から、ATPを投入してプロトン(H+)を膜外に汲み出す「ATPアーゼ」という酵素を開発するものが出てくる。
ただし、プロトン(H+)を排除する手段を得ても、その機構を活用するためにはATPの更なる獲得手段が別途必要で、ATPアーゼの開発だけでは抜本的な解決にはならなかった。
そこで、ATPを獲得するために原始的ながらも“細胞膜での電子伝達系”を使った化学合成の呼吸法を開発し、ATP生成機能を上昇させる「嫌気性呼吸細菌」が登場する。
原始的な呼吸法は、酸素呼吸鎖を完備した酸化的リン酸化の機構ではなく、より単純な方法で細胞質(シトプラズム)のプロトン(H+)を消費し、膜外のプロトン濃度を相対的に高める方法で、水素ガスを電子供与体として利用し、電子受容体には炭酸ガスを利用する方法です。
(因みに、呼吸は、無機物を最終的電子受容体とするエネルギー生産反応で、遊離酸素が最終受容体であれば「好気性呼吸」、それ以外は「嫌気性呼吸」と云います。)電子供与体の水素は膜外に置き、電子のみを細胞質(シトプラズム)に取り込み、取り込まれた電子は細胞質内にあるプロトン(H+)と合体して炭酸ガス(CO2)を還元し、炭酸ガス中の酸素は水を生成し、炭素化合物の方は細胞膜の外に排出します。
この結果、膜外には水素ガスから電子を抜かれたプロトン(H+)が残され、反応の進行に従って細胞内のプロトンは減少し、結果的に膜外のプロトンのポテンシャルが相対的に高まることで細胞の内と外で電圧が生じます。
そうすると、膜外のプロトンが、細胞膜に突き刺さったATPアーゼを逆行して細胞内に流入することでATPが合成される。
つまり、呼吸は、電子伝達系を通じて電気を使い、一気に効率的にATPを作る方法です。
(※光合成もエネルギーの供給源が違いますが、ATP生成の基本仕様は同じです。)
嫌気性呼吸細菌は、発酵のように純粋に有機物の基質レベル反応のみによりATPを生成するのではなく、無機・有機複合体発酵とはいえ最古の化学合成の道を切り開いた超好熱菌の(水素と二酸化炭素の)化学合成機能を受け継ぎ、それを“電子伝達系”を使って、電子の酸化反応によりATPを生成するシステムを確立した。
そしてこの原理は、「酸素時代」の到来を迎えて巧妙に発展させられ、生物が飛躍的なエネルギー獲得法を持つことに繋がり、ひいては独立栄養的な生育をも可能にしていく“礎”となる。
G.「嫌気性光合成細菌」⇒「好気性光合成細菌」⇒「好気性呼吸細菌」
★G-1
【地球のしくみ】18~大気編(4)~「海底の化学物質」の枯渇という逆境から「酸素発生型光合成生物」は生まれ、「地球の磁場の発生」という変化から大増殖、そして地球の大気は激変した。
★G-2
【地球のしくみ】19~大気編(5) ~代謝系の進化・逆境の種が高度な代謝を作り出した~
◆ 嫌気性「光合成細菌」(緑色硫黄細菌・紅色細菌)
(※図は、コチラからお借りしました。)
しかしながら、電子伝達系を使った化学合成エネルギー代謝を有したとはいえ、エネルギー源となる硫化水素などを獲得する熱水活動域も限定的で、かつ熱水噴出も不確定で、海水の温度が低下してくると、生存環境に大きな影響を与える。
また、水素から電子を取り出し電子伝達系を使ってATPにするにはまだ効率も低かった。
そうすると、嫌気性呼吸菌の中から、細胞膜の電子伝達系の回路を応用して、無尽蔵にある太陽光エネルギーを利用することでATPを合成する「光リン酸化」の仕組みを持つ(化学合成とは異なる)『光合成』に成功した細菌が誕生する(=緑色硫黄細菌・紅色細菌)。
(これは、やがて藍藻(シアノバクテリア)により進化した「好気性光合成」が開発される基となる。)
【(嫌気性)光合成】
光を利用した代謝法は、(光吸収の)クロロフィルと(酸化還元の)シトクロムという物質と、(酸化還元酵素の)NADPの3種類の物質が新しく開発され、それが重要な役割を果たしています。NADP酸化還元酵素に密接して配置されたバクテリオ・クロロフィルは、波長の長い比較的弱い光の光子エネルギーを吸収することが出来ます。
光子エネルギーを吸収すると分子中の電子が励起され、この初発電子は直ちに近くのフェオフィチン(クロロフィルのテトラピロール環の Mg 原子が2ヶの水素原子に置換された構造の分子)に飛び移ります。すると、電子を受け入れたフェオフィチンは強い還元力を有していて、容易にユビキノン(細胞内に存在する電子伝達体の1つ)に電子を渡します。そして電子を受け取ったユビキノンはシトクロムに電子を渡します。一方、励起電子を失ったクロロフィルは強い酸化力を有し、シトクロム複合体を酸化し、電子を回復します。ユビキノンは、還元されるときに(電子を受け取るときに)プロトン(H+)をくっ付ける性質があり、かつ電子を受け取るときは細胞膜の外側で、電子を渡すときは細胞膜の内側で行います。
こうして電子は光エネルギーにより循環させられ、電子がシトクロム複合体を経る毎に、細胞膜の外側にプロトン(H+)が溜まり、細胞膜の内側のプロトン(H+)が減少するため、細胞膜を隔てたプロトン(H+)の電気化学ポテンシャルの差(細胞膜の内と外での電位差)が増強され、光リン酸化によるATPの合成が行われることになります。
「光リン酸化」を行えるようになりエネルギー獲得が発酵様式(や原始呼吸様式)に比べ飛躍的上昇したことで、この時点で五炭糖リン酸回路に解糖系発酵(EMP)経路を組み合わせて逆回転させ、有機物を自ら体内で生成する 「カルビン・ベンソン回路」 の仕組みも開発されていたと考えられる。
(※図はコチラからお借りしました。)
光合成以前の生命は、
有機物からATPを生成する「発酵回路」
無機物からエネルギーを獲得する「最古の化学合成エネルギー代謝の回路」
そして、原始的ながらも電子伝達系を通じた化学合成でATPを獲得する「原始呼吸回路」
がつくられてきたが、自らの体内で高エネルギー(高分子)の有機物を作ることは出来なかった。
それが太陽光エネルギーを使う『光合成』により、生物史上初めて、光リン酸化でATP生成を行うばかりでなく、
体内で自ら高エネルギーの「有機物を生成する回路」をつくりだした。
このことは、従属栄養生命から独立栄養生命への可能性が開かれることになり、「光合成」機能を獲得した生物は、エネルギー獲得が飛躍的に上がり、かつ独立栄養のため、発酵菌種に比べて大きな繁殖が可能であり、生物界を席巻してゆくことになる。
◆ 好気性(酸素発生型)「光合成細菌」(藍色細菌 シアノバクテリア)
(※図は、コチラからお借りしました。)
そして今からおよそ26~30 億年前、生物の進化にとって一大転機がやってくる。嫌気性光合成細菌の一部から進化したと思われる藍色細菌が『(酸素発生型)好気性光合成』を開発する。(その代表が「シアノバクテリア」)
藍藻の新しい代謝の最大の特徴は、従来の嫌気性光合成細菌のように電子を硫化水素などから取るのではなく、無尽蔵にある水を酸化して取ることが出来るようにした点にある。
そして、バクテリオ・クロロフィルに換わるアンテナ色素として新たに「クロロフィルa(葉緑素)」を開発して、より電子が共振出来る幅を拡げ、より波長の短いエネルギーレベルの高い光子を吸収出来るようになり、それを『光合成Ⅱ』→『光合成Ⅰ』の2段階の光励起でエネルギー利用効率を高めた点にある。
【(好気性)光合成】
「光化学系Ⅱ」と呼ばれる反応系の中心で光励起されたクロロフィルが水から高エネルギーの電子を引き抜き、この電子は伝達経路を下ってATPを合成し、エネルギーを失った電子は「光化学系Ⅰ」の反応中心で再び光励起され、そのエネルギーによって NADP+ を還元し NADPH(エネルギー獲得のための還元剤の役割を果たす酵素) を合成する、という一連の経路を作り上げることでエネルギー効率を高めたのです。
これが光合成の「明反応」と呼ばれる部分で、光エネルギーに依存しないグルコースの生成反応は対して「暗反応(カルビン・ベンソン回路)」と呼ばれます。
光合成する微生物が、有機物を合成するためには水素が必要になる。この水素をどのように得るかにより代謝システムが異なる。
嫌気性光合成細菌は硫化水素(H2S)から水素を取り出すため,廃棄物は硫黄で酸素ではなかった。
ところが、水素を得るために、海中に無尽蔵にある“水”を選択すると、二酸化炭素と水から有機物を合成するので廃棄物は酸素になる。
[嫌気性光合成] 6CO2+12H2S → C6H12O6(グルコース)+12S
[好気性光合成] 6CO2+12H2O → C6H12O6(グルコース)+6H2O+6O2
藍藻(シアノバクテリア)が地球環境に与えた最大の影響は、遊離酸素の排出という全く新しい現象を創出したことにある。
そして、27億年前に地球が磁場を持つことにより地球の外側に磁気圏が形成され、宇宙から地上に降り注いでいた宇宙線が和らいだことで浅海へ進出しやすくなったことも相まって、シアノバクテリアは大繁殖し莫大な酸素を地球環境に放出する。
そしてそのことが、地球の自然環境を全く違う世界に大転換させることになる。
◆ 好気性「呼吸細菌」(αプロメテオ細菌)
(図はコチラからお借りしました。)
好気性光合成代謝により酸素を廃棄するシアノバクテリアの大繁殖は、地球上の生物にとって猛毒な酸素で溢れる環境を形成した。
その逆境において、嫌気性光合成細菌(紅色細菌)の一部から、光合成暗反応(カルビン・ベンソン回路)を逆転させて酸素を利用する「トリカルボン酸回路(=TCA回路=クエン酸回路=クレブス回路)」をつくり、この反応で生まれる圧倒的エネルギーを得る「好気性細菌」が誕生する。
これが酸素呼吸を始めた最初の生物、αプロメテオ細菌である。
◇ ◇ ◇ エネルギー代謝システムの進化過程のまとめ ◇ ◇ ◇
先ず原始生命の有機物発酵でATPを生成する機能に、代謝機構の前躯体である鉱物の結晶(鉱物による非生物学的な化学合成エネルギー代謝)を取り込むことで、無機・有機複合体発酵がつくられ、生命を持続させる代謝システムの第一歩を踏み出した。【超好熱菌】
それを基盤に、(細胞膜を利用した)電子伝達系を使う化学合成でATPを生成するエネルギー代謝の原回路が構築される。【嫌気性呼吸細菌】
そして、無尽蔵にある太陽光エネルギーを利用することで、細胞膜の電子伝達系でATPを生成する回路を応用した「光リン酸化」と、解糖系発酵回路(EMP回路)を逆転して有機物を自ら生成する「カルビン・ベンソン回路」をもつ、(化学合成とは異なる)光合成によるエネルギー代謝システムの基本骨格が構築される。【嫌気性光合成細菌】
そして、硫化水素ではなく海中に無尽蔵に存在する水を利用して水素を獲得し、さらに2段階の光励起回路(光化学系ⅠとⅡ)を開発して光合成によるエネルギー代謝システムが飛躍的に発展する。【酸素発生型の好気性光合成細菌】
そして、好気性光合成で廃棄される酸素を利用し、光合成のカルビン・ベンソン回路を逆転させた「トリカルボン酸回路(=TCA回路=クエン酸回路=クレブス回路)」が開発されることで、電子伝達系を使う化学合成と発酵回路を統合した好気呼吸システムが構築される。【好気性呼吸細菌】
この時点で、生命のエネルギー代謝システムが完成することになる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そしてここまでの進化は、原核生物の世界で行われているのです。
原核生物が、生命誕生から20億年近くかけ、逆境に直面しそれを克服する塗り重ねのなかで築いたここまでのエネルギー代謝の基本回路は、人類も含めた真核生物のなかに脈々と受け継がれ、現在進行形で作動しているのです。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
・・・<後編に続く>
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【参考文献、参考サイト】
高井研著『生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る』
生物史から、自然の摂理を読み解く「太陽系を探検しよう-21.地球生命の起源(5)共通の祖先は超好熱菌」
生物史から、自然の摂理を読み解く「太陽系を探検しよう-25.地球生命の起源(6)エネルギー代謝とは何か」
生物史から、自然の摂理を読み解く「太陽系を探検しよう-27.地球生命の起源(7)最古のエネルギー代謝は水素資化性メタン生成」
水質管理の基礎科学大綱「第二部 応用編」
[67] 生物の進化と光合成の果たす役割 - 原始呼吸細菌と原子光合成細菌の誕生
[68] 生物の進化と光合成の果たす役割 - メタン生成細菌のエネルギー獲得の仕組み
[69] 生物の進化と光合成の果たす役割 - 原始光合成細菌の誕生
[71] 生物の進化と光合成の果たす役割 - 水素循環生態系のしくみを理解する
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