2012-11-10

【地球のしくみ】17~大気編(3)~地球内部の3重構造化、地磁気の誕生、生物の浅い海への進出は同時期に起こった

前回まで地球そのものがどのようにして生まれてきたのかを見てきました。
 本投稿では、具体的に大気の無い地球からどのようにして大気が形成され、それがどのようにして地球に影響を与えたのかを見ていきたいと思います。
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 それでは地球の原初の大気はどのようにして形成されたのでしょうか?
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◆ ◆ ◆ 地球に微惑星が衝突し、脱ガスからH2OとCO2からなる原初の大気を形成する
 
 原始太陽系星雲の中で、微惑星の衝突・合体により惑星が誕生しますが、地球の位置では岩石(ケイ酸塩と金属)主体の塵(ダスト)から微惑星がつくられているので、原始地球も岩石(ケイ酸塩と金属が入り混じった状態)で成り立っています。
 
 大きくなってきた原始地球に次から次へと微惑星が衝突すると、そのエネルギーは熱となって原始地球を温めます。最初はその熱は宇宙にどんどんと放出されますが、原始地球や微惑星の鉱物の内部に取り込んでいたH2Oをはじめとする揮発成分が吐き出されます(脱ガス)。
 
 そして、原始地球のサイズが、現在の地球の0.4倍程になると、脱ガスしたH2Oをはじめとする揮発成分の軽いガスを原始地球の重力圏に留め、大気を形成するようになるのです。
 
 そしてこのH2Oは、ある特徴をもった気体でした。それは「温室効果」。H2Oの持つ温室効果で、地球表面の温度はどんどんと高まっていきます。
 
 では、表面温度が高まった地球はどうなったのでしょうか? 
 
  
◆ ◆ ◆ 地球はマグマオーシャンを形成し、マントルとコアが分離する
 
 この原始地球の重力圏に留まった揮発ガスのなかで、特に水蒸気(H2O)の温室効果により、衝突で発生した熱が宇宙に放射されずにこもるようになります。そうすると原始地球の表面の温度は岩石の融点を超え、表面全体がマグマになってしまいます。「マグマオーシャン(マグマの海)」の誕生です。
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 そしてこのマグマオーシャンの内部で、地球の内部構造にひとつの変化が起こります。
 
比重の大きな鉄は、重力に引かれ次第にマグマオーシャンの下部にたまっていきます。
 
 そしてこの鉄は比重が重いので、更に地球内部に沈んで行きます。その際に位置エネルギーが解放され、熱エネルギーとなり周囲の岩盤を溶かし、更に地球内部に沈み込みます。
 
 そうやって地球内部に比重の重い鉄が沈みこみ、地球内部はマントル、とコア(液体の鉄)という2重構造を作り出します。
 
マントルとコアの分離までのイメージ図
 
 やがて地球に対する微惑星の衝突もひと段落し、地球の温度は少しずつ下がってきます。
 
 では、地球の温度が低下するとどうなるのでしょうか?
 
 
◆ ◆ ◆ 大気中の水蒸気は、水となり地表面に降り注ぎ、海が作られる
 
 地球表面の温度が低下すると、大気中の飽和水蒸気量がどんどんと低下していきます。その結果、大気中に含まれる水蒸気は、水滴化し地表に降り注ぎます。
 
 地表に降り注いだ水は、マグマオーシャンと触れ再び気化します。その際マグマオーシャンから気化熱を奪い、熱を奪われたマグマオーシャンの温度は低下し、やがて地表面は岩盤となっていきます。
 
 岩盤に降り注いだ雨は海となります。
 
 こうやって地球表面の温度が低下すると、当然地球内部の温度も低下していきます。
 
 では地球の内部温度が低下すると、どうなるのでしょうか?
 
 
◆ ◆ ◆ コアはおよそ27億年前に、「液体の鉄」と「固体の鉄」に分離した
 
 地球内部の温度が低下すると、コアでひとつの変化が起こります。
 
 圧力の高いコア内部で、鉄が固体となるのです。これは圧力が高いほうが、融点が高くなるため、コア内部のほうが温度は高いにもかかわらず、融点に達せず固体となってしまうからです。
 
 そうやって地球のコアは、固体の鉄でできた「内核」と、液体の鉄でできた「外核」に分離していきます。
 つまり地球内部はマントル、外核、内核の3重構造となります。
 
 そして地球のサイズは現在と同じで、内部圧力を350万気圧、そのときの鉄の融点を3500℃として、どのくらいの時期にコアの分離が始まったかというと、それはおよそ「27億年前」と予想されるようです。
 

>このマントル最深部と外核の境目の温度は従来から2700~4700℃と予測されていたが、土屋教授は約3500℃と計算した。「マントルの下には液化し た外核と液化した部分が冷えて固化した内核があるが、我々と海外の研究結果を合わせると、内核の固化は27億年前に起きたと推定できる。(地球や地球型惑星の深部構造を理論計算で解明

 
 そして「27億年前」には、他にも2つの大きな変化が地球上に起こっています。
 それは、「地磁気の発生」「生物の浅い海への進出」です。
 
 
◆ ◆ ◆ まとめ
①地球に大気が誕生し、その温室効果によって表面温度が上がり、マグマオーシャンが形成され、比重の重い鉄が地球内部に沈みこんでいき、コアを形成する。(内部の二重化)
 
②沈み込んだ鉄は、地球の温度が冷えると、圧力の高い内部から固体となり、固体の鉄でできた「内核」と、液体の鉄でできた「外核」を形成する。(内部の三重化)
 
③シュミレーションによると内部の三重化は、およそ27億年前と想定されており、これは「地球磁気の発生」と「生物の陸上への進出」とほぼ同時期である。
 
 
 この27億年前のまでの大気は、二酸化炭素と水蒸気を中心とした大気で、現在の大気構成とは大きく異なります。では現在大気に欠かせない「酸素」はどこから来たのでしょうか?そのあたりの内容を次回扱って行きたいと思います。

List    投稿者 daichi | 2012-11-10 | Posted in D01.地球史No Comments » 

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