2008-11-29

食料の輸入が途絶えたらどうなる?part2 ~大豆編~

こんばんは。
先日のfinalcutのエントリーで、
1.ダイズが輸入されなくなったら?
 自給率5%台です。わずかな国産品がどこに行っているのかも気になりますが、こいつが無くなったらたいへんなことになります。きっと・・・。
食料の輸入が途絶えたらどうなる?part1
 
と提起されていましたが、今回はその大豆について調べてみようと思います。
 
なぜ、大豆を取りあげるかですが、その一つの理由として、栄養上、重要な食品であることが挙げられます。よく「陸の肉」といわれるぐらいに良質のタンパク質を多く含んでいることが知られていますが、他にも様々な栄養素を含んでいます。どんな栄養素が含まれているのでしょうか?
 
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次のグラフのように、大豆(乾燥)の約30%はたんぱく質です。この大豆たんぱく質は、必須アミノ酸がバランスよく含まれた良質なものです。大豆たんぱく質には、血中コレステロールの低下作用、肥満の改善効果などの生理機能があるといわれています。
また大豆には、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸など様々な栄養素が含まれます。一方、大豆はコレステロールを全く含んでいません。このようなことから大豆は自然のバランス栄養食ともいえます。

【大豆(乾燥)100g中の栄養成分】
(五訂日本食品標準成分表(大豆・米国産)より)
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<大豆の栄養成分の割合グラフ>
グリコ大豆のおはなしHPより
また大豆ですが、醤油や味噌等の調理品に始まり、豆腐やきな粉等に至るまで、多様な食品に利用、加工されており、古来から私達日本人にとって、なくてはならないものであるというのは、もはや周知の事実だと思います。日本人の味覚形成に欠かせないものであると同時に、古来より大豆の栄養を上手く摂取しながら暮らしてきたことが分かります。
 
ところが、このように大豆が、日本人にとって、切っても切れない食品であるにもかかわれず、その実態としての自給率は5%台にまで落ち込んでいます。自給率が5%にまで落ち込んだ理由は、大きくは、昭和初期は中国東北部から、戦後はアメリカからと、時代ごとに輸入大豆との価格競争により負けていったためです。さらに現在の大豆に関する関税は、無税となっており、価格競争という面では、国内産の大豆は、外圧を大きく受けている状態にあるといえます。
 
<大豆生産の推移表(ポップアップで表示)>
日本における農業とエネルギーHPより
 
 
大豆自給率の歴史的な経緯については、以前に、私の方でエントリーしました、
 
日本人と大豆~その歴史的変遷から
 
を合わせてご覧にいただければと思います。
 
 
次に、実際に日本で消費されている大豆は、どのような用途で消費されているかをみて見たいと思います。
 
大豆を原料とした加工品の樹形図を紹介されていますが、食料品の他、油としても加工され多く消費されています。
 
<大豆の多様な用途(ポップアップで表示)>
日本植物油協会HPより
 
 
では、消費される大豆の用途の割合は、どうなっているのでしょうか?
 
日本の年間の大豆消費量は400万トンといわれており、その内、サラダ油などの油をとるための加工用として、約300万トン(約75%)が消費され、食用として約100万トンぐらい消費されているるようです。
  
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<大豆の一年間の消費割合>
職人醤油.com HPより
  
また輸入大豆の大部分が、油用として加工、消費されており、油用をのぞけば、大豆の自給率は22%程度になるようです。
 
 
さて、昨今、食料品の値上げが相次いでいますが、大豆も例外ではありません。
 
その理由としては、
  
食料の需給をめぐる世界の情勢に、かつてない変化が起こっています。
需要面では、中国等の開発途上国を中心とした人口増加に加えて、所得の向上により、畜産物・油脂類の消費が拡大することに伴い、とうもろこし等の飼料となる穀物や、油糧原料となる大豆やなたね等の需要が増加しています。また、近年の原油価格の高騰と国際的な環境への関心の高まりのなかで、石油代替燃料としてバイオ燃料の生産が拡大することに伴い、原料となるとうもろこしや大豆等の需要が世界的に増加し、食料需要との競合が起こっています。とうもろこしの最大輸出国である米国では、バイオエタノールに対する需要が増加し、原料となるとうもろこしの作付けが増加する一方、大豆の作付けが減少し、大豆需給にも影響を及ぼしています。

  
 
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<穀物大豆の価格推移表>
農林水産省 2原油価格や穀物・大豆価格の高騰とその影響HPより
  
加えて投機資本の流入が拍車をかけるように、価格を高騰させていきました。
しかし、今秋の金融危機以降、原油をはじめ大豆等の食料においても、投機資本の流出により、現在は価格は大幅な下落基調にあります。
 
 
また大豆は、安全性に不安が残るといわれている組替遺伝子作物として、大量に生産され輸入されている、代表的な作物でもあります。自然の摂理から大きく外れたその生産手法は、潜在的にも不安が大きいものだと思います。
 
大豆の自給率が5%、つまり95%の輸入大豆。その輸入品は、遺伝子組換が大半です。
自然の摂理 遺伝子組換技術の原理
  
結局は、消費者の目に届きにくいところで、遺伝子組み替え大豆は使用されており、それを油や食肉を通じて、私たちは摂取していることになります。
るいネット 私たちは遺伝子組み換え大豆をこうして摂取している!
  
とあるように、多くの遺伝子組換の輸入大豆をしらずしらずの内に消費していることになります。
 
 
このように、日本人にとって、身近でなくてはならない大豆ですが、自給率5%で海外からの輸入が途絶えたら、日本人としての食生活が成り立たなくなる危険性をはらんでおり、かつアメリカ等からの輸入品の多くは、遺伝子組替品であるという、冷静に考えれば、すごく不安な状態におかれているといえるのではないでしょうか。
 
 
それでは、輸入に頼らない大豆の100%国内自給は、果して不可能なのだでしょうか?
 
大豆を自給することが可能かどうかを試算されたHPがありますので紹介します。
  
大豆は日本の伝統食材として重要な作物であるが、国内生産には限界がある。大豆の輸入が可能になって、以前より日本人 1 人当りの大豆消費量は大幅に増えたわけだが、いずれ大豆の輸入が途絶えても、現在の消費の大部分 ( 料理用油、加工食品用油など ) を諦めるのは大して問題にならないはずである。しかし、国産大豆に基づく伝統的食生活に戻るとすると、生産量を現在の 5~6 倍に増やさなければならない。 1ha 当たりの平均収量が 1.6 トンあるとみなして、人口をピーク時の 1 億 2750 万人、 1 人当りの年間消費量を 8kg と仮定すると、国産大豆の生産に必要な作付面積は :
 
( 127,500,000 人× 0.008 トン )÷ 1.6 トン /ha = 637,500 ha
 
である。つまり、これは日本の畑 ( 果樹園と牧草地を除く ) のほぼ半分の面積にあたる。過去最高の作付面積を上回る高い数値であるが、必ずしも不可能とは言えない。ただし、その時のそれぞれの作物の作付面積は全体の食料事情などによって決まるだろう。

 
日本における農業とエネルギーHPより
 
 
大豆油の使用をあきらめれ、かつ稲作の裏作や休耕田の利用、また嗜好性の高い農作物の替わりに必要度の高い大豆の作付けを優先すれば、なんとか食用だけなら、大豆の自給は可能そうな感じですね。
 
では、大豆油の使用はあきらめられるのでしょうか?
 
明治以降の人口増加によって日本全体の大豆消費量は増えてはいるでしょうが、それ以上に古来からの加工食品(味噌、醤油、豆腐等)に加え、新たに大豆の油を使った料理や加工食品等の消費の増加、また大豆油の搾りカスの加工食品への利用や畜産への飼料化など、豊かさの享受が可能な時代を迎え、食生活の大きな変化による、特に大豆油の消費量の増加が大豆の自給率を低下させた側面も大きそうです。
 
このことは、昭和35年では、粗食用総数519千t/年(一人当たり5.6kg/年)、味噌醤油用135千t/年に対し、製油用839千t/年、飼料用0t/年、であったものが、平成17年には、粗食用総数871千t/年(一人当たり6.8kg/年)、味噌醤油用173千t/年に対し、製油用3,080千t/年、飼料用125t/年の消費となっており、下記にリンクした「大豆の需要動向、自給率の推移データ」上からも、粗食用、味噌醤油用に比べ、製油用や飼料用大豆の消費伸び率が40年代以降、大きくなっていることから推測できます。
  
<大豆の需要動向、自給率の推移データ>
 
 
大豆油由来の食品等は、昭和40年代の貧困消滅後に増産され、それ以前の貧困であった時代では贅沢品に値するものだったものも多かったでしょうし、贅沢をせずに、昭和40年代まで生活レベルをダウンサイジングし、大豆油の消費量を削減しさえすれば、なんとか大豆の自給が可能なレベルを視野にいれることができるのではないでしょうか。
 
大豆は栄養バランスの取れた食物です。昨今メタボなどと騒がれていますが、油分や肉(肉として生産されるまで大量消費される家畜の飼料用)として消費し、メタボ予備軍入りするのではなく、ぜひとも、大豆のまま、又は大豆の栄養分がそのまま生かされた古来から作り続けてきた伝統加工食品の良さを、今こそ見直し、食していく必要があるように思います。
 
 

List    投稿者 yuyu | 2008-11-29 | Posted in N01.「食への期待」その背後には?2 Comments » 

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コメント2件

 コバヤシ | 2009.07.11 1:33

コイツどこで学んだのか知らねーけどフ●ラがクソうめぇwww
ガマンすんだけど口全体でじゅぽじゅぽされると絶対無理!即、発射だわwww
でもなんか気に入られたみたいで「お●んちん吸わせて~笑」ってメールがよく来るw
ま~毎回3マソくれるし、とりあえず吸わせてあげてるwww
http://jun.mdern.net/cwjujwp/

 コータロー | 2009.07.11 5:11

女が男より性 欲 な いとかウソウソwあれ隠してるだけだからwww
この前も10回くらいどっぷり出してやったのに満足せずにオナり始めるしなっ!!
仕方ないので指で何度もイかせてあげたらすっげぇ喜んでたおwww
おかげで報酬が5マソから8マソにアップ!(*´∀`*)ホクホク
http://jun.mdern.net/jg5mma-/

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