2008-11-01

漢方って何だろう?~漢方の可能性~免疫調整薬

>つまり病気の内容によって生体の闘う力を調整する「免疫調整薬」なのです。
ネットで調べると、漢方と免疫の関係は、今では一般的に言われているようです。
免疫に対する研究が進むにつれて、多くの病気の原因が免疫であることが判ってきました。
そこで、なぜ漢方が効くのか科学的説明が無かったところに、免疫の促進、抑制で説明されることが多くなっているということのようです。
漢方が有効であると言われる代表的な病気が、アトピー、癌、リウマチですから、免疫が関係していることは間違いないですね。
Macrophage.jpg
これはマクロファージ
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漢方免疫療法と西洋医学的な免疫療法の違い http://okamotokojindou.com/cancer/detail08.htmlより

これらの免疫療法の論理発想の多くは、癌細胞を攻撃する免疫担当細胞のみを対象として、それらを活性化するものです。癌の漢方治療の目的の一つは、免疫力を高めることですが、免疫担当細胞を非特異的に刺激するだけでなく、消化管の働きを活発化させ栄養の消化吸収を高め、血行や組織代謝を活発にし、臓腑の機能を高めるなどの効果によって、相乗的に体の治癒力を高めることを目的としています。免疫担当細胞だけを賦活するのではないという点が西洋医学の免疫療法と異なる点です。消化管の機能や血液循環や組織代謝などが悪化し、栄養状態や体力が低下していれば、西洋医学的な免疫療法を行っても十分な効果は得られるはずがありません。

漢方で1日1善http://www.kanpou-ichizen.com/cat4177128/index.htmlより

ストレスと病の関連は、漢方では昔から重要視しています。
「病は気から」とも言いますね。しかしその言葉に科学的根拠があまり無かったのですが、安保先生の免疫理論でそれが明らかにされてきました。つまり・・・
ストレスが交感神経の緊張を生み、アドレナリンが分泌されると白血球中の顆粒球が増えて、リンパ球が少なくなります。そのため免疫が低下し、感染症やガンが増えるというのです。
白血球中の顆粒球とリンパ球のバランスが大切で、それらは自律神経によって影響を受けています。通常は顆粒球60%、リンパ球35%、マクロファージ5%程度が良いと言われています。

免疫を上手く機能させるためには、体のバランスが大事ということですね。漢方はその調子を整える。
免疫的に健康体であるための機能が漢方にあるらしい。
対して、西洋医学では特定の細胞を増強するか抑制するしかないので、自然なバランスで機能するのが難しい。例えば、アトピーをステロイドで完治させるのが難しくなる。
さらに、免疫に対する考え方に下記のような認識もあります。
生物史から、自然の摂理を読み解くhttp://www.biological-j.net/blog/2008/05/000465.htmlより

そのように免疫細胞に対する現在的な価値判断は一旦棚上げにして、その成立背景をもあわせて考えていくことが「起源」を考える時には必要です。そのように考え直してみるとNK細胞自体が突然変異細胞であって、いわば一種の癌細胞であったものが、結果的に癌細胞の処理班として適応的に生き残ったのだと考える、今回のなんでや劇場の仮説はおおいに納得のいく仮説でした。

つまり、免疫は元々諸刃の刃であると。
だから、そのバランスを崩すようなことをすると、とたんに暴走してしまう。
変異が多すぎて、どう反応するか実は安定していないと言えるかもしれない。
免疫調整薬として漢方の可能性は、免疫の正常なバランスを維持するための体全体の調子を整える役割ということではないでしょうか。

List    投稿者 hihi | 2008-11-01 | Posted in N01.「食への期待」その背後には?8 Comments » 

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コメント8件

 hihi | 2009.05.23 19:55

ああ、やっぱり木から草になったんだ。
前回の「乾燥適応」で、「え!」と思ったのは誰でも思うんですね。

 finalcut | 2009.05.23 20:07

最後の
竹の『生誕の秘密』ははじめて知りました。驚きです。
その繁殖力からして完成度の高い植物なのかと思っていましたが、優柔不断な戦略の結果遠回りをした不完全な姿だったとは・・・(笑)
追求していくと面白い事実が次々に明らかになりますね。これからも期待しています。

 Stop Making Sense | 2009.05.23 20:20

木の茎が成長するとともに太くなっていくのは、有る意味当たり前のように捉えていましたが、その理由を教えていただくと、なるほどです。逆に草は太らないのもなっとく。
竹が草の進化系なのは知っていましたが、あらためて文章と最初の奇麗な竹林の写真を拝見させていただいて思ったのですが、竹に顕著だと思うのですが、竹や草には生長の度に、節が出来ると思うのですが、樹木にはそれが無いですよね。この違いも、外圧状況による成長方法の違いによるものなんでしょうか?。(草は茎を継ぎ足しながら伸ばして成長させている?)

 fwz2 | 2009.05.24 1:26

hihiさん有難うございます。実はシリーズの前回の投稿にコメントいただいたのを見て、私自身もうちょっと追求してみたいと思ったのです。有難うございます。

 fwz2 | 2009.05.24 19:37

>その繁殖力からして完成度の高い植物なのかと思っていましたが、優柔不断な戦略の結果遠回りをした不完全な姿だったとは・・・(笑)>その繁殖力からして完成度の高い植物なのかと思っていましたが、優柔不断な戦略の結果遠回りをした不完全な姿だったとは・・・(笑)< finalcutさん有難う御座います。その後調べたのですが、ササは寒冷地にも自生するが、竹は、温暖で湿潤なアジアにしか自生しないそうです。日本でも梅雨に成長するようなので、大量の降雨がある環境に新たに適応⇒再度高さ競争に収束した、ということのようです。「優柔不断」とは少しかわいそうかも。

 fwz2 | 2009.05.24 19:44

Stop Making Sensさん有難う御座います。
>竹や草には生長の度に、節が出来ると思うのですが、樹木にはそれが無いですよね。この違いも、外圧状況による成長方法の違いによるものなんでしょうか?。<
人から教えていただいたのですが、あの竹の「節」は竹の子の時から、全て(30くらい)そろっているそうです。夫々が成長点として機能するので物凄いスピードで成長するということのようですね。

 A.S. | 2009.05.26 12:34

初めての訪問です。
生態系も含む自然環境の維持、保全が大切ですよね。
いくつかの記事をトラックバックさせて頂きました。
By A.S. on 26 May 2009

 匿名 | 2009.05.30 19:20

>生態系も含む自然環境の維持、保全が大切ですよね。>生態系も含む自然環境の維持、保全が大切ですよね。<全くその通りです。 >いくつかの記事をトラックバックさせて頂きました。<ありがとうございます。

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