2009-06-09

お産を追求しているのは、何で?~お産を本気で追求したい その11~

お産シリーズもはや11回目を向かえます 😀
今までは、こちらをご覧下さい。 Z1.身体の自然環境
このお産シリーズは、主に女性6人 で追求しています。
ちなみに、みんなまだ未婚で妊娠している人もいません
そんな女たちが、なぜ、お産を追求しているのか?
疑問に思いますよね
今日は改めて
「お産を追求しているのは、何で?」
を扱います。
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現在女性のお産へのイメージは
痛い、怖い、苦行etcマイナスイメージ が多い
さらには、そもそもお産のイメージが湧かないという人も
現在は、女性にとって、お産が非日常になっているんです!!
なぜ、こんなことになっているのでしょうか?
昔はどうだったのでしょうか?

まずはお産の歴史から。
<お産の歴史>
戦前(1945年以前)までは、お産婆さんによる、自宅出産が当たり前でした。
当時、お産婆さんの役割は、赤ちゃんを取り上げるだけではなかったのです
例えば・・・
お産が行われるときは、ご近所の女の人たちがお産のお手伝いに自宅にやってきます。
女の人の中には、おしゃべりな人 とかもいて
「お産の時、すっごい声をあげていた
と言いふらす人 とかもいます。
そんな女の人がいると、妊婦さんは安心して出産できないですよね
(安産をするには、妊婦がリラックス することが重要なんです。)
だから、お産婆さんは、すかさず、そういった人を見抜きます
そして、そういった人は
「台所で、お湯の準備 をお願いします。」
といって部屋から追い出すそうです。
(こうやって言ったら角が立たないですよね。)
つまり、お産婆さんは、妊婦さんが安心して生めるように、場を上手に仕切るという役割も担っていたのです。
このように、昔はお産は「女集団」の中で行われていました。(医者の立ち会う医療行為ではなかった。)
それが戦後、大きく変わります!
戦後のGHQ政策により、アメリカの医療制度をモデルとした制度改革が行われます。
保健婦助産婦看護婦法(昭和23年)の制度により、お産婆さんの多くは助産婦となり、病院での勤務に変わります。
それによって役割も大きく変化します!
これまで、
妊婦を助けていた役割から、
産科医を助けるという役割に降格したことを意味まします。

(かつては妊婦さんの安心の場も作っていたのに・・・。)
この制度改革により、自宅出産から病院出産へと大きく変化していきました。
その変化のスピードもすごいです
<自宅出産の割合>
1950年:95%   1960年:50%   1965年:20%   1970年:5%
わずか20年で出産する場が、自宅から病院へ逆転
これは、すなわちお産が、日常から非日常へ転換していったということ。
この急激な変化って、制度だけが原因なの?
その背後にある深い原因は?

昔(戦前1945年以前)は、生きる場は現在のような家庭ではなく、共同体でした。
共同体とは、生産と生殖が一体となったもの。
共同体では、子供は重要な生産の担い手でした。
だから、お産は集団の課題=みんなの課題でした。
お産はみんなの期待だったし、女もその期待に応えることで充足していました
現在は、共同体は崩壊し、核家族化が進行
生産と生殖が分断され、産む産まないも個人に委ねられてしまっている
今は、女たちがお産について考える場=当事者となる場がなくなってしまった!
それが、安心できないお産、さらには、子育て不安に繋がっています。
じゃどうしたらいい?
お産を今、女たちの手に取り戻すことが、必要なんです!
そして、女集団、さらには共同体を再生していくことが今求められている!!

それを実現していくためには
社会構造や歴史構造を勉強して、実現基盤を発掘していく!
いい女 になって、 充足パワー で周りを巻き込んでいく
これを実行していきたいと思います 😀

List    投稿者 miwa | 2009-06-09 | Posted in M01.身体の自然環境8 Comments » 

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コメント8件

 通りすがりのおにぃ | 2010.01.09 19:06

このダイジェスト版、すごい!
深いところで社会構造や人々の意識構造がどう変化し、それが時代の現象としてどのように現れてきたのかが、繋がって理解できますね。
環境問題を考える上で、この記事は永久保存版です☆

 雑草Z | 2010.01.09 20:14

年末からの≪潮流≫シリーズは読んでいませんでしたが、
今回この第1回から第4回のまとめを読んで、素晴らしいと感じました。遡って第1回から読んでみようと思いました。
>環境破壊の最深部には、共認原理が私権原理に侵食されたという事実ある
>人類は、自然を共認対象から略奪対象へ転換して環境問題を起こしてしまいました。
環境問題の本質的な起源に迫って言及してますね。このように絶妙な表現が出来るものだと感心致しました。非常に参考になりました。
タイトル
>環境を考えるには構造認識が不可欠
は全くその通りだと思います。現代の小手先の環境対策では根本解決になりませんね。それどころか逆効果の対策に溢れています。しっかり構造認識から始めるべきですね。

 nae | 2010.01.10 1:24

すごい、大作ですね!!
>環境破壊の最深部には、共認原理が私権原理に侵食されたという事実ある
>環境問題の本質は市場での自由な私権獲得競争であるという事実を隠蔽するため、科学的装いによって、あたかもこれが環境問題のすべてであるかのように思わされている
環境問題が一向に解決しない理由、そして構造認識の重要性をずばり示して下さったと思います。
「潮流1~9」を、今一度読んでみようと思います。

 ふぇりちゃん | 2010.01.10 16:42

潮流シリーズの最終章、楽しみにしていました♪
まさか、最後にこのようなダイジェスト版が繰り広げられるなんて・・・
すっごく驚いているとともに、世の中の流れや仕組みがよくわかり、まるでお題を聴いているかのよう。感動です☆
何度も何度も読み返し、しっかり理解したいと想います♪
ありがとうございます。

 sinsin | 2010.01.12 12:03

通りすがりのおにぃさんへ
コメントありがとうございます
社会が深いところでどのように変化してきたかという事実と環境問題を重ねて考えることで問題の所在が見くるのだと思います。

 sinsin | 2010.01.12 12:12

雑草Zさんへ
雑草Zさんのブログ記事とは重なる部分が多く、非常に参考になっています。
>全くその通りだと思います。現代の小手先の環境対策では根本解決になりませんね。それどころか逆効果の対策に溢れています。しっかり構造認識から始めるべきですね。
これを期に、構造認識をつかった追求の仲間に入っていただければ幸いです。

 sinsin | 2010.01.12 12:16

ふぇりちゃんさんへ
>世の中の流れや仕組みがよくわかり、まるでお題を聴いているかのよう。感動です☆
ありがとうございます。
一緒に勉強していきましょう。

 sinsin | 2010.01.12 12:27

naeさんへ
>環境問題が一向に解決しない理由、そして構造認識の重要性をずばり示して下さったと思います。
「潮流1~9」を、今一度読んでみようと思います。
コメントありがとうございます。
「潮流1~9」と環境問題を重ねて考えると、まだまだ沢山の気付きがあると思います。
ぜひ、ご一読を!

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