2009-10-21

人工物質が肉体を破壊してゆく その4 牛乳の害・徹底追求 後編、現代の牛乳は人工物質に限りなく近い

世界の民族を見渡すと、遊牧部族や欧州大陸の牧畜部族は、2000年以上に渡って、ヤギ、ヒツジ、牛、馬などの獣乳を食して来たのは事実である。その意味では、これらの民族にとっては、獣乳は、危険な食物ではなく、「動物の恵み」である。 
 
一方で、前編で見てきたように、「牛乳の害」が確実にある。 
 
「動物の恵み」と「牛乳の害」の関係を読み解くには、自然の摂理、生物の原理が必要だと思う。 
 
そこで、後編では、以下の点を追求し、「牛乳の害」に結論をつけたい。 
 
そもそも母乳は、哺乳類にとって、どのような意味をもっているのか?
その獣乳を人が食用に使ってきたのは、どうしてか?本当に適応しているのか?
現在の酪農は、年間10ヶ月以上乳搾りをしているが、それは動物の原理を逸脱していないか? 
 
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1.獣乳には、子どもに乳離れを促す仕組みがある 
 
獣乳の成分は、「乳糖」、「蛋白質」、「カルシウム」である。乳糖は、アカチャンのエネルギー源となり、蛋白質とカルシウムは、体の成長養分となる。 
 
出生直後のアカチャン獣は、まだ、十分な消化機能を獲得していない(例えば、アカチャン牛は、草を消化できない)。だから、母乳の成分は、生まれた直後のアカチャンの不十分な消化機能に対応している。アカチャン獣と限定すれば、確かに「母乳は理想食、完全食」といえる。 
 
母乳で育つアカチャン獣は、だんだん、親と同じ消化機能を獲得し、乳離れをし、親と同じものを食べるようになる。 
 
乳離れを促す仕組みが、獣乳の中に組み込まれている。 
 
獣乳の中にある「乳糖(ラクトース)」は、特殊な糖類である。この乳糖は、アカチャン獣だけがもつ「ラクターゼ」という消化酵素によって、初めて、消化吸収可能なブドウ糖に分解できる。 
 
  乳糖・ラクトースの模式図(ウイキペディアより) 
 
  gyunyu04.png 
 
この消化酵素ラクターゼは、アカチャン獣から子ども獣に成長すると消滅していく。そして、乳糖を分解できなくなる。分解できない乳糖が、逆に、下痢症状を起こすので、子ども獣は、母乳を避けるのである。乳離れした子ども獣にとっては、逆に、「母乳は最悪の食べ物」といえる。 
 
牛乳を飲みすぎると、お腹がグリグリと痛み、下痢症状が出てくるのは、成人では、消化酵素ラクターゼが少ないため、牛乳の中の乳糖を消化できず、未消化の乳糖が腸の中で悪さをするからだ。専門的には、「乳糖不耐症」と呼ばれる。 
 
 
2.獣乳を食用してきた民族は、特殊体質を獲得している 
 
牛乳について、自然の摂理、動物の原理から考察しているサイトがあります。そこから引用します。 
 
世論時報・食を考える特集●それでも牛乳飲みますか?から。

東南アジアの国にはないミルク料理。風土と民族体質が獣類の乳を必要としませんでした。 
 
「この地球上には、猿の棲(す)める大陸と、猿の棲めない大陸がある」・・・ 
 
猿の棲める地域に住み着いた民族は、その生理機能からみて理想とする穀菜食が可能であって、まことに幸せな民族であり、これに反して、猿の棲めない地域に住み着かざるを得なかった民族は、自然淘汰(とうた)の結果、その地域特性に順応し得る特異体質を獲得して生きのびたとしても、その生理機能から見た場合には、反理想的な食生活を余儀なくされた、気の毒な民族である。 
 
前者の代表的なのが、東南アジアの諸民族であり、後者の代表的なのが、アルプス以北のヨーロッパ人・・・ 
 
東南アジアの各国には、牛乳を常飲するという習慣はありませんでした。何故なら、自然の摂理に従った、自給自足の食生活の中に、獣類の乳を必要としなかったからです。 
 
これらモンスーン地帯の各国の伝統的料理には、ミルクは一切使われておりません。・・・・風土と、民族体質と、そして民族の歴史が物語る、自然の原則であり、摂理なのです。それは食文化の遅れでは決してありません。

日本人と欧米人の体質は同じでない。ミルクをゴクゴク飲む欧米人は原則外の体質保持者です。 
 
欧米の白人種は、なぜミルクをゴクゴク飲むことができるのでしょうか。不思議極まりないことです。 
人間としても、原則外の体質保持者であり、全哺乳類の中の、珍種中の珍種とさえ言えます。 
 
ヨーロッパ特にアルプスより北の地域においては、穀菜食を可能にするだけの食材は得られず(だから猿が棲み着き得なかったのですが)、生きて行くためにやむなく主食にしたのは、鳥獣類の肉でした。 
 
その酸性を中和するだけの野菜類など、期待できない地域です。唯一の中和剤として手に入れることのできたアルカリ性食品は、獣類の乳しかなかったことでしょう。 
 
肉食文化圏と乳食文化圏というものは、オーバーラップして成立した・・。それに適応できる体質、即ち、離乳期を迎えることなく、大人になっても牛乳ガブガブが可能な体質の獲得者が、欧米の白人なのです。 
 
自然の摂理という観点から見た場合、哺乳類としては、非常に異常な出来事なのです。
人間の生理という観点からすれば、私達日本人の多くは、ノーマルな体質の人間であり、欧米の白人のほうがアブノーマルな体質の人間なのです。

世界の民族中で、特殊体質である欧米人が、異なる体質の日本人に「牛乳飲用」を指令したところがそもそもの問題なのだ。 
 
 
3.乳牛の乳搾り期間が、異様に長い 
 
現在の酪農では、牛の出産、授乳、乳搾りの期間は、以下のようになっている。 
 
子牛を出産すると、母牛は乳の分泌を始める。
アカチャン牛は、3ヶ月ほど、母乳を飲み(実際には人工乳を飲み)、4ヶ月目には乳離れをする。
アカチャン牛の乳離れ後、母牛は、7ヶ月ほど、乳の分泌を継続する。
だから、乳搾り期間は10ヶ月です。
その後、2ヶ月間は、出産に向けた体力回復期。 
 
上記の月数をみて、何か変と思った人は、動物の原理、自然の摂理に敏感な人だ。 
 
哺乳類の母乳は、アカチャン獣の為にある。アカチャン獣が乳離れをすれば、母乳は不要である。当然ながら、乳の分泌は停止する。 
 
獣乳に依存した民族は、アカチャン獣の乳離れ後もできるだけ乳分泌が継続するように、牛の品種改良を進めていった。その究極の乳牛が、ホルスタイン種やジャージー種だ。 
 
この究極の乳牛でも、放牧で飼育すると、草の豊富な春・夏は沢山の乳を出し、草が少なくなる冬場には、乳が出なくなる。
  ニュージーランド・放牧飼育による月別牛乳生産量(6、7月が冬) 
 
  gyunyu05.bmp 
 
  図出典:自然のままに飼育するニュージーランドの酪農 
 
ところが、トウモロコシ等の配合飼料で、牛舎の中で飼育する乳牛は、10ヶ月間、コンスタントに乳を出せるように、ありとあらゆる人の管理が行われる。
その一つが、アカチャン牛がまだいると思わせるような、ホルモン類の投与だ。
 
 
ホルモン投与については、以下のるいネット投稿を参照。 
 
ここにも『モンサント社』の影が・・!!成長ホルモンを投与された乳牛①
ここにも『モンサント社』の影が・・!!成長ホルモンを投与された乳牛② 
 
自然動物である牛が、人の都合で究極まで品種改良され、その上に、1年中乳分泌を強要されている。人の都合を徹底的に強要された乳牛が、動物原理に反して生み出しているものが現代の牛乳だといえる。 
 
現代の牛乳は、人工物質だと言い切っても過言ではない。
この人工物質である「牛乳」は、穀物・植物食の体質をもった日本人にさまざまな害を顕在、潜在させているのである。
 
 
 
結.GHQ指令と厚生省・文部省の固定観念から、早急に脱却する必要がある。 
 
1.哺乳類は、必ず乳離れをする。人が獣乳に依存するのは、自然の原理に反する。 
 
2.獣乳に依存して肉体改造した民族と依存しない民族がいる。民族の食の歴史を無視すると様々な害毒・不都合が起こる。肉体改造した民族の「栄養学・健康学」は、他の民族に適応できない。 
 
3.現在の牛乳は、大きく動物原理から逸脱した「人工物質」である。だから、欧米の肉体改造した民族でさえ、「牛乳の害」が発生している。 
 
牛乳をガブガブ飲み、乳製品を大量に摂取するのは、やはり、やめましょう! 
 

List    投稿者 leonrosa | 2009-10-21 | Posted in N04.人工物質ってどうなん?2 Comments » 

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コメント2件

 TSH | 2010.07.15 17:45

以前よりマグネシウム発電に興味がありました。早く実用化されるといいですね。政府ももっと予算をつけるべきだと思います。(いくらついているか知りませんが。ww)

 arai mineo | 2013.03.07 11:31

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このマグネシウムの還元法がコスト的に工業化可能であれば、まず現在のマグネシウムの製法の変更がされるべきである。
その上でマグネシウムの電池への応用が検討されるべきと考えます。

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