【海底ケーブルを流れる情報が傍受されて諜報機関に売られていることが判明】科学を身近に☆NewStream
旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。
今週の科学ニュースを紹介します。
(画像はコチラからお借りしました)
アメリカ国家安全保障局(NSA)をはじめとする諜報機関による通信の傍受が広く伝えられていますが、その具体的な手法についてはあまり明らかにされていませんでした。
今回紹介する記事には、ネット上の情報収集を行う企業のプレゼン資料と共にその手法が紹介されていました。そのサービスを行っている「Glimmerglass」社はアメリカ以外でも、ドイツ・イスラエル・英国・そしてアジアの2カ国を含む7カ国や、諜報機関と取引していることを認めているとのことです。
無数にある通信情報の中から、一体どのような方法で情報収集を行っているのでしょうか?
海底ケーブルを流れる情報が傍受されて諜報機関に売られていることが判明より引用します。
◆対サイバー攻撃ソリューション「CyberSweep」
Glimmerglass社はウェブサイト上で「CyberSweepはケーブルの光信号を”データソース”に変換して集約し、既知・未知を含むターゲットや危険に関わりのある人物を見つけ出すことに役立てられる」と説明しています。また、ウィキリークスによって公表された同社のプレゼン資料では、この技術は「パラダイムシフト」と表現されており、資料の5ページ目では「CyberSweepは、モバイル・固定端末の通信、通話、ムービー、インターネット、Web2.0、ソーシャルネットワークの通信をすべて傍受」する「複数の端末を相互的にまたぐサイバーセキュリティソリューション」との説明が行われています。そしてそのソフトウェアは「潜水艦の上陸基地」すなわち海底ケーブルが上陸するポイントにおいて使用されているとしています。
続く8ページ目では、実際の収集の実例としてGmail、Yahoo!メール、Facebook、Twitterの名前が挙げられ、その後4ページにわたって実際のスクリーンショットが掲載されています。架空の人物「Jonh Smith氏」のFacebookでのやりとりを例にした内容が示されており、この人物のプロファイルとその「知人」を繋がりを示す矢印によって繋ぎ、どの程度頻繁にやり取りしているかを画面に表示しています。表示される人物は、写真、ユーザーネーム、IDによって認識することができ、別のウィンドウではチャットの中身も詳細に表示されています。
(中略)
このシステムを活用しているのが一体誰なのかという点が気になるところですが、Glimmerglass社のウェブサイトにあるムービーの中では「アメリカの情報関連機関が過去5年にわたってこの商品を使っていた」と述べられており、それは「海底ケーブル通信の傍受」であると説明されてはいますが、詳細については何も述べられていません。ムービーの中では「情報マネジメントへの取り組みは、『光』の扱いへの挑戦になっている」とされ、「Glimmerglassの技術により、顧客は膨大な情報の流れを完全にコントロールすることができる」と述べられています。この説明は、スノーデン氏がガーディアン紙に明らかにした内容と一致しています。
(中略)
◆「光」の傍受
大西洋を越える情報通信のうち、90%は海底ケーブルを経由しているとみられています。特にSkypeにおいては、アジアとアフリカ間の通信であったとしても、地理的に関係ない大西洋のケーブルを経由していることが知られています。これは、通信を傍受するうえにおいて非常に都合がいいことです。
(中略)
「情報通信をモニターするのであれば、それは『光』のレベルで行われなければならない。」とGlimmerglassの幹部は語っています。「ある国のオペレーションセンターにわが社のシステムがインストールされていれば、情報が光ファイバー網のどの地点でin/outしたかをモニターすることが可能になります。いちど光の波長を抽出してしまえば、ドラスティックに『関心の相手』を特定できるようになる」と語っています。さらに「政府やエージェントに使用されているわが社の3D-MEMSテクノロジーは、各種センサーや衛星、海底ケーブルからの情報収集に役立っている」と語っており、「いくつかの国においては、法にのっとった傍受に使用されている」とあきらかにしています。
■ポイント
国家やNSAなどの諜報機関はネット上の情報収集を行っていることは、よく知られているがその手法については、明らかにされていなかった。実は、海を横断する光ファイバーの基地局で情報を取捨選択し、特定の人物の情報だけを取り出せる技術を持っている。
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