【鍛えるべきは「脳」よりも「腸」】科学を身近に☆NewStream
旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。
今回紹介する科学ニュースは「腸」のお話です。
「腸」って消化器官というイメージしかない方が多いと思いますが、
実は、人の幸せを決めるとっても重要な器官なんです!
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以下、ダ・ヴィンチNEWSより引用します。
幸せになりたい人は腸を鍛えろ!? 脳の次は腸がブーム
脳トレに代表されるように、日本人は脳を鍛えることが大好き。それもこれも“脳の働きが活発であれば健康でいられる”と信じられているからではないだろうか。しかし、この“脳至上主義”に異を唱えた本が登場し、いま話題を呼んでいる。その本とは、『脳はバカ、腸はかしこい』(藤田紘一郎/三五館)。本書によれば、なんと腸が脳を支配しているのだという。
まず、著者に言わせると「(脳は)モラルはないし、だまされやすいし、さらに意志薄弱」であるのに対し、腸は「意思が強固」。「腸は『便通』を通 して健康になるための便りを常に発信して警告を鳴らしているのに、脳は意志薄弱ですぐに誘惑に負け、身体に悪いことでも平気でやってしまいます」と、その 性質の違いを比較して、脳の“働きざま”を批判。さらに、「たらふく食べて、セックスして、野に出て運動して、おしゃべりして……これで脳の報酬系は満足 してしまいます。このように脳はうわべだけの満足を求め、意志薄弱でうぬぼれも強いのです。常に真実をねじ曲げ、偏見まみれなのです」と、強烈な脳ディス を展開している。
では、腸はどのようにかしこいのか。そのひとつに、「セロトニンが90%腸に存在」していることが挙げられる。たとえば、「腸内に危険な物質が 入ってくると、腸内のセロトニンが働いて脳に危険な物質を胃から吐き出せと命令を出させると同時に、脳を介せず下痢という手段で体内から危険な物質を排泄 させようとする」。つまり、脳の命令がなくても、腸は独自に命令を発信できる機能を持っているのだ。そもそも、「人間の腸は大脳に匹敵するほどの数の神経 細胞がある」ほどで、さらに生物にとって脳を獲得したのは「5億年くらい前」のこと。生物の誕生とともにできた腸は、約40億年もの歴史を有する。本書い わく、“人類は腸をうまく使えても、脳とは歴史が浅く、うまく使いこなせていない”。脳はまだまだ甘ちゃん、青二才といわんばかりである。
また、著者は、腸内細菌は幸せ物質であるドーパミンやセロトニンの前駆体といった物質を脳に送っている点を挙げ、「腸内細菌が多ければ幸せ物質も 脳に十分に送られます」という。すなわち、「私たちの行動を決めているのは、元をいえば脳ではなく、腸内細菌」「『幸せ』を作っているのは腸だというわけ です」と説明するのだ。さらに腸内細菌は免疫力の70%をつくっており、“腸を可愛がれば、脳もよくなり、身体全体の調子もよくなる”と解説。かつ、恋愛 のドキドキやときめきのもとになっているホルモンは微生物発酵でつくられているため、「腸内細菌を活性化するような生活習慣を維持」すれば、恋愛のときめ きも長続きするという主張がなされている。恋愛のドキドキと腸内細菌……なんとも意外なカップリングだ。
この本には、最後に著者が実践しているという「腸を鍛える方法」も掲載しているが、さらにもっと腸の鍛え方を知りたい人は、『腸! いい話』(伊藤 裕/朝日新聞出版)もオススメ。年末年始の暴飲暴食で腸がお疲れモードの人もきっと多いと思うが、これを機に、何かとおろそかにしがちな腸をいたわってみてはいかがだろう。
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