2014-11-11

【再生可能エネルギーの相互作用による水素の発電技術】科学を身近に☆NewStream

旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。

今週の科学ニュースを紹介します。

画像はこちらからお借りしました

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現代のエネルギー供給において、再生エネルギーは気候に左右されてしまう点が課題となっていました。しかし、今や水素自動車や水素発電などといった、「水素」が新しいエネルギーの代役となってきています。日本だけで2030年に1兆円程度、2050年には8兆円に膨らむとの予想をNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が「新エネルギー白書」の中で水素エネルギーがもたらす経済効果について試算しています。(リンク

発電としては、もう珍しくも無くなってしまった「水素」ですが、余った電力を「水素」に変換する技術開発が始まるそうです。

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以下、スマートジャパンから引用です。

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が2014年度中に「水素社会構築技術開発事業(水素エネルギーシステム技術開発)」を開始する。2017年度までのプロジェクトで、まず2014年度に3億円の予算を割り当てて実証研究に着手する計画だ。
  このプロジェクトで開発する水素関連の技術は2つある。1つは水素を利用して再生可能エネルギーの出力変動を吸収するシステムである。太陽光や風力による発電設備は天候の影響を受けて出力が変動するために、電力の安定供給の面で大きな課題になっている。そうした出力の変動によって生まれる余剰電力を電気分解して、水素を製造することが可能だ(図1)。
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図1 水素の主な製造方法。出典:NEDO
  欧米では「Power to Gas」と呼ばれていて、電力を水素ガスに変換して貯蔵する方法として各国で技術開発が進められている。NEDOのプロジェクトでは「Power to Gas」の仕組みを生かして、再生可能エネルギーの出力変動を吸収するシステムの実証研究に取り組む。
 もう1つの開発テーマは水素発電システムである。水素を燃料に使って発電できるガスタービンなどを開発して、CO2を排出しない水素発電の実用化を推進する。水素発電は再生可能エネルギーから変換した水素を再び電力として再利用するための重要な技術になる。
 NEDOは2つの開発テーマと市場調査を合わせて、2017年度までの3年強をかけてプロジェクトを進めていく。事業者との共同研究か委託方式で実施するために、10月24日から公募を開始した。2015年1月までに共同研究・委託先を決定して、2月から開発に着手する方針だ。
 政府は国の新しいエネルギー供給体制の実現に向けて「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を6月に発表した。2020年の東京オリンピックを契機に先進的な水素社会を構築して、日本の技術力を世界にアピールする構想だ。当然ながら水素発電が重点テーマの1つになっていて、2020年代の半ばをめどに主要な技術を確立する目標が盛り込まれている(図2)。
 図2 水素発電のロードマップ 出典:資源エネルギー庁
図2 水素発電のロードマップ 出典:資源エネルギー庁
 すでに国内では神奈川県の川崎市や秋田県などが民間企業と共同で、水素発電を含む水素製造・供給インフラの構築に乗り出している。NEDOの実証研究の成果は各地域の取り組みにも生かされることになる。
 

エネルギーを題材にしたときに出てくるのが、発電と蓄電の話だと思います。水や白金といった媒体を用いて、発電する方法は見られます。今回の話では、電気として蓄えるのではなく、安定した気体である「水素」へ変換させて蓄えるというのは無駄のないシステムなのではないでしょうか。

List    投稿者 tutinori-g | 2014-11-11 | Posted in W.科学NewStreamNo Comments » 

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