2014-02-05

【STAP細胞ってどうゆうこと?】科学を身近に☆NewStream

ほとんど日本がフィーバー状態でした、STAP細胞の快挙。
主人公が30歳の女性ということもあってメディアは大騒ぎ。
でも、その意味するところはニュースではよくわかりません。
なんにせよ、小保方さん自身にスポットが当たっちゃって。
今回は、この発見への解説を見つけたので転載します。
STAP3.jpg
割烹着、確かに魅力的です。

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まずは、理化学研究所のHPから 
長文なので要旨と解説図版の一部です。興味あるかたは是非、HPへ
体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見
-細胞外刺激による細胞ストレスが高効率に万能細胞を誘導-

2014年1月29日 独立行政法人理化学研究所(ネイチャー発表の1日前ですね)

要旨
哺乳類の発生過程では、着床直前の受精胚の中にある未分化な細胞は、体のすべての細胞に分化する能力(多能性)を有しています。ところが、生後の体の細胞(体細胞)は、細胞の個性付け(分化)が既に運命づけられており、血液細胞は血液細胞、神経細胞は神経細胞などの一定の細胞種類の枠を保ち、それを越えて変化することは原則的にはありません。即ち、いったん分化すると自分の分化型以外の細胞を生み出すことはできず、分化状態の記憶を強く保持することが知られています。
今回、共同研究グループは、マウスのリンパ球などの体細胞を用いて、こうした体細胞の分化型を保持している制御メカニズムが、強い細胞ストレス下では解除されることを見いだしました。さらに、この解除により、体細胞は「初期化」され多能性細胞へと変化することを発見しました。この多能性細胞は胎盤組織に分化する能力をも有し、ごく初期の受精胚に見られるような「全能性」に近い性質を持つ可能性が示唆されました。この初期化現象は、遺伝子導入によるiPS細胞(人工多能性幹細胞)の樹立とは全く異質のものです。共同研究グループは、この初期化現象を刺激惹起性多能性獲得(STAP)、初期化された細胞をSTAP細胞と名付けました。STAPの発見は、細胞の分化状態の記憶の消去や自在な書き換えを可能にする新技術の開発につながる画期的なブレイクスルーであり、今後、再生医学のみならず幅広い医学・生物学に貢献する細胞操作技術を生み出すと期待できます。

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この快挙に対する解説です。
シノドス
なぜSTAP細胞は驚くべき発見なのか――STAP細胞が映し出すもの
八代嘉美 / 幹細胞生物学
 より

(前略)
細胞は物質によって操作されうる 
「なかなか採択されませんでした」と小保方博士自身がコメントしていたし、「細胞生物学の歴史を愚弄するものだ」という査読者のコメントも紹介されていた。山中教授が2006年にあれほど明確な形で体細胞の初期化の可能性を示していなかったら、この論文はさらに長い間お蔵入りさせられていたかもしれない。あるいは小さな雑誌に掲載され一般には知られることもなく、遥か未来に再発見されるのを待つことになっていた可能性もある。
だが、そうした常識・先入観にくじけることなく、Oct3/4という多能性のネットワークの鍵となる遺伝子に着目した点は非常にすばらしく、それを目に見える形で(Oct3/4遺伝子が再び発現していくさまを動画が撮影されている)示したことは大きな説得力を持つ。また、さまざまなストレスでSTAP細胞が作成できること、そしてさまざまな細胞種で再現可能なこと、なによりSTAP細胞に由来する細胞のみで体を構成されるマウスが生まれることができる、というのは決定的であり、再現可能な実験であることは疑いがない。小保方博士がこうした労苦を積み重ねて査読者をねじ伏せたというのは見事というほかない。
ただ、このシステムが内在的に存在しているとはいえ、そのトリガーは酸性条件や細胞膜を溶かすという過酷な条件を用いているので、かなり人工的なもの、ということもできるだろう。しかし、冒頭で例示した業績も、翻ってみれば合成されたRNA配列を組み込む、化合物という「物質」を細胞にふりかけるということでできている。これまで、どれほど多くの知見が「それは生理的ではない」という言葉のもとに切り捨てられ、埋もれてきたことだろう。
これまで細胞がもつ多彩な能力は「わけてもわからない」とされ、「自然」とされる状態が美化されてきた。だが今回の報告から考えるに、細胞はやはり物質(環境)によって操作しうるものであり、分け入って、物質的な意味を知ることによって理解を深めゆくものであるはずだ。そうした営みは、「自然」という観点からは忌避されることも少なくないが、今回のような研究の進歩は、人間にとっての「知」とは何なのかを深く考えさせてくれる。
(中略)
小保方博士が会見で述べた「100年後に貢献しうる仕事をしたい」と語ったことは、自身が持つ研究のモチベーションを如実に示している。まだ成人の細胞でSTAP細胞が樹立できるのか、ヒト細胞でそれができるのかについてはこれからの報告を待たなければならない。なにより、こうしたシステムがなぜ動くのか、マウスES/iPS細胞とヒトES/iPS細胞がどうして違うのか、胎盤と体をつくる細胞の切り替えるスイッチは何なのか。STAP細胞は、こうしたさまざまな疑問の答えのよすがとなっていくだろう。ひいては、基礎科学分野での根源的な問いである、「命はどのようにして生まれてくれるのか」に対しても、大きなピースの一つになるに違いない。
(中略)
どのみち、この論文によって号砲は放たれた。聞くところによれば、すでに理研はSTAP細胞の特許出願を済ませ、アメリカでは小保方博士らの共同研究者がコアとなって霊長類での実験が進展しつつあるという。日本初、と浮かれた論調も散見されるが、(研究倫理的に許容されることではなくとも)論文に否定的な見解を述べて却下させた査読者が、自分の研究室でヒト細胞を用いたさらにすすんだ実験を立ち上げている可能性だってある。

研究者たちへの衝撃の大きさがわかりますね。
同時に、研究競争の熾烈さも。
アホなメディアと同じと笑われるでしょうが、日本人初の女性ノーベル賞を期待してしまいます。

List    投稿者 hihi | 2014-02-05 | Posted in W.科学NewStreamNo Comments » 

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