2012-03-20

【金持ちになるほどズルくなる-UCバークレー実験結果】科学を身近に☆NewStream

 旬の話題から自然の摂理が学べる!科学を身近に☆NewStreamです。
今週の科学ニュースを紹介します。
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 人は金持ちになり、社会的地位が向上すればするほど、傲慢でズルくなっていくという事が、アメリカUCバークレー校の実験結果で明らかになりました。
 
「金持ちになるほど、ズルくなる」:実験結果
 

先ごろ発表された社会経済学と倫理学の分野にまたがる新たな研究結果によると、人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まるという。
 
この研究は、サンフランシスコの無礼なドライバーに関する調査や、子供のキャンディーを盗む機会を被験者に与えるといったものまで、実験室や実社会における7つの異なる設定で行われた実験の結果をまとめたもの。
 
「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」と話すのはカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のPaul Piff教授。「そういった人物は自分の振る舞いが他人に与える影響に鈍感になっている。その結果、彼らは規則を破る傾向がほかの人より強いことを、少なくともこの研究結果は示している」(Piff氏)

 
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この研究は2月27日付けの「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載されたもの。富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」「富は人を堕落させるものか? そうであれば社会は平等主義を収入にも適応するよう努力すべきか?」といった論争が巻き起こっている。

答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとした。彼らはまず2つの実験を行った。そのひとつは、サンフランシスコ市街の交差点で道路を行き来する自動車をモニターし、クルマの列に割り込んだり、歩行者の前を横切ったりするクルマの車種や型式を調べるというものだった。そして、高い社会・経済的地位(SES)を示すクルマの運転者は、そうでないクルマの運転者に比べて、割り込みをする傾向が約2倍も高いことがわかったという。

 
もうひとつの実験は、UCバークレーの学部生105人を対象に、現実的な倫理的判断が求められる状況でどう反応するかを調べるというものだった。

現実的な倫理的判断が求められる状況とは、たとえば10ドル札を支払った後に、おつりとして20ドル札をもらった場合などを指す。この実験では、SESの低い被験者のほうが正直に反応する傾向がみられたという。

さらに別の実験では、潜在意識下の動態が調査された。この実験では、被験者はまず自分たちがお金持ちまたは貧乏であることをイメージするよう指示され、その上で、別の研究室にある(子供に配られる予定の)キャンディーが入った瓶から、キャンディーを取る機会を与えられた。そして実際に実験をしてみると、お金持ちであるとイメージした学生のほうが、貧乏とイメージした学生よりもたくさんのキャンディーを取ったという。

このほか、AmazonのMechanical Turkで募集した108人の成人をつかって、企業の採用担当者の役を演じてもらうという実験も行われた。彼らが相手をするように指示された求職活動者は、安定した仕事(2年間の長期契約)が得られるなら今より少ない給与でも構わないという設定だった。しかし、実際にはこの仕事の契約期間は6ヶ月しかなく、かつ、安く給与交渉した採用担当者にはボーナスが支払われるという条件が出されていた。

この実験の結果、実世界での収入が多い人ほど、そしてアンケートで貪欲さ(greed)について肯定的に答えた人ほど、応募者に対して嘘をつく傾向が強いことがわかったという。

「社会的・経済的地位が高い人は、そうでない人よりも不正直な傾向が強く、そしてこれは貪欲さに対してより肯定的に捉える態度から生まれたものだ。われわれは、競争心、自分の利害、自分の安寧を優先する意識などが、この傾向を支えていると考えている」(Piff氏)

【ポイント】
 お金や地位(私権)を一度手に入れてしまうと、なんとしてでもそれを手放したくないという意識に陥ってしまう。
 「貧困を脱出したい、豊かになりたい」という純粋な想いも、豊かになるためのフレームが「私権原理」である以上、自我や私権意識が肥大してしまうのである。

(関連投稿)
脱貧困の素朴な願いが民主主義を媒介して、自我・私権欠乏にスリ変わる(るいネット)

List    投稿者 daichi | 2012-03-20 | Posted in W.科学NewStream2 Comments » 

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コメント2件

 keroniena | 2013.01.08 22:32

とても共感できました!社会問題に対して何かを責めるのではなく、自らが意志を持って何かしら行動を起こすことが大事なのでは?と思っていました。まさにここに書かれている通りですね。女性の重要性を分かりやすく分析されていてとても読みやすかったです。ありがとうございます。

 yama3nande | 2013.01.08 23:29

keronienaさん、コメントありがとうございます。こういう記事を書くと男女同権論の方から今でも批判をいただくのですが、私は男尊女卑も男女同権もどちらも時代遅れだと考えています。男女それぞれが得意な思考を持ち寄ってこの国をよくしていく、そういう違いを認め合い高めあえる関係でいたいものですね。これからもよろしくお願いします。

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