ガンの真因と栄養学の嘘3 ~人類は肉食をメインとする雑食動物
これまで紹介してきたチャイナレポートの内容は「肉食が病気の原因」という内容でしたが、今回はその内容と矛盾するであろう内容を扱いたいと思います。
人類は基本的には草食動物であるとすれば、肉食は身体に合わない食事をしていることになるので、病気の原因になることも納得できます。
調べてみると、事実はその逆で、人類は肉食をメインとする雑食動物であるということが分かりました。
では、詳しく見ていきましょう。
1.チンパンジーは果実食がメインの雑食
(画像はコチラからお借りしました。)
人間とチンパンジーとのDNAの違いはわずか2%と言われており、体毛の有無や頭脳の発達程度に見られるにすぎず、解剖学的に見たからだの構造、消化器官をはじめとするすべての代謝機能はなんら変わりがないそうです。
チンパンジーの食べ物はその50%が果物、40%が野菜(やわらかい木の葉や草)、5%が根菜類です。動物性食品(シロアリやアリなど)は4%以下です。(参考:リンク)
最も人類に近い動物であるチンパンジーは、果実食がメインの雑食動物なのです。
2.人類は極限時代を通じて肉食に適応してきた
足の指が先祖返りして、それ以前の獣たちと同様、足で枝を掴むことが出来なくなったカタワのサル=人類は、樹上に棲めるという本能上の武器を失った結果、想像を絶する様な過酷な自然圧力・外敵圧力に直面した。
るいネットより引用
人類は1.3万 年前の弓矢の発明までは、まともに地上を歩くことが出来ず洞窟に隠れ棲むしかない、ひ弱な動物でした。
そのため人類は、チンパンジーの主食である果実食を 到底続けることはできず、植物の地下茎や根を食べていたことが分かっています。
しかし、それでも生存の危機に晒された人類は、とにかく食べられるものを増 やす必要に迫られました。そこで、人類は他の動物が食べ残した動物の死骸の骨を拾い集めて、脳髄や骨髄を主食とすることでなんとか生き延びてきたのです。
(画像はコチラからお借りしました)
ラ イオンなどの肉食動物がまず内臓を食べます。その食べ残しの肉をハイエナやハゲタカが食べます。その食べ残しを人間が食べます。肉はほとんどないので、石 で骨を砕いて中の骨髄を食べました。骨髄は栄養学的に見ると、ほぼ肉と同じで、蛋白質と脂質が豊富にあり、糖質はほとんど含んでいません。
このようにして人類500万年のほぼ99.9%の期間を肉食化することによって生き延びてきた人類は、チンパンジーとほぼ同じDNAを持ちながら、その消化器官は肉食に適応できるように進化してきたのです。
従って、人類は肉食化することで様々な食べ物を消化できるように適応してきた動物だと考えられます。
3.他の動物と比べたときの違い
具体的に他の動物たちとどのような違いがあるのでしょうか?
【消化酵素】
ヒトの持つペプシノーゲン(タンパク質分解酵素)は、類人猿の中でもっとも多様です。つまり、植物性から動物性まで様々なタンパク質を消化できます。
【腸の長さ】
草食動物の腸の長さは胴体長の10数倍~30倍程度、糞は「チョコボール型」
肉食動物の腸の長さは胴体長の4~5倍、糞は「ソーセージ型」
ヒトの腸の長さは約6~8m。胴体長は約1mなので、腸の長さは胴体長の7倍程度です。完全な肉食動物までは行きませんが、肉食に近い雑食ということが分かります。糞は、両方の形が出ますが、チョコボール型よりソーセージ型の方が健康的といわれます。
【腸内細菌】
草 食動物であれば、植物の主成分であるセルロースを餌とする腸内細菌がいます。その腸内細菌が、酪酸などの短鎖脂肪酸を代謝するため、その短鎖脂肪酸をエネ ルギーに変えています。この種の腸内細菌は、ヒトに近いゴリラやチンパンジーなどにもいるのですが、人間にはいないのです。(参考:リンク)
どうやら、人類は肉食寄りの雑食動物だということが分かってきましたが、では、なぜ肉食に適応した人類が肉食で病気になるのか?という疑問が出てきます。
詳しくは、次回のお楽しみ。
読んでいただきありがとうございました。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2014/03/1607.html/trackback