環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!7 『官僚は骨の髄まで金貸しの手先』
これまで官僚制の欠陥とその問題構造を扱ってきました。シリーズ7回目の今回は、背後から彼らを操っている「金貸し」との関係にスポットを当てて行きます。
官僚は本シリーズの3回目で明らかにされたように、古代武力支配国家の登場と共に、その武力支配を支える基盤である強大な軍隊を維持する必要から、各地方の税金を徴収する徴税官として登場しました。国家の統合を担う役割として生まれた官僚。その官僚が、近代市場の中で金貸しの手先となり、国家の存亡を危うくするまでに至ったのは何故なのでしょうか?
応援よろしくお願いします!
●古代国家に寄生してはじまった古代市場。しかし国家の枠組みを超えてはいなかった
☆’09年末なんでや劇場ノート2~学者・官僚・マスコミは、骨の髄まで金貸しの手先である
古代市場は「略奪」そして宮廷サロンにおける性市場に発生する性幻想をテコにした幻想価値の捏造(騙し)にもとづく商品市場により発達した。しかし国家に寄生して始まった古代市場の規模は国家規模の枠内にとどまっていたし、性市場も家父長権の下で、その肥大化には歯止めがかかっていた。しかし、近世になると性市場は都市全体に広がっていき、それを契機に商品市場は国家の枠を超えて拡大していった。
☆古代国家において国家は力の原理で統合されており、市場は国家に寄生しているだけで決して国家の枠組みを超えてはいませんでした。つまりこの時代の官僚は、国家統合の役割を全うしており、現在のような金貸しの手先ではなかったわけです。
●金貸しが作った近代思想。近代市場は、その近代思想により正当化され拡大し国家を超えた
☆’09年末なんでや劇場ノート2~学者・官僚・マスコミは、骨の髄まで金貸しの手先である
決定的だったのは、ルネッサンス時代、人間主義(ヒューマニズム)という名の下で自我・私権・恋愛・自由の追求が是とされたことである。古代において、私権闘争は序列原理=身分制度によって箍がはめられており、暴走できないようになっていたが、ヒューマニズムは、自由、恋愛など自我・私権の追求を正当化し、序列原理を解体していく。そして、無制限な自我・私権の追求を是とする人々の意識潮流が形成されていったことで、国家権力も、市場主義を是とするしかなくなっていった。
その結果、市場権力(金貸し)は国家権力の枠を超えて無限に拡大し、暴走するようになり、金貸しの意向を受けた学者・近代官僚・マスコミも国民の利益という枠を踏み外して暴走するようになったのである。
このことから近代思想は、その出発点から金貸しによる自我・私権の拡大を正当化のための思想であり、近代思想に立脚した学者・官僚・マスコミは骨の髄から金貸しの手先であるといえよう。実際、ルネッサンスの作家や芸術家たちを支えたのは、金貸し(メディチ家)であったし、教会に替わってマスコミや学者を育て、古代官僚制度に替わって近代民主国家=近代官僚制度を作りだしたのも金貸し(ロスチャイルド等)であった。
つまり近代市場社会成立の背後には欧州の都市全体に広がった無制限な自我・私権の追求を是とする人々の意識潮流があり、その成立背景には、自我私権追求を正当化する近代思想があり、さらにその奥には彼ら近代思想家・芸術家たちを支えた金貸しの力があったのだ。
☆このようにして、金貸したちの生み出した近代思想によって、学者・官僚は染め上げられ、市場拡大は正当化・絶対視され、近代市場は拡大の一途をたどりました。そして、その近代思想を立脚点とした近代の学者・官僚は国家を超えて暴走を始め、私権圧力の衰弱と共についに国家統合の課題を完全に捨象し、まさに骨の髄から金貸しの手先となったのです。
●市場拡大を続ければ、必然的に環境問題が浮上する
☆市場拡大=過剰消費を絶対化し拡大し続ければ、当然、不必要な生産と消費そしてゴミが果てしなく増大します。自然へ負荷が増大し、やがて環境破壊が始まる事になるのは自明の理です。しかし、金貸しの作り出した近代思想は、近代市場を正当化し、市場拡大・消費拡大を最優先する思想です。したがって、その近代思想に立脚した官僚や学者の思考は、決して本質的解決には向かいません。
●浮上した環境問題は、その矛盾を足がかりに新しい金儲けを作り出す
<97年・球温暖化防止京都会議>会議の議決は、まさに金貸しの手先によってCO2温暖化説が正当化された瞬間
その思考は問題の解決どころか、矛盾を足がかりにして更なる金儲け=新市場をつくりだす方向に向かいます。その典型がCO2温暖化説です。エネルギーの大量消費問題をCO2の問題にすり替えて、排出権取引という市場を生み出し、新たな金儲けのネタにしてしまったのです。これはエコであるどころか、まさに環境破壊を加速させるエゴにほかなりません。まさに金貸しの言いなりになって、官僚・学者が暴走し、デッチあげた事例であるといっても過言ではないと思います。
くるくる変わるCO2排出量統計<武田邦彦氏ブログ>
●市場拡大の為のCO 2問題のデッチ上げに、政府も世論も気付き始めた
このように金貸しの手先となった世界中の学者・官僚の手によって、CO2問題はデッチあげられ、根本問題は未解決のまま悪化の一途をたどっています。 しかし、このような効果もプロセスも不透明な学者・官僚の温暖化政策=暴走に、ついに各国の政府や世論が背を向け始めました。
2010年8月 4日号(7/28発売)世界に広がるエコ疲れ「環境に優しい政治」は無駄だらけの金食い虫
武田邦彦氏 ニューズウィークの温暖化報道 リンク
BlogTV SP(Aug)
環境問題のウソ 武田邦彦 ユーチューブ(開始2分45秒後に武田氏登場)
☆環境問題におけるこれら官僚の暴走は、実際に制度として施行され、今も事実として私達の現実の生活に大きな影響を与えています。
したがって、その問題構造に気付いた私達は環境問題の本質的回答を含め、この現在の官僚制に対して新たな突破口を切り開いていかなければならないのです。
ではシリーズ最終回、『官僚制の突破口は・・・・』に続きます!
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.sizen-kankyo.com/blog/2010/08/765.html/trackback