2010-08-14

環境問題の改革を進めるには、新しい社会統合機構が不可欠!5『特権階級の自家中毒』

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☆官僚機構・電力会社を中心とした、強固な意思決定集団の自己増殖
日本の原子力開発推進体制は、官僚機構・電力会社を中心とした、政府からおおむね独立して意思決定を行える集団が、その制度を自ら強化し推進できる、自己増殖体制を確立したからです。アメリカの軍産複合体と酷似した体制的特長をもち、サブガバメントモデルともいわれています。官僚の暴走という現代的問題に重なります。
具体的には、官僚機構・電力会社の自己増殖集団は、社会的に要請される理由を超えたところで、原子力開発そのものに価値があるという共認と、世論の圧力をうけず強力に事業推進できる体制を持ち合わせてる、ということです。
(中略)
このように、国家規模で政策決定していく必要のある事業の推進体制は、エネルギー開発に限らず、官僚を中心とする利益集団の権益実現に収束してしまうという大きな問題を孕みます。ここを組み替えない限り、まっとうなエネルギー開発は実現できないといっても過言ではありません。『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電7~原子力発電の推進体制を考える1・・・日本の原子力推進体制

シリーズ5回目では、特権階級が暴走してしまう原因構造を追求します。
その前に、環境問題における、官僚の暴走事例をいくつか見ていきたいと思います。環境問題といえば、資源の枯渇問題や新エネルギー開発技術の問題に目がいきがちです。しかし、原子力発電ひとつとっても、その官僚による運営体制が孕む問題性が『次代を担う、エネルギー・資源』トリウム原子力発電シリーズでも明らかにされてきました。
原子力発電推進事業の財源は私達が支払う電気料金に組み込まれた電源開発促進税であり、これが特別会計に組み込まれて官僚や天下り組織の資金源となっています。まず、この「特別会計」の問題性を見ていきたいと思います。
いつもありがとうございます。

(さらに…)