2009-12-21

【人口問題】12~人類の拡散①~

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こんにちは。
 
前回の、「【人口問題】11~気温と個体数増減の関係は?~
では、人類が誕生する以前の生物の増減と気温の関係を見ていきました。
気温(環境)の激変によって一気に個体数が減り、その中で適応しようとDNA変異をしていく中で適応できた種が、その後の気温の安定により一気に個体数を増やしていったということがわかりました。
 
 では、人類の場合はどうだったのでしょうか?
 
人類は、今から約500万年前、アフリカで猿の指が先祖がえりしてしまい、樹に登ることができなくなった「カタワの猿」として誕生しました。
人類もほかの生物と同じように、いままでに何種か存在していたのですが、現存しているのは新人(ホモサピエンス)ただ一種のみです。
同一種が、極地を除いて世界中に広がっているのは人類だけです。
それまでの、猿人、原人、旧人はなぜ絶滅してしまったのでしょうか。
前回の投稿と同じように、人類の進化と当時の気候の関係を見ていきたいと思います。
 
まず、人類が誕生した500万年前頃のアフリカはどのような気候だったのでしょうか。

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①大地溝帯の形成による大陸東部の乾燥化
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人類が誕生したアフリカ東部は、元来は現在のコンゴなど大陸中央部と同様、熱帯性の大森林に覆われた地域でした。
 
しかし、約1,000万年前、東半部で真下からの巨大なプリューム(高温で浮力を持った巨大な岩石の塊)の上昇による一大隆起帯の形成が始まりました。大地溝帯の誕生をもたらしたこの巨大隆起帯ができたことにより、大西洋側からの湿潤な気流(赤道西風)の流入が妨げられるようになり、東部アフリカは次第に乾燥化し、森林からサバンナの環境へと変わっていったとされています。
(参考:http://bbs.jinruisi.net/blog/2008/12/000484.html)
 
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この図は、2000万年前から現在までのアフリカの降雨量を表したものです。これからも、一大隆起帯の形成が始まった1,000万年前頃からアフリカの乾燥化が始まり、100万年前まで乾燥期が続いていることが分かります。(その後、降雨量の変化は激しく変動し、概ね現在は乾燥化の時期にあります。)
 
人類が誕生した当初のアフリカは現在よりも乾燥していたようですね。では、気温はどうだったのでしょうか?
 
②氷河期の開始による寒冷化1.bmp
 
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上のグラフは、人類が誕生した約500万年前から現在までの気温の変化を表しています。
これを見ると、500万年前から徐々に気温が下がり300~200万年前頃から大きく下がり始め、その変動幅も大きくなっているのがわかります。
 約200万年前、本格的氷河期の開始により、アフリカは乾燥化・砂漠化が進行しました。
(氷河期になると水蒸気が奪われる為、乾燥化が進む)結果、植栽環境などが激変し、深刻な食糧不足に陥りました。
 
200万年前というと、猿人が絶滅した頃とちょうど重なります。アフリカ各地で暮らしていた猿人は、ある程度の乾燥化には適応できても、寒冷化には適応できなかったということですね。
 

1.猿人(約600万年前~200万年前(一部150万年前まで))
  (サヘラントロプス属→オロリン属→)
  アルディビテクス属(ラミダス猿人)→アウストラロピテクス属
  →パラントロプス属(絶滅)
 特徴:2足歩行(ナックルウォーク程度)が可能
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観念機能に重要な言語をつかさどるブローカー野の発達は未熟なものの、歩行訓練によって不完全な2足歩行(よちよち歩きのナックルウォーク程度)を可能にし、
後期には死肉食により取得エネルギー量が増したことで脳容量が拡大し始めた猿人。
アフリカ各地で暮らしていたが、150万年前に絶滅してしまう。

 猿人は絶滅してしまいましたが、原人に進化して私たちホモ・サピエンスに繋がる属は存在します。

 猿人の種類は現在以下の6種類が確認されている
・サヘラントロプス属
・オロリン属
・アルディピテクス属
・アウストラロピテクス属
・パラントロプス属
・ケニアントロプス属 
 
猿人類の化石は全てアフリカ内から発掘されているが、まだまだ発掘が進んでいない地域が多く、さらに多くの種類がいたと考えられる。
このうち、アウストラロピテクス属は後の原人へと繋がっていくが、パラントロプス属、ケニアントロプス属は絶滅する。

猿人段階における本能機能適応と共認機能適応より 
 
多くの属が肉体の大型化・頑丈化の方向に本能機能を進化させていきましたが、牙や素早い逃げ足も獲得することはできず、脱アフリカを果たすことなく絶滅してしまいました。
一方、アウストラロピテクス属だけは脳容量を拡大させ、観念機能・共認機能を進化させていくことで、極限状況を乗り切り、後の原人(ホモハビリス)へと進化することができました。
脱アフリカが可能となった原人(ホモハビリス)の一部は、比較的乾燥のゆるい北方へ拡散を開始します。
 
来週につづく

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コメント3件

 rino | 2010.11.28 21:07

すごくわかりやすかったです!ありがとうございます^^
ただひとつ分からなかったのが、
>※復水に水を使うのは、気体よりも密度の高い水(=液体)を使うことで、空気中で復水するよりも早く水に戻すことができるためです。
とはどういうことなのでしょうか?
水で冷やして、気体から液体に戻すということなんですよね?

 やまじゅん | 2010.11.29 15:44

rinoさん、コメントありがとうございます♪
質問もありがとうございます♪
rinoさんのおっしゃる通り、火力発電所では復水する際に、蒸気を水で冷やして気体から液体に戻しています。
蒸気はそのまま放っておいても、温度の低下とともに水に戻ります。
でも、火力発電所では、蒸気を水に戻す際にわざわざ【水】を使っているの?(火力発電所を海の側に建てるほど、水が重要なのはなんで?)という単純な疑問から、付け加えた一文です。
■水で復水するのは、なぜでしょうか??
液体と気体の違いから考えてみたいと思います。
水が蒸気になるとき、
>熱のエネルギーが分子の運動エネルギーへと変化している
つまり、蒸気の分子は水の分子よりもエネルギーが高い状態なのです。
…ということは、蒸気を水に戻すには、再びエネルギー低い状態にならなければなりません。
つまり、蒸気の持つエネルギーを減らすためには、そのエネルギーの【受け取り手】が必要になるのです。
その場合、空気中よりも、物質の密度の高い(記事中の状態変化の図をご参照下さい)水(液体)を使った方がより早く復水できます。
(※ちなみに、固体の氷を使った方がもっと早く水に戻ります。ただし、氷は現実的ではないですが・・)
こんな感じでわかりますでしょうか^^?
質問してくださると、言葉足らずな所が補えるのでたすかります♪
ありがとうございます☆

 rino | 2010.11.29 20:03

なるほど♪
単純に『冷たい』ことや『液体』であること、または『一番ありふれたもの』という意味で『水』を使っている。という理解に止まらず、
物質の密度の高い、つまり、単位体積あたりのエネルギーの保有力(というのか?)(=温まりにくく、冷めにくい)が高い『水』という物質に着目したんですね!
その視点があれば、他にもそういったエネルギー密度の高い物質はあるかもしれませんしね^^
勉強になりました!
ありがとうございます!

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