2009-12-14

【人口問題】11~気温と個体数増減の関係は?~

 本シリーズのここまで生物の起源から極限時代の人類を見てきた。ここまで追求してきた個体数増減の原理を復習してみたい 😀

1.生物は、一貫して根源にある適応欠乏に導かれて個体数を増加させていく。
2.結果、外部環境に適応出来る限界を迎える。
3.個体密度上昇 → 外圧の上昇 → 環境への適応限界(適応不全)⇒ 根源の適応本能に よる可能性探索 ⇒ 変異促進 ⇒ 外圧による交感神経の刺激 → 副腎皮質ホルモン(ス テロイドホルモン)の分泌 → 活性酸素上昇
 A.活性酸素上昇 → 運動機能の進化 → 生活圏拡大 → 密度解消
 B.活性酸素上昇 → 世代交替の促進 → DNA変異加速 → 新しい適応機能の獲得 →  適応領域拡大 → 密度解消
 C.活性酸素上昇 → 細胞× → アポトーシス → 密度解消
4.真猿は環境適応限界まで個体数を拡大 → 同類闘争圧力上昇
 ⇒ 同類闘争に勝つ為に ⇒ 個体数増加 → 同類他者を淘汰 → 密度解消
        ↓↓               ↑
        ⇒    大型化  →   ↑
5.人類の最先端機能たる観念機能を駆使し、外部環境適応範囲を広げる。

【人口問題】7~個体数とアポトーシスの関係は?「生き残る為の死」~
 
【人口問題】8~本能態から共認態までの中間まとめ
 
 上記のここまでの個体数増減の原理の復習を見ると、生物誕生以来一貫して、生物には外部環境(外圧)が常にあり、個体数は外部環境(外圧)に基づいている。
 外圧には、自然圧力、異種間圧力、同類圧力に区分できる。
 そして、自然圧力は、様々な要素が有るが、主なもののひとつに“気温”がある。(例えば、現在でも平均気温が3℃下がると生態系は一変する。)
 そこで、この自然外圧のなかの気温と個体数増減の関係を追及してみたい。
 では、下記のグラフを見てみよう。
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(出典:1.米国Wiki「Timelin of glaciation」グラフと
    2.NHKスペシャル 地球大進化 5~大陸分裂~を参考に作成 )
 先カンブリア時代の終わり頃(6億~8億年前)、地球全体が赤道付近も含め完全に氷床に覆われた氷河時代をむかえた。(スノーボールアース仮説)
 およそ5億4200万年前から5億3000万年前の古生代カンブリア紀において、突如として今日見られる動物の大半が出そろったカンブリア大爆発が起こった。
 上記のグラフは、カンブリア大爆発後の生物の数と気温の変化を表したグラフである。
 グラフから読み取れるものには以下のようなものがある。
 ①オルドビス紀末の大量絶滅 
 約5億年前(カンブリア紀~シルル紀初期)に生物は大量絶滅した。
 この時期の大量絶滅の説には、2005年、NASAとカンザス大学の研究者により、近く(6000光年以内)で起こった超新星爆発によるガンマ線バーストを地球が受けたことが大量絶滅の引き金となった、という説が出されている。
 一方、上記のグラフからは、約5億年前(カンブリア紀~シルル紀初期)に約5000万年にわたって寒冷化し、そして、大幅に生物の数が減少していることが読み取れる。
ガンマ線バースト説との関係は不明であるが、5000万年に渡る急激な寒冷化がオルトビス紀末大量絶滅に関係していると推測できる。
 生物は外部環境の大変化により、このままでは絶滅してしまうというような過酷な状況下に陥ると、新たな可能性に収束、(DNA塩基の組み換え)適応していこうとする。
 そして、外部環境の大変化に適応していく過程で新たな環境適応種として、魚類が誕生している。
 その後に環境が安定すると生き延びた種の生存可能性が広がり急激に個体数増加している。
 ②デボン紀後期の大量絶滅
 約3億6000年前(テボン紀中期~末)に生物が大量絶滅した。
 この時期の大量絶滅の説には、中期の急激な温暖化と、後期の急激な寒冷化が大量絶滅の引き金になった、という説が出されている。
 上記のグラフからも、デボン紀中期から気温は急激に上昇し、生物の数が減少していることが読み取れる。
 デボン紀後期の急激な寒冷化との関係は不明だが、デボン期中期の約3000万年に渡る急激な温暖化がペルム紀の大量絶滅に関係していると推測できる。
 そして、外部環境の大変化に適応していく過程で新たな環境適応種として、両生類が誕生している。
 ③ペルム紀末の大量絶滅
 約2億5000年前(ペルム紀)に生物が大量絶滅した。
 この時期の大量絶滅の説には、地中深くの巨大なマントルが上昇流を起こし、その結果、大規模な火山活動が起こり、大量の二酸化炭素が吐き出され、その大量の二酸化炭素は温室効果で気温の上昇を生み出し、それと同時に大気中に放出されたメタンと酸素が化学反応を起こし、著しい酸素濃度の低下を引き起こしたことが、大量絶滅の引き金になった、という説がある。
 グラフからも、約2億5000万年前(ペルム紀末~三畳紀初期)に、気温が急激に上昇し、生物の数も急激に減少していることが読み取れる。
大量の二酸化炭素の温室効果による、急激な温暖化がペルム紀末の大量絶滅に関係していると推測できる。
 そして、外部環境の大変化に適応していく過程で新たな環境適応種として、爬虫類が誕生している。
 ④三畳紀末の大量絶滅
 約2億1200万年前「三畳紀末」に生物が大量絶滅した。
 この時期の大量絶滅の説には、中央大西洋マグマ分布域(Central Atlantic Magmatic Province)における火山活動との関連が有力視されている。(噴火により発生した火災と衝突時に巻き上げられた塵埃が太陽の光を遮ることで、全地球規模の気温低下を引き起こしたことが大量絶滅の引き金になった、とされる。)
 グラフからも約500万年に渡る寒冷化により生物の数は減少していることが読み取れる。
 中央大西洋マグマ分布域(Central Atlantic Magmatic Province)における火山活動との関連による急激な寒冷化が生物の三畳紀末の大量絶滅に関係していると推測できる。
 そして、外部環境の大変化に適応していく過程で新たな環境適応種として、哺乳類が誕生している。
 ⑤白亜紀末の大量絶滅
 約9000万年前(白亜紀~第三紀)に生物は大量絶滅した。
 この時期の大量絶滅の説には、巨大隕石が地球に衝突し、三畳紀同様の理由で全地球規模の気温低下を引き起こしたことが大量絶滅の引き金になった、という説がある。
 グラフからも、2500万年に渡る急激な寒冷化により生物の数は減少していることが読み取れる。
 巨大隕石の衝突による地球規模の気温低下(寒冷化)が生物の白亜紀末の大量絶滅に関係していると推測できる。
 そして、外部環境の大変化に適応していく過程で新たな環境適応種として、霊長類が登場する。
 5つの大量絶滅及び、新たな種の発生は、急激な寒冷化または温暖化により(大気及び海水の性状も含めた)、外部環境の大変化によって引き起こされていた。
 そして、過酷な外部環境のなか新たな可能性(DNA塩基の組み替え可能性)へ収束し、新たな可能性の実現によって、何とか生き延びた種が、緩やかな温暖化または寒冷化によって安定した外部環境の中で、個体数を環境適応限界まで増加していった。
 つまり、「個体数は、外部環境(圧力)の変化のなかで増減する。」

外圧の大変化 → 数の大激減 ⇒ 新たなる可能性への収束 → 新種の登場                           
                 (DNA塩基組換え可能性)           
→適応種が数を増大                              
    ↑                                   
  外圧の安定

 今回、気候と生物の個体数の関係を見てみました。
 では、次回より、気候の変化と脱アフリカを行った猿人、旧人、新人の関係性はどのようなものだったのか見ていきます

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コメント2件

 ぴのこ | 2010.11.16 18:44

なるほどなぁ、深いなぁ、とじっくり読ませていただきました。
>人間は、同一視→感謝の回路を土台にして、相手や周りのその背後にあるあらゆるものに対して、肯定視=感謝の想いを馳せることで、充足に向けた可能性探索へと向かうことができます。
心も体も元気でいる人は、いつも感謝しているなぁというのは感じていましたが、みな人間が持つ回路を健全に使っているからなんですね。
そっか、そっか。
日々の感謝を大切にこれからも生きていこう!
そして、周りのみんなにも伝えていきたいなと思いました♪
ありがとうございます!

 りんご | 2010.11.16 19:35

>心を開くとは、胸の内を“出す”ということではなく、周りの状況やみんなの気持ちを受け入れるために開くこと。
心を開くというと、自分の気持ちを伝えるというイメージがあった私にとって、びっくり!でも納得という感じです☆
安心という気持ちも、周りに委ねたり、受け入れてもらって生まれてくる♪
そのためにも、自分も周りの気持ちを受け入れていくことも必要ですよね(^^)
気付きをもらえました~☆
ありがとうございます♪

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