発電菌と一緒に生活する未来!、もうすぐか?
脱炭素の圧力に「技術力で立ち向かう日本」。その中でも特に面白いのが微生物発電です。
今日は、日本のある企業(KURITAさん)が微生物燃料電池の開発で、世界でトップを走っている事例と、微生物で田んぼ発電を追求している研究を追ってみました。
微生物燃料電池では、発電量 200W/m3という世界最高レベルの性能を達成。この発電量は、なんと、脱炭素の再生可能エネルギーとして多く採用されている太陽光発電パネルの発電量に匹敵します。そして、太陽に関係なく雨の日も夜でも発電が可能です。
(画像は、こちらからお借りしました。)
海の微生物は人間の体内環境に酷似した他の微小生物との共生を前提にしたコミュニティを形成
今回は海洋微生物について書きたいと思います。
微生物には多様な種類が存在し、それぞれに特性があります。
海に存在するプランクトンやバクテリアといった海洋微生物は他の微生物と同様に光合成で二酸化炭素を吸収し酸素を放出したり、逆に呼吸によって二酸化炭素を放出します。
一方クジラなどの大型海洋生物に吸い込まれなど食物連鎖の基底部を担い、環境の変化にも柔軟に適応するなど他の微生物と異なる特性も持っています。(土壌微生物は糞を分解する役割はありますが、食物連鎖の中には含まれません。)
未知の海洋微生物圏へのチャレンジ -遺伝子の超並列大量解析による微生物多様性研究の新展開-より
海洋微生物は培養が難しく、他の微生物に比べても分からないことがまだまだ多いですが、海を媒介に特異なコミュニティを紹介していきます。
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【地震のメカニズム】地震は、マグマに溶存した熱解離ガスによる水素爆発②
【地震のメカニズム】地震は、マグマに溶存した熱解離ガスによる水素爆発
の続きです。前回は、海溝型地震のメカニズムについて読み解きました。
おさらいすると、
・海のプレートの中間部は、上部が固定され、下部が移動することで岩がゴロゴロ転がり「隙間」が出来る。
・その隙間にマグマと海水が入り込むことで、水素と酸素が溶存した岩より軽いマグマが生産される。
・軽いマグマが上の岩を突っつくことで、上部の岩が崩壊。崩壊した結果隙間が出来るため圧力が下がる。
・圧力が下がるとマグマに溶存していた水素と酸素が気体となり、水素ガスと酸素が結合して【水素爆発】を起こす。
・水素爆発は断熱膨張で爆発で膨張した空間が元に戻ろうとする【爆縮】が発生。この爆発、爆縮が【地震】
というのがメカニズムです。
今回は直下型地震、火山のメカニズムについても整理します。
直下型地震のメカニズム
直下型も海溝型地震と原理は同じで、溶存熱解離ガスを持ったマグマの爆発爆縮現象だ、というのが著者の説です。
・海溝型との違いは発生する場所で、直下型は陸のプレート内で発生。
・熱解離ガスが水素爆発するためには「減圧」される必要があるが、海溝型の岩盤崩落による減圧とは異なり、直下型はマグマの上昇による「自然の減圧」。軽いマグマはどんどん上昇していき、それに従って気圧は減少していく。
・地中にある液体マグマと岩のうち、固体の岩の方はマグマに比べて比重が大きく「隙間」がある。逆に液体のマグマは「隙間」が無い状態。
・マグマが深さ約10km(約6千気圧)まで上昇すると、周りの岩とマグマの比重がバランスし、岩の隙間にマグマが入り込む「マグマ溜まり」が形成される。
・マグマ溜まりにある熱解離ガスが何らかの刺激を受けると【水素爆発】が発生。これが直下型地震。直下型も海溝型地震と同じように分解、結合を繰り返す事で、水が無くなるまで、あるいはマグマの温度が下がるまで何度でも余震が繰り返される。
・活断層の厚さは数十メートルまでしかないので、活断層が切れて直下型地震が起こる、というのはありえない、
以上が、直下型地震のメカニズムになります。
火山噴火のメカニズム
続いて火山です。
火山噴火も地震と同じ化学現象ではないか。というのが著者の仮説です。
熱解離ガスを含んだマグマが生成されるところまでは同じで、そこから
・軽いマグマが熱解離ガスを含んだまま上昇。酸素ガスだけが抜けてしまったか、不足したときには地表面近くまで上昇したマグマが空気中の酸素と結合。これが火山爆発。
・火山爆発時には、岩に含まれている結晶水も熱解離を起こして酸素と水素に分子分解する。これが結合することでごく小さな爆発となり、岩の分子が分解。これがミクロンオーダーの火山灰。
という説を導いています。
以上、前回の海溝地震も含めてまとめると、
海溝型、直下型、火山もすべては【マグマがエネルギー源、水が地震発生原(水素ガス)】
地震は【地中での水素爆発】
火山は【地表面近くでの水素爆発】
という事になります。
地震の発生メカニズム「熱移送説」の地震予測精度は90%・・・角田氏の最新の研究より
をはじめ、マグマが地震の原因である、という事は当ブログでも取り上げて来ましたが、マグマのエネルギーを受けて地震発生のメカニズムとしては、より説得力があると思いますがいかがでしょうか。
次回は、著者が提唱する「伊豆緩衝帯プレート」について整理します。
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熱移送説と解離水の爆発・爆縮の統合
【地震のメカニズムについて】
このブログ(地球と気象・地震を考える)で紹介されています「スミルノフ物理学」スミルノフ物理学~まとめ① – 地球と気象・地震を考える (sizen-kankyo.com)
をベースにに考えると
地震のメカニズム:理論1「熱移送説:角田理論 http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=248043)
理論2「解離水の爆発・爆縮(石田理論)」 http://www.ailab7.com/kaisetuban.htm
が統合できます。
〇地球内部から発生する莫大なエネルギーの発生源は?⇒地球の内殻(エーテル相)
〇地震の要素となる水はどこからくるのか?⇒地球の内核から発生する
上記の仮説を佐野千遥の新物理理論をベースに考える。
★エネルギーの収束と発散と物質(生物)生成
宇宙は【固相⇔液相⇔気相⇔プラズマ相⇔エーテル相の五相となっている。】(佐野説)
左から右に向かってエネルギーの発散(エントロピー増大)過程、逆の方向はエネルギーの収束(反エントロピー)過程である。発散と収束はエネルギーの向きが逆で各相に発生しており、合算値で相の進行方向が変わる。
プラズマ相は電子と陽イオンに分かれて渦巻き運動(自転と直線運動の構成)で散逸構造(開放系)を持っている。宇宙空間(エーテル相に流れる)
又エーテル相は、負の質量(s極単極磁力子)と正の質量(N極単極磁力子)がつりあってゼロ磁場で満たされている。
★【太陽の構造は内核に負の質量(s極単極磁力子)が宇宙からエネルギーが流れ込んでおり、外周にあるプラズマ相から、宇宙空間にエネルギーを発散している。太陽系惑星は太陽の表面から次々に分離したものであるので地球も太陽と同じ構造を持っている。】(佐野説)
以下仮説(スミルノフ物理学①~物理学(宇宙論)と生物学(生命の誕生・進化)が繋がってくる – 地球と気象・地震を考える (sizen-kankyo.com)
地球の構造は内核に負・正の質量(S・N極単極磁力子:エーテル相)次にプラズマ相、マグマ(気相・液相)、外殻(固相)となっており、内核から外に向けて収束エネルギーが流出しエネルギーの収束(物質化≒水素原子→重元素→分子)を図りながら、一方では宇宙空間へ向けてエネルギーの放散(電磁波の放出)が行われている。プラズマ相で発生した原子からマグマが作られ、その内部には分子(多量な水等)も含んでいる。
又地球の内核はs極単極磁力子が多く、外殻(固相)に近づく程N極磁気子が多くある。この構造が引力を生む構造である。
○宇宙から粒子に至るまで同一構造(対数螺旋及びゆらぎ)を持っており、ゆらぎは常に発生(局在化が発生する)し、エネルギーの流れもゆらぎがある。これが太陽の黒点発生周期(太陽風の変動)や地球の磁気の変動となっている。ただ太陽系全体は収縮過程(S極磁気子の減少≒エネルギーの質量化の方向)にあり、地球の大きさも誕生当初より小さくなっているらしい。
(補足)
気象兵器HAARPは乖離水の爆縮の引き金を引くに必要なエネルギー(超長調波の電磁波)を任意の場所?に与える事が出来る。
■地震の予知及び対応策
上記仮説が大筋正しいとすれば、電波望遠鏡(電磁波の受信)・HAARP(電磁波の発信)等の技術が一定確立している現代、地震可能性のある部分の地球内部構造(マグマ内の乖離水のプラズマ状態及び場所:圧力・温度・位置等)及び爆縮までの時間は正確に分かると考えられる。もっと研究が進めば地震エネルギー(プラズマ状態の内部エネルギー)を吸い取る事も可能になるのではと考えられる。
磁力の発見の歴史~中世キリスト教世界 アウグスティヌスVSアリストテレス~
磁力の発見の歴史~古代ギリシャ・ヘレニズム・ローマ帝国編~では、ローマの自然観=「共感と反感」のネットワークという自然把握は、その後のルネサンスに至るまでヨーロッパ中世に大きな影響を及ぼすこととなると書きました。
今回は中世キリスト教世界に入っていきます。
キリスト教は当初ローマ帝国(権力)から迫害され下層の民衆の間で支持を拡げていたが、ローマ帝国の弱体と共に権力側にも支持を得て、313年のコンスタンティヌス帝の時代に公認され、テオドシウス帝の時代に軍事国家ローマの国教となった。こうしてキリスト教社会が成立し、ヨーロッパ中世がはじまる。
この時代のキリスト教世界のイデオローグだったのが、アウグスティヌスで、彼はプラトンのイデア界と天にある神の国を同一視し、現実の自然界と人間界をその下にある邪悪に満ちた世界と見做し、自然研究を聖書研究の下位に置いた。その彼が異教徒を論破する目的で晩年に全精力をかけて書き上げた『神の国』であり、磁石についてはその終わり近くで、端的に不思議な事象(神の奇跡)として語られている。
アウグスティヌスの考え方の起点にあるのは
「私たちが奇跡を説明できないのは、それが「人間の精神の力を超えているから」にすぎない。つまるところ奇跡や自然の不思議は神の啓示であり神の偉大さの顕現であり、有限で脆弱な人間精神のなすべきことは、その理由を解き明かすことではない。人間には、自然に示される神の救済の意志を読み取ることだけが許されるのである。」
ここからは、磁石や鉄の磁気化などの不思議に対して合理的で理解可能なものとする姿勢は見られないどころか、このような自然の不思議に対して理由を求める心、それ自体が肉体的欲望と同類の忌むべき克己すべき欲求に他ならないとみなされている。
こうなってしまうと、自然研究は信仰と別のものというだけでなく、むしろ積極的に信仰に反することになってしまう。現実に多くのキリスト教知識人の間では、プトレマイオス天文学さえ知らず、聖書や『ティマイオス』に基づく稚拙な宇宙論が語り継がれることとなった。
アウグスティヌスの思想は、中世の全期間を通じて、ヨーロッパの特に知的階級に絶大な影響を及ぼした。
アウグスティヌスは科学のための科学は否定したが、自然科学その他の世俗の学問に対する立場は、キリスト教徒は聖書解釈のために科学的な知識が必要な時はそれを所有する異教徒から借りれば良いという便宜主義だった。したがって、キリスト教には固有の自然科学理論がなかったために、旧来の科学を無視することができなかった。特にその影響が顕著となったのが医療の面で、無視することはできないが説明もできないもの=魔術・呪術と見做すことに繋がっていく。
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生命のエネルギー:ATP合成(電気合成もあった)~電気をつくり食べる微生物
日本は、エネルギー資源のほとんどを輸入に頼り、石油や天然ガス、石炭等の輸入資源の動きに常に左右されます。この間、脱炭素の世界的な圧力の中、地熱発電の他、様々な再生可能エネルギーの研究・開発が急ピッチで進んでいます。脱炭素の圧力に「技術力で立ち向かう日本」。エネルギーの自立が期待されます。
その中でも特に面白いのが微生物発電。それにつながる「微生物と電気との研究」。この研究を通じて、生命誕生の初期から、生命のエネルギーをつくっているATP合成に「電気合成」もあることが分かってきました。
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生物が個体を越えて波動エネルギーを送り合う仕組みは、単細胞生物の時代から備わっていた
生物は、神経細胞の間に電気信号を流すことで、体全体へ指令を出しています。
通常、神経細胞を取り巻く電気の環境は、静止膜電位と呼ばれており、電位のバランスが取れている状態です。
一方で、神経細胞に電気信号が流れる時には、細胞膜のイオンチャネルを通じて、膜内外の電位差を作ることで、電気信号を伝達しています。
これは活動電位と呼ばれます。
実はこの活動電位、細菌などの単細胞生物でも同じ仕組みが働いているんです!
細菌は、活動電位を利用することで、単細胞である細菌同士で会話をし、連携して生存しています。
カリフォルニア大学サンディエゴ校の分子生物学者スエルらは、細菌が100万個以上の大規模群に増殖してもうまく生きていくメカニズムを調べました。
その結果、最近のコロニーが臨界サイズに達すると、コロニー中心部の細菌に十分な栄養が届くように、コロニーの端にいる細菌が増殖を止めていることがわかりました。
この細菌同士の連携に使われているのが活動電位です。端にいる細菌は、分裂停止のメッセージを、生物の神経細胞と同じようにイオンチャネルを通じて伝達しています。
チャネルの開閉によって隣の最近の電荷が変化し、それが荷電粒子の放出を誘導して、電気信号がさらに隣の最近へと次々に伝わっていくのです。
これまで、経絡やハタ・ヨーガなど、人類が皮膚を通じて電気的エネルギーを体内外に出し入れする仕組みに触れてきました。
今回、単細胞生物である細菌が、イオンチャネルを活用して、個体間で電気的エネルギーをやり取りすることが分かりましたが、人類も「ヒーラー」がいるように、皮膚と体内のイオンチャネルを通じて、個体を越えて電気的エネルギーでつながっているのかもしれません。
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人も、土も、植物も、同じ構造で成り立っている~多種多様な菌との共生に成り立つ生命
コロナ禍以降、ウイルス、さらには菌に敏感になり、マスク・手洗い・うがいの徹底だけでなく、何かとアルコール消毒することが常態化しつつあります。外遊びをしていても、土=菌がたくさんいる=汚いという認識を持っている人も多いのではないでしょうか。
菌を排除することが本当に人にとって良いものなのか?人や土、菌の構造を分析することで検証してみたいと思います。
■そもそも人には何兆個もの細菌が共生している
実は、細胞の数よりも、共生する最近の数の方が多いとされています。その数、腸だけで100兆を超えます。
この菌はどこからきたものなのか。実は、腸内細菌の祖先は土壌菌と呼ばれる、地球上で最も多種多様な生物が暮らす表土由来の菌なのです。
腸内細菌は、人の祖先が食べ物と共に土壌菌を取り込み、腸にすみついた内細菌が、定着して受け継がれたものとされています。
現代の農作物においても、土壌菌は付着しています。表面だけでなく、全体に億単位で!
世界各地には、栄養豊富な土を食べる「土食文化」があり、今でも残っていることも有名です。もちろん、土食文化により病気になることはないようです。
細菌では、身近なところでも、乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスにかわる、土壌菌サプリメントも登場しているそうです。
体内に取り込んだ食べ物の分解・発酵を行うという役割から見ても、(腸内)細菌は人にとって親和性の高いものであり、欠かせないものと言えます。
★闇雲に抗菌するのは毒
「汚い」「危険」と観念的に菌を徹底排除してしまうのは、異常な状態。実際、抗菌薬・抗菌石鹸等がアレルギー性疾患の原因になる可能性についての報告が出されています。
※今回は割愛しますが、むしろ幼児期に多様な菌と触れ合うことの推進、より良く腸内細菌を育むために母乳が注目されつつあります https://toyokeizai.net/articles/-/281902?page=4
■人も土も植物も、同じ構造で成り立っている
人が腸内細菌を介してはじめて栄養を確保できるように、土も、植物も、細菌によって支えられています。
土には落ち葉や生物の死骸が落下、分解されることで土の素ができ、それを土壌菌が食べて分解・発酵することで腐植土となります。その腐植土がミネラル分と混ざると「土」になるのです。
土の通気性・保水性を保たせているのも実はフミル酸やフルボ酸という土壌菌由来の腐植酸だそうです。
そのため、たった1gの土には、100億〜1000億個、6000〜5万種類ほどの土壌菌が暮らしているとされています。
植物は、実は土壌菌がないと十分な栄養も水も得ることができません。
根の周りに大量に共生している土壌菌が、病原性の微生物から守り、空気中の窒素を栄養に変え、供給しているのです。これは人間の腸内細菌による免疫力の構造と全く同じ構造。
さらには、菌根菌という菌類の一種が土の中にある水脈と根をパイプのような役割をして、植物に水を供給しているそうです。
土も、植物も、人と同じ。だからこそ、どこか親和性があり、人を惹きつける。
それらを繋げていたのは、目に見えない菌たちだった。
だからこそ、観念的に汚い、危ないと、菌を、土や植物を遠ざけ、排すのではなく、
如何に豊かに交わるか、より受け入れるかを考えていかないといけないのではないでしょうか。
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地震の発生メカニズム「熱移送説」の地震予測精度は90%・・・角田氏の最新の研究より
現在は、地震のメカニズムはプレートテクトニクスで解明されたといわれているが、膨大な研究費を使っても予知精度は極めわるく、矛盾点もかなりある。
それに対して、角田氏の熱移送は、火山活動との関係を主にした実態調査から、かなり説得力のあるものだと思われる。10年前の記事、
のほか、多くの記事がある。
そして、2022年1月に発刊された、角田氏の続編『徹底図解 メガ地震がやってくる』では、その後の追求により、かなりの精度で地震を予測できそうな事実が解ったようだ。
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人類の祖先である大型類人猿から木との関係があるからこそ木と人は親和性がある!?
Every evening #orangutans build a new #sleeping #nest in the treetops. They have developed sophisticated techniques for #building their nests. A sleeping nest has to support up to 100 kg and not only offer sufficient security, but also be comfortable. #Weekend #Forest #Palmoil pic.twitter.com/Z8dpQPUXso
— Orang-Utans In Not (@OrangUtansInNot) August 6, 2021
人工物質を使用した空間が人体に及ぼす影響が明らかになると同時に木が持つ可能性に注目が集まり、木材・自然素材が見直され、木材を活用した住宅や公共建築が増えてきました。
また、将来の持続的な森林資源の持続や、カーボンニュートラル、SDGs実現の観点からも、社会的に「木材」に注目が集まっています。
では“木は人にやさしい”“木ってなんか良い”その木と人との親和性の根源はどこにあるのでしょうか?
人類史を遡っていくと、そのヒントがあるかもしれません。
そこで、人類の祖先とされている大型類人猿が発見していた木の可能性や、大型類人猿と木との関係について探っていきましょう。
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『Roland Ennos(2021)The Age of Wood.(ローランド・エノス 水谷淳(訳) (2021)「木」から辿る人類史 NHK出版』より紹介
木の複雑な構造を理解する
大型類人猿にとって、木の枝の力学的性質を理解出来るともう一ついいことがある。枝を使って、安全に眠れる巣を作ることができるのだ。全ての大型類人猿は、林冠にお椀形の複雑な巣を自力で作ることができる(ただし、図体の大きいシルバーバックのオスゴリラは林床〔森林の地表面〕にとどまるのを好む)。そしてそのような巣を作ることで思いがけないメリットが生まれ、新たな可能性が開けるのだ。
類人猿以外のサルは、林冠の高いところにある枝の上で眠る。確かにヒョウやジャガーなど地上の捕食者からは身を守れるが、危険だし眠り心地も悪いはずだ。できるだけ太い枝を見つけてその上に座り、臀部の分厚くなった皮膚に体重を預けるが、それでも夜中に何度も目が覚めてしまう。しかしお椀形の広い巣の中で眠る類人猿はずっと安全で、長く深く眠ることができる。