東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か7~世界の原発建設動向~
福島原発事故を受けての緊急シリーズですが、皆さんの期待に応えるべく、まだまだ「毎日」続けます。
今日はここ最近の原発建設動向です。
まず、世界で原発に依存している発電量はどれくらいか?
(出典:「原子力百科事典」http://atomica.nucpal.gr.jp/atomica/index.html)
グラフではアメリカ、フランス、日本が突出して多いことが判ります。
また、先進国だけでなく、多くの国で稼働しています。
しかし、1980~1990年代には脱原発の流れが確かにありました。
ヨーロッパでははっきりと廃止の方向へ舵を切っていたかと思います。
しかし、いつの間にか、原発がCO2を排出しない「クリーン」なエネルギーということになり、その方向は変ってしまいます。
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東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か 6~原子力が無くても日本の電力は不足しない~
昨日の、原発は必要か否か 5~1978年9月以前に着工された原子炉25基は原子炉設置基準を満たしていない~では、日本で稼動中の原子炉55基のうち、実に半数近い25基がそもそも明確な耐震基準ができる1981年以前のものであることをお伝えしました。
耐震基準を満たしておらず、あるいは、満たしていても阪神大震災や今回の東北地方太平洋沖地震クラスの揺れには対処できない可能性が高い。これでは、いつ、地震や津波による新たな原発事故が起きるか非常に不安になります。
しかし、電力会社(や政府)は、「原発がなければ電力が不足する→原発は不可欠」という主張(脅し?)を崩しません。改めて、「そもそも原発も含めた電力事情はどうなっているのか?」「本当に原発を無くせば必要な電力がまかなえないのか?」という疑問について追求していきたいと思います。
<東北地方太平洋沖地震 緊急シリーズ:これまでの記事>
原発は必要か否か1~基礎編~
原発は必要か否か2~放射線、放射能って何?~
原発は必要か否か3~そもそも見切り発車だった原子力発電~
原発は必要か否か 4~原子力産業の再編:BWRとPWRとは?~
原発は必要か否か 5~1978年9月以前に着工された原子炉25基は原子炉設置基準を満たしていない~
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東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か 5~1978年9月以前に着工された原子炉25基は原子炉設置基準を満たしていない~
昨日の、「原子力産業の再編:BWRとPWRとは?~」では、原発の主流である軽水炉型のBWR(沸騰水型)、PWR(加圧水型)についての基礎を整理しました。
では、次に気になるのは今回の福島第一原発はどちらだったのか、ということです。
そして、「原発全体ではどうなのか?」、「他は大丈夫なのか?」といった疑問について追求していきたいと思います。
<東北地方太平洋沖地震 緊急シリーズ:これまでの記事>
原発は必要か否か1~基礎編~
原発は必要か否か2~放射線、放射能って何?~
原発は必要か否か3~そもそも見切り発車だった原子力発電~
原発は必要か否か 4~原子力産業の再編:BWRとPWRとは?~
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東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か 4~原子力産業の再編:BWRとPWRとは?~
先週の東北地方太平洋沖地震から、1週間が経過しました。
そして、徐々に今回の地震及び津波による原発被害に関して、その実態が明らかにされつつあります。
『事故原発は“欠陥品”? 設計担当ら35年ぶり仰天告白』 2011.03.18
自衛隊に警視庁機動隊、そして東京消防庁の特殊部隊まで巻き込むことになった空前の原発事故は、実は人災である可能性が浮上している。
福島第1の原子炉は米ゼネラル・エレクトリック(GE)が開発した。そのGE元社員のデール・ブライデンボー氏はロイター通信の取材に対し、福島第1と同型の原子炉について35年前に安全面での不安を指摘していたと打ち明けたのだ。
そのうえで同氏は「分析が終わるまで一部の原発は閉鎖されるべきだと思ったが、GE側は応じなかった。そのため、私はGEを辞めた」と、退社した経緯を説明した。
米ニューヨーク・タイムズも、米原子力委員会の専門家が1972年、この原子炉は水素がたまって爆発した場合、放射能を封じる格納容器が損傷しやすいため、「使用を停止すべき」と指摘した、と報じた。
今回、事故を起こしたのは「マーク1」という沸騰水型原子炉の一種で、60年代にGEが開発した。中心の燃料棒を圧力容器、さらにその外側をフラスコ状の格納容器で守っている。格納容器が小さく、設備建設費が安く済むため、計104基の原子炉が稼働している米国では同型の炉が23基も稼働している。米国外にも9基あり、計32基が現在も運転中だが、格納容器が小さいゆえに、水素爆発で損傷するリスクが高いというのだ。
福島第1の原子炉はGEの設計図をもとに、東芝や日立製作所が関わって建設、運転されてきた。設計に携わった東芝の元技術者、小倉志郎氏(69)は16日、外国特派員協会の記者会見で驚きの証言をした。
「(67年に)設計した当時は、津波は前提になかった。日本で事実上、初の原子炉設計だけに知識に乏しく、耐震設計基準についても判断できなかったと思う」
小倉氏は福島第1原発の1、2、3、5、6号機の冷却部分などを設計した。その小倉氏によれば、津波の対応はその後、日本独自の設計で織り込まれるようになった。しかし、推定で最大10メートルとされる今回の大津波より「想定規模ははるかに小さかった」。また、地震の規模についても「マグニチュード(M)8・0以上の地震は起きない、と社内で言われた」とし、M9・0の巨大地震は想定外であったことを明かした。
地震対策は「私の定年が近くなってやっと見直しをしたが、それでも大地震は想定しなかった。責任を感じる」と語っている。
米メディアの報道と設計者の証言をまとめると、もともと事故時の危険が高い米国発の原発が、津波や地震のリスクを十分に考慮せず建設、運転されてきたことになる。前出のブライデンボー氏は今回の事故について、「マーク1型格納容器が、他の原子炉ほど地震や津波の負担に耐えられないことから(事故が)生じた」と分析している。
福島第1原発の1号機が運転を開始したのは71年。40年もの間、周囲を巻き込む深刻な事故を起こさなかったのは奇跡だったともいえる。
ZAKZAKより引用
画像はデイリー ルーツファインダー様よりお借りしました。
今回は、上記のような問題を引き起こす背景となる「原子力産業の再編」について過去の記事を元に見ていきたいと思います。
応援よろしくお願いします。
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東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か3~そもそも見切り発車だった原子力発電~
2011日3月17日現在、政府会見やマスコミ報道では明らかにされない原発事故に対する情報が、ネット上では続々と投稿され続けています。
「今の政府や東電、マスコミの行っているのは情報の管理」(リンク)
「気象庁:国民の方を向いてくれ!」(リンク)
「若い人たちは、西に逃げてください。 老人と、公務員は、決死隊員になる覚悟を決めてください。 ◆副島隆彦」(リンク)
「原発 政府・マスコミ、ごまかし。危ない?!」(リンク)
「どこがまでが危ないか:計算結果②」(リンク)
この様に甚大な被害を人類に与えようとしている原子力発電が、世界でも有数の技術力を持つといわれるわが国日本で、いったいどの様な将来的展望を持って推進されてきたのでしょうか?
『東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か~』シリーズ基礎編3日目の今回は、「わが国の原子力発電が、どのような展望を持って推進されてきたのか」について、過去の投稿をもとに再度押さえ直ていくことにします。
原発廃止に向けて、応援よろしくお願いします。
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東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か2~放射線、放射能って何?~
昨日から、東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か~のシリーズが始まりました。
マスコミや政府からは、原発の本当の恐ろしさは発表されることはありません。
彼らは、被害が深刻化しつつあるなかでも、まだ原発を廃止する気はさらさらないようです。
詳しくは→(〔統計分析〕計画停電が「焼け太り原発推進プロパガンダ」にすぎない疑い)
みなさんが知りたいことは、「原発って本当のところどうなの?どのくらい危険なの?」といったところだと思います。
昨日に引き続き、まずは基礎編をお伝えします。
原発廃止に向けて、応援よろしくお願いします。
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東北地方太平洋沖地震~原発は必要か否か1~基礎編~
東北地方太平洋沖地震は、未だ被害の全容がつかめず、安否確認もできない状態が続いています。被災された関係者の方々には心よりお見舞い申し上げます。また、福島原発も同様に、新たな問題が出るたびに、何が起きているのか、事実は何なのかを皆各々に探索していることと思われます。(マスコミ発の情報があてにならないことは、今回も一層際立っています。)
このブログでも、過去原発について、基礎的な原発の仕組みから、原発の問題性、表には出てこない原発の実態、原発推進の背景にある政治、金融の動きなど、あらゆる角度で追求してきました。今回から暫くは、原発の実態をつかみたいという皆の期待に応えるべく、それらの投稿をもとにした緊急シリーズ「東北太平洋沖地震~原発は必要か否か~」を記事にしていきたいと思います。
また、原発は人類も含めた生物を間違いなく滅亡へと導くものです。この災害を機に、原発の実態をきっちり認識し、廃絶にむけての機運を高めていけるよう、シリーズを連ねていきたいと思います。
まずは、原発の基本的な仕組みから。
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次代を照らす太陽エネルギー3~太陽の中心から生まれるエネルギー~
これまでのシリーズ記事はこちら↓
次代を照らす太陽エネルギー1~プロローグ~
次代を照らす太陽エネルギー2~太陽の誕生と、宇宙の秩序のはなし~
太陽シリーズ第3回
今回はいよいよ、広~い宇宙から、太陽にクローズアップしていきます
私たちが地上で受けている、太陽の光。
このエネルギーは、どのようにして生まれ、宇宙へと放たれているのでしょうか
続きに行く前に・・・
いつもの、お願いします
ありがとうございます
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人の寿命ってなんだろう?その2~人類の歩みと寿命・仮説~
みなさん、こんにちは
いよいよ、寿命シリーズ第2弾です
今回は、これまでの人類の歩み を振り返りながら、寿命について考えてみたいと思います
考える軸は、前回の投稿の 、
>「周りの役に立ち、活力をもって、充足して生きる
>これが、“人々の寿命”と、定義できるのなら、
>その限界はどのくらいなのでしょうか?
>どうすれば、それを少しでも長くできるのでしょうか?
…です
以下は、現段階で、私たちが考えている仮説です
続きに行く前に、いつもの お願いします
ありがとうございます
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環境問題のパラダイム転換シリーズ5 ~京都議定書から見る排出権取引の実態~
環境問題解決のための政策や運動の方向性が、経済活動を加速し、環境問題悪化の原因になっているという現象が散見されます。先の『いってることとやってることが違う』という感覚は、ここから来るのだと思います。これは、多くの人が抱いている感覚でもあります。
(環境問題のパラダイム転換 1 ~CO2地球温暖化仮説を題材にして~プロローグ)画像はJANJAN様からお借りしました。
上記のように、密接に絡み合う環境問題と経済活動への違和感は、誰しもが感じるところであり、「排出権取引」はその中心的な事例なのではないでしょうか。
そもそも「排出権取引」とは、
全体の排出量を抑制するために、あらかじめ国や自治体、企業などの排出主体間で排出する権利を決めて割振っておき(排出権制度)、権利を超過して排出する主体と権利を下回る主体との間でその権利の売買をすることで、全体の排出量をコントロールする仕組みを、排出権取引(制度)
(EICネット 環境用語集)
とあり、前提となる排出権取引の目的とはCO2排出量の削減の為ですが、「実際どのような状況になっているのかはよくわからない」というのが大部分の人達の感覚ではないかと思います。
そこで今回は、この「排出権取引」への漠然とした違和感の部分を検証していきたいと思います。
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