2019-06-06
脳回路を解く(2)~・脊椎動物の脳・~
生物の進化とともに、脳も進化してきた。そして、脳は、基本構造が変化するのではなく、新しい機能が付け加わるように進化してきた。つまり、ヒトの脳の進化を知ることは、生物の進化を知ることにつながるのだ。高度な情報処理が可能なヒトの脳ができるまでには、どのような進化の道のりを歩んできたのだろうか。
今から5億年前に生命が獲得した神経管は、進化を経て“脳”となった。脳は生物の進化と共に新たな領域を形成し、機能や役割を生み出していった。
中枢神経系というのは、ホヤなどにある神経管というものから発達した。
この神経管の端にある僅かな神経細胞が進化の過程で発達。ここがやがて、①終脳・②間脳・③中脳・④後脳・⑤髄脳という5つの部分に発達していった。カエル、ワニの延髄の右側は、残りの神経管が脊髄になった。ラット、猫、チンパンジーの場合は、脳幹の右側もしくは下が脊髄に。チンパンジーは、ほとんど人間と同じ。
脳の歴史~昆虫(ミツバチ)から両生類→爬虫類→ラット→ネコ→チンパンジーまで |
「ぜんぶわかる 脳の事典」(坂井建雄・久光 正監修 成美堂出版)よりお借りしました。 |
脳の形成は、長さ2mm、直径0.2mmほどのチューブである「神経管」から始まる。神経管の内側で多くの細胞がつくられ、神経管が膨らむことにより、脳がつくられるのだ。この神経管はどの脊椎動物でも共通に出現する。脊椎動物の脳は、どの生物種でも基本構造は同じになっている。
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