2019-06-24

脳回路を解く(5)~・文字と書き言葉の弊害・~

縄文人は文字を持ちませんでした。
現在も残存するアイヌも文字を持たない民族です。文字を持たないアイヌは、神話や伝説などを口伝えで受け継いできました。
では、なぜ文字が必要だったのでしょうか?

文字を必要とする民族は、管理することを目的として始めます。 簡単に言えば、税金の取り立て記録や、人員への命令の記録や、支配の正当性の記録や、貢ぎ物の記録がなければ口頭だけでは確実ではないからです。特に、命令が、伝達ゲームでは管理できません。 支配者一人の言葉は、同等に被支配者に伝わらなければ間違いや誤解によって違う結果とならないようにするために共通の合図が複雑化する中で、文字として発達していくのです。逆に言うと、管理社会でない民族には文字は必要性はないのです。ですから、文字を持たない民族や文化が劣っていて、文字を持つ文化が優秀なのではありません。統一国家のような集団を集合させるような構造を持たない民族には文字は必要ではありませんでした。
『アイヌはなぜ国家を作らなかったかの話』より

つまり、文字は支配階級が作り上げたもので、我々の心底の感情(潜在思念)とは無縁なものであったのです。

言葉そのものはあくまでもデジタル記号でしかないので、本能中枢の内識→外識を駆動させない限り、言葉は何の意味も持たない。従って、本能中枢(潜在思念)が駆動していないまま、文字面だけで分かったつもりになっている文字脳の場合、そもそも本当の意味が掴めていないので、決して永久回路が形成されることはない。
『脳回路を解く(4)』より

文字面では永久回路が形成されないばかりか、それ以上に我々に悪影響を及ぼしているのです。
(さらに…)

  投稿者 asaoka-g | 2019-06-24 | Posted in O.進化史, O01.脳回路No Comments »