2008-04-06

日本の水資源と水利用の現状 1.列島の水資源

世界的に、水の枯渇がいわれているが、日本では、渇水や水不足がここ数年は大きな話題にはなっていませんね。
水飢饉とは無縁そうな日本。本当にそうなのか? 
 
日本の水資源の特徴、水利用の状況を扱ってみます。 
 
まずは、地球上に存在する水の形態について。 
water06.jpg
 
地球上の水の大半は、海水です。
地球上の水は、13.86億立方kmの水がありますが、そのうち97.5%が海水です。 
 
淡水は、全体の2.5%、0.35億立方km。その過半は氷河等の形態です(0.24億立方km)。
そして、地下水が0.11億立方km。
河川、湖沼等は僅か0.001億立方km、全地球の水の0.01%です。 
 
水の惑星といわれますが、陸上生物(植物・動物)が依拠しているのは、わずか0.01%の水です。 
 
では、日本の水資源(もちろん淡水です)はどうなっているのでしょう。 
 
分かりやすい図が、水資源白書にありますので、まずはその図から。 
 
water04.jpg 
 
日本の年間降水量は、6500億立方mです。そのうち、2300億立方mが蒸発し、残りの4300億立方mが、地中にしみこみ、河川を流れ、湖沼に溜まります。(図の平均水資源賦存量) 
 
一方、日本の水利用総量は、年間800億立方m強ですから、水資源賦存量の約1/5を使っています。 
 
日本の水資源は、まだまだ余力があるのでしょうか。あるいは、余力がないのでしょうか? 
 
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水資源の余力を考える前に、年間800億立方mの水利用の中身を見てみます。 
 
日本の水利用は、大きく、農業用水552億立方m、生活用水(上水)162億立方m、工業用水121億立方m、合計835億立方mです。 
 
また、河川水が731億立方m、地下水104億立方mです。 
 
water05.jpg 
 
日本の水利用の特徴は、以下です。
 ①河川を流れる水を使っていること。
 ②農業用水が過半以上を占めていること。
 ③農業用水は、田植え期(現在は4月~5月)という特定の時期に集中すること。 
 
日本の河川は急峻で、沢山雨が降るが、あっと言う間に海まで流れてしまいます。
この河川に沢山のダムを作り、安定して水を利用できるように、百年、数十年に渡って、取り組んできた成果により、賦存量の1/5を活用しているのです。 
 
水利用の更なる増加に対応しようとすれば、ダムを追加する必要があります。 
 
しかし、河川上流のダム適地が少なくなっているのです。
だから、河川の最下流に河口堰をつくり、河川水の最後の一滴まで使う段階に入っています。
その意味では、日本の水資源は、限界に来ているといえます。 
 
代表的な河口堰が、長良川河口堰ですね。 
 
参考:長良川河口堰の目的
リンク
参考:河口堰の図   
リンク
 
最後に、水資源白書へのリンクをはっておきます。 
 
リンク

List    投稿者 leonrosa | 2008-04-06 | Posted in K02.水質汚染5 Comments » 

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コメント5件

 なでしこ☆ | 2008.08.30 22:45

一番自然に近そうに思える農業で、水が汚染されるなんて、、皮肉な話ですよね。。。
中国にしても、他国にしても、市場原理で動いているかぎり、インフラ系の問題は後回し後回しです。。。
どうにかならないものかと思います。

 ぽん | 2008.08.31 2:22

赤い水、緑の水、細菌がいっぱいの水。
飲みたくありません(><)
でも世界にはそういう水を飲んでいる(飲むしかない)人たちがいっぱいいるんですね。。
私たちも他人事ではありませんね。
農業、工業のあり方、真剣に考えたいです。

 にほん民族解放戦線^o^ | 2008.08.31 3:15

途上国へ押し付けられる環境破壊と肉体破壊

今回は、途上国の環境破壊の問題について以前から考えている事を書いてみようと思う。
 日本の公害は1950年代から1960年代にかけての高度経済成長期に問…

 ホイホイ | 2008.09.01 20:33

水の汚染っていうと、生活廃水や工業廃水ばかりが言われていますが、一番の原因が農業とは驚きです!!
畑に肥料はつき物ですが、今は肥料も化学物質になってしまって、流れ出ても、分解されなくなったから、余計酷くなったのでしょうか?
それにしても、生活廃水や工業廃水は河川に流す前に対策が出来ますが、自然に流出してしまう農業の場合、何か対策をたてることって出来るんでしょうか?

 satie | 2008.09.04 23:53

皆さん、コメントありがとうございます(;_;)
中国の農家の人は、
「肥料はやればやるほどいいんだ」
という考えを持っているそうで、その無知が
化学肥料の過剰施肥につながっているようです。
窒素は川に流れると富栄養化をもたらしますが、
畑に留まっていれば、植物の栄養になるので害はないわけです。
大豆は窒素を土中に固定する菌を持っていて、やせた土地でも良く育ち、植えることで田畑が肥沃な土地になるそうです。
昔は日本でも大豆はよく栽培されていたそうですが、
現在は消費量の80%をアメリカからの輸入に頼っています。日本でも窒素の流出による地下水の硝酸態窒素
汚染がすすんでいるのは、これが原因の一つになっているのではないでしょうか。

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