2007-02-06

ダイエットから考える環境問題2

今回は、前回予告していた自転車発電の検証を通してエネルギー問題を考えてみることにします。
03.jpg
その前に、自転車発電についてネットで調べると、どうやらその可能性を探っている人がいるようです。京都の鈴木靖文さん(有)ひのでやエコライフ研究所)です。なんと、発電用自転車のレンタルも行っているようです。
また「大学の学園祭自転車発電が実演されていた」という目撃情報も2件ほどあり、どうやら、みんなの自転車発電に対する期待もどんどん膨らんでいるようです。
では、検証に入っていきます。
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具体的数値による検証の方がイメージしやすいと思うので、
「日本国内の年間消費エネルギーを賄うためにはどれだけ自転車をこげばよいのか?」
という切り口で検証することにします。

①日本国内の年間消費エネルギー
2004年日本のエネルギーバランスフロー(←クリックして下さい。ページ中ほどにフロー図があります)は経済産業省の統計によると、
・石油や原子力などの一次エネルギー国内供給は 23060×10の15乗J(ジュール)
・そして、日本国内の最終エネルギー消費量は 16,024×10の15乗J
・このうち製品分は  6,803×10の15乗J なのでこれを除くと、9,221の15乗J となります。
 (自転車発電が製品の材料にはならないため、製品分は除外します。)
1kwh=3.6MJなのでkwhに換算すると、2.5×10の12乗kwh = 2兆5千億kwh となります。
大きすぎて全然ピンとこない数字です。

②自転車の発電量
鈴木さんの経験によると、人は自転車で 約70w 発電できるそうです。
ちなみに自転車発電機は簡単に製作できるみたいです。製作マニュアルをリンクしておきます。

③設定条件
次に条件を設定します。
ちょっとキツイですが、一日8時間ペダルをこぐことにしましょう。
人類のエネルギーのためなら、なんとか頑張れるのではないでしょうか?

③計算結果
一人が年間で発電できるのは、
  70w×8時間×365日=204kwh
ということは、日本国内の消費エネルギー1年間分 2兆5千億kwh を発電で賄おうとすると、
  2,500,000,000,000÷204=12×10の9乗
つまり120億人の人が必要となる。
現在の日本の人口は1.2億人そこそこ。全世界でも65億人。
・・・可能性が見えない 🙁

④補正1
無理やりですが、独断と偏見で補正を一部加えます。
一日8時間自転車をこぎ続けるということは、平均的な人間の活動時間を16時間とすると、一日の半分は自転車こぎの時間に割り当てられます。ということは、超希望的観測ですが、消費エネルギーもざっと半分になると仮定します。
そうすると、120億人÷2=60億人
これでも、日本1国のエネルギーを賄うために、世界の全ての老若男女が1日8時間自転車をこぐ必要があるということになります。
・・・やはり、可能性が見えない 😥

⑤補正2
ちょっと発想を変えてみることにします。
そうです、消費エネルギー自体を減らせばいいのです!
日本の人口を 1.2億人 とすると、この日本の消費エネルギーを賄ためには、
  1.2億人÷60億人=1/50
つまり、現在の消費を 1/50 に減らすことができれば、もし石油エネルギーが枯渇した究極の状態でも、人類は自力でエネルギーを生み出す術を獲得していることになるのです。
ちょっと可能性が見えました。

⑥まとめ
消費を 1/50 に減らせばいいと書きましたが、調べて見るとこの量は、数十万年前のエネルギー消費量です。
『人類とエネルギーの関わり』(資源エネルギー庁「エネルギー白書2006」より
正直、がっかりしてきました。
原油の可採年数は49年と言われています。(経済的に損をしない範囲で採取できると確認した埋蔵量を、その年の生産量で割った数字とのことで、実に怪しい数字ですが・・・。かと言って、永遠に採掘可能である訳がありません。)
原子力、太陽光、風力・・・どれも原油なしでは成り立たないエネルギー供給システムです。
なのに、エネルギー消費は上昇するばかり。そしてエネルギー政策もこの消費の上昇を前提とした、経済最優先の政策ばかり。
具体的数値で考えていくと、現在の文明はとてつもなく不安定な状態で成りたっていることかがよくわかります。ちょっとやそっとの省エネ技術で太刀打ちできる問題ではありません。
そもそも人類は、尋常でない量のエネルギーを消費しているのです。

>要するに、人類がほぼ克服し得たのは動物的(本能を直撃する様)な自然圧力・外敵圧力だけであって、本能では感取できない、しかし観念機能では認識or 予測できる人間的(超動物的)、かつ全人類的な自然課題・外敵課題は、未来永劫生まれ続ける。しかも、人類がそれらの課題の中の何をどれだけ重視するかは、人類の共認に委ねられている。つまり、全人類的生存課題→期待と応望(=追求・創造)→評価闘争=共認闘争→社会共認の形成、そしてその社会共認にとって重要な新たな人類的生存課題が更に追求され、その環が塗り重ねられてゆく。これが、同類圧力社会=共認社会の基本パラダイムである。
>それは、共認動物が到達するべくして到達した必然的世界であり、実は滅亡の危機に瀕した今こそ、動物的限界を引きずっていた前史が終わり、真の人類史が始まる、その起点となる時なのである。
るいねっと:実現論
「ダイエット」という軽い話題から環境問題を考えてきましたが、
自然の摂理に則り観念機能をフル稼動させていかなければ人類に未来はない
ということに気づくことが出来ました。
by:磯貝朋広

List    投稿者 isgitmhr | 2007-02-06 | Posted in F02.代替エネルギーってどうなの?2 Comments » 

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コメント2件

 hihi | 2007.03.03 22:29

枝豆って、日本だけなんだよねー
でも、枝豆のおいしさは万人の認めるところみたいで、アメリカ、ヨーロッパでは「edamae」が流行ってるらしいね。

 まむまむ | 2007.03.05 12:50

  豆は和菓子でも大事な食材だよね。日本人の文化を支えているといっても過言じゃないよね。トーフもいまや世界レベル!おそるべし豆の力!!
ママとしては、毎日の献立に大いに役立つアイテムでもあります。

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